家にコンビニを作った人が24万いいね、店名は「ちょんまげマート」。棚はオークションで数千円から買える
友達が結婚し、子どもが産まれ、昇進していく。その横で、自宅の和室にコンビニを一軒建てた人がいる。つかおさん(@tsukaoyo1)が8月24日の朝に投稿した写真が、24万いいねを超えて伸び続けている。
緑・白・青の看板に、ちょんまげ
写真を見ると、まず壁の上に横長の看板がある。上から緑、白、青の三本線。誰がどう見てもファミリーマートの配色だが、ロゴマークの位置に描かれているのは白いちょんまげだ。店名は「ChonmageMart(ちょんまげマート)」。
品揃えがちゃんとコンビニなのが強い。棚の最上段にはどん兵衛やサッポロ一番、赤いきつねが面を揃えて並び、その下にきのこの山とたけのこの里が仲良く隣り合い、最下段はカルビーのポテチとドリトスで固めてある。ボンカレーゴールドも、チャルメラも、ペヤングもある。壁側のネットラックには歯ブラシとマスクと除菌ウェットシート。売り場としての役割分担ができていて、思いつきで並べたようには見えない。
リプ欄には「あなたとコンビニ ファミリーマート あなたの家来に ちょんまげマート」という替え歌まで飛んできていた。
コンビニ関係者が最初に見たのは「フェイスアップ」だった
面白かったのが、業界の人の反応だ。コンビニ運営サポート研究所(@cvssupport2026)が、写真を見て最初に思ったこととして挙げたのが商品の並べ方だった。
「フェイスアップ」は小売の現場でふつうに使われる言葉で、棚の奥に引っ込んだ商品を手前にそろえて、正面(フェイス)を客のほうに向ける作業のこと。コンビニやスーパーの店員が閉店前や品出しのついでに延々とやっているアレだ。前出し、と呼ぶ店も多い。
この投稿主の棚は、そのフェイスアップが揃っているうえに奥まで在庫が入っている、というのが指摘の中身だった。手前だけ揃えて奥がスカスカの「見せかけ」ではないということで、こう書かれると急に手強く見えてくる。
棚は買える。しかも数千円で
多くの人が引っかかったのは、たぶんこの棚をどこで手に入れたのかという点だった。リプ欄でも「棚どこで買ったんやと思ったけどオークションで割と売ってるらしくて知見が広がった」という声が上がっていた。
実際、この手の商品棚は「ゴンドラ什器」という名前で中古市場に流通している。ヤフオク!で見ると出品は常時あり、落札相場は数千円台が中心だ。中古のシステム什器を専門に扱う什器デポのような業者もあって、買取・販売のほか解体や引き取りまでやっている。閉店した店から出た棚が、そのまま次に回っていく市場ができている。
つまり「家にコンビニを作る」は、思っているより物理的な難易度が低い。難しいのは棚を手に入れることではなく、そこを埋め続けることのほうだ。
「画期的な備蓄」と見た人もいた
一方で、この写真を防災の目で見た人もそこそこいた。「プレッパーか」「ある意味画期的な備蓄管理」「テンション上がるし備蓄にもなるよな」といった反応が並んでいる。
言われてみると理にかなってはいる。農林水産省がすすめているローリングストックは、日常的に食べる食品を少し多めに買っておき、古いものから消費して買い足すことで、常に一定量の備蓄を家に置いておくという考え方だ。段ボールに詰めて押し入れの奥にしまうと賞味期限が切れるまで忘れるが、棚に面を揃えて並んでいれば嫌でも目に入る。可視化された在庫管理という点では、たしかにこれ以上ないやり方ではある。
もっとも、リプ欄には「自宅にこの状態でストックしてあってもバクバク食ってしまい備蓄にならなそう」「コンビニに入ると腹が減って色々買ってしまう」という現実的な指摘も混ざっていた。売り場が自宅にあるということは、24時間いつでも誘惑があるということでもある。
「私も家にコンビニ作りたい」「ちょんまげマートの店長やりたい」という声はまだ増え続けている。棚が数千円で買えると分かってしまった以上、家庭内コンビニ界隈はもう少し広がるのかもしれない。