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「チャンス紅陵」とは?拓大紅陵発祥、全国の高校球児が使う応援曲の元ネタ

チャンス紅陵(ちゃんすこうりょう)(ちゃんすこうりょう) ・ 2026年8月12日 公開

高校野球のスタンドで流れるあの盛り上がる合いの手、「チャンス紅陵」。自分の応援している学校のオリジナル曲だと思っている人も多いが、実は元をたどると千葉県木更津市の拓大紅陵(拓殖大学紅陵高等学校)吹奏楽部が作った1曲に行き着く。全国のいろんな高校が演奏しているので気づきにくいが、正真正銘の“本家”が存在する曲だ。

「チャンス紅陵」とは?

チャンス紅陵は、走者が出て得点のチャンスが広がった場面で演奏される高校野球の応援曲。テンポの良いフレーズに合わせて選手個人名を呼ぶ歌詞が続く構成で、球場の一体感を作りやすい曲として知られる。もともとは拓大紅陵のオリジナル応援歌だが、耳に残るフレーズが評判を呼び、いつの間にか他の高校の応援でも演奏されるようになった。対戦カードによっては両校のスタンドから同時にチャンス紅陵が鳴り響く、いわば「チャンス紅陵応援合戦」が起きることもあるという。

元ネタ・由来

作曲したのは拓大紅陵の社会科教諭で、同校吹奏楽部の顧問を長年務める吹田正人先生(63)。1986年、当時の監督だった故・小枝守氏から「この曲を聴いたら紅陵だとわかる応援歌がほしい」と頼まれたのがきっかけで生まれた曲で、吹田さん自身が作った通算2曲目のオリジナル応援曲にあたる。吹田さんは当時を振り返り「パッと舞い降りてきた応援歌だった」と話している。

吹田さんは1985年の赴任以来ずっとオリジナル応援曲を作り続けており、その数は2026年時点で通算51曲(最新作は「走れ紅陵」)。チャンス紅陵はその中でもとくに評判が広がった一曲ということになる。本家の拓大紅陵は、この曲とともに2002年以来24年ぶり6度目となる夏の甲子園に、2026年に出場を果たした。拓大紅陵の甲子園出場や試合の様子はこちらの記事にまとめている。

拓大紅陵吹奏楽部の公式アカウントでは、チャンス紅陵を実際に演奏している動画も投稿されている。

「愛してる」コールとの関係

本家の歌詞は選手個人の名前を呼ぶ形になっているが、他校がカバーする際は代わりに「愛してる!」とみんなで声をそろえるアレンジがよく見られる。この「愛してる」コールは、2017年頃の千葉県立小金高校の応援動画に確認できるのが早い例とされ、この時期に広まり始めたと見られている。ただし発祥の瞬間まではっきり特定されているわけではない。

本家の吹田さんはこうしたアレンジについて「時代とともにアレンジされて、それもいいんじゃないですか」と鷹揚に受け止めつつ、「ただ、うちはうちの応援がある」ともコメントしている。実際、吹田さんのもとには他校から「使ってよいですか」という問い合わせが来ることもあるそうで、いち高校のオリジナル曲がジャンルの共有財産のようになっている珍しい例と言える。

使い方・例文

  • 「今の応援曲、チャンス紅陵じゃん」「これうちの学校でもやるよ」
  • 「チャンス紅陵の“愛してる”のところで毎回テンション上がる」
  • 「これ拓大紅陵が本家なんだって」「知らなかった、ずっと自分の母校のオリジナルだと思ってた」

関連する言葉

高校野球の応援では、他にも吹奏楽部発のオリジナル曲が“ご当地チャンステーマ”として定着している例がいくつもある。チャンス紅陵はその中でも、作曲者本人と経緯まではっきりたどれる珍しいケースだ。