「チキンジョッキー」とは?映画『マインクラフト』で劇場が大荒れになったミームの意味
映画館でいきなり観客が「チキンジョッキー!」と叫び出し、ポップコーンが宙を舞う。2025年春、そんな異様な光景が世界中の劇場で起きた。元は人気ゲーム『マインクラフト』の中の、ちょっと珍しいモブの名前でしかなかった「チキンジョッキー」。それがなぜ映画館を騒然とさせるミームになったのか。
「チキンジョッキー」とは?
チキンジョッキーは、ゲーム『マインクラフト』(Java版)に登場する組み合わせモブの名前。ニワトリの背中に子ゾンビ(まれに子ゾンビピグリン)が乗った状態で出現する、かなりのレア枠だ。プレイヤーの間では「見られたらラッキー」くらいの位置づけで、長らくコアなファンだけが知る用語だった。
その地味な存在が一気に一般層まで知られるようになったのは、2025年に公開された実写映画『A Minecraft Movie(邦題:マインクラフト/ザ・ムービー)』がきっかけだ。
元ネタ・由来(映画のワンシーンから劇場騒動へ)
映画の中で、ジャック・ブラック演じるスティーブが、ボクシングリングを模した場面でチキンジョッキーが現れた瞬間に「Chicken Jockey!」と叫ぶカットがある。これ自体はゲーム愛好者向けの小ネタだったが、公開前の最終予告編(2025年2月27日公開)がまず火をつけた。5日間で2100万回以上再生され、このシーンのスクリーンショットが3万近いいいねを集める。続けてTikTokやXでコンピレーション動画が広まり、公開前から「劇場でこのセリフが来たら叫ぶ」というノリが出来上がっていった。
米国公開の2025年4月4日、そのノリは実際の劇場でそのまま再現される。「CHICKEN JOCKEY!」と観客が声を揃えて絶叫する動画がTikTokやXで爆発的に拡散し、1本のTikTok動画は公開から3日で900万回再生・200万いいねを超えた。中には歓声だけでは収まらず、ポップコーンをばらまいたり、生きたニワトリを劇場に持ち込んだりする観客も現れ、一部の劇場では警察が呼ばれたり退場処分になったケースも報じられている。日本公開(4月25日)を前に、国内メディアは観客に「マナーを守って鑑賞を」と呼びかけていたほどだ。
素っ気ない一言の絶叫と、ゲームでは激レアな組み合わせがスクリーンに現れる非日常感のギャップが、改変や加工など二次創作のネタとしても扱いやすかったことが広がった一因とされる。この盛り上がりも追い風に、映画は全世界興収およそ9億5500万ドルを記録。公開初週末の北米興収は1億6300万ドルで、ビデオゲーム原作映画としては当時歴代最高のオープニングになった。
使い方・例文
- 映画館で子ゾンビ乗りのニワトリが映った瞬間、思わず「チキンジョッキー!」
- 「今日の上映、チキンジョッキーで盛り上がってた?」
- 劇場に鶏を持ち込むのはさすがにやりすぎ、というツッコミもセットで語られることが多い
関連する言葉
『マインクラフト』のドット絵のようなビジュアルは、ゲームの外でも人の目を引く。実家の柴犬がすりガラス越しにマイクラのモブみたいに見えるという投稿が話題になったのも、同じゲームの見た目が持つ独特の親しみやすさゆえだろう。