← 一覧へ エンタメ

「NO MORE映画泥棒」が6年ぶりリニューアル、カメラ男がスマホを構えてパーカー姿に

2026年8月22日 ・ トレンド「NO MORE映画泥棒 リニューアル 2026 カメラ男 スマホ パーカー 新CM 8月28日」より

映画館で予告が終わって、赤いパトランプがぐるぐる回り出すと「始まるぞ」という気分になる。その「NO MORE映画泥棒」のキャンペーンCMが、8月28日(金)から全国の劇場で順次新しくなります。「映画館に行こう!」実行委員会の公式YouTubeにはひと足早く新映像が上がっていて、これが思っていたよりだいぶ変わっていました。

一発目のコピーが「スマホで盗撮する人が増えています。」

35秒の新映像は、暗い客席でスクリーンにスマホを向ける手元から始まります。赤い帯に白抜きで「スマホで盗撮する人が増えています。」、その下に英語で “Illegal smartphone recordings are on the rise.” と出る。続けて「DO NOT RECORD」「IT’S A CRIME」「盗撮は犯罪!」の判子のようなグラフィックが叩きつけられます。

前のバージョンは2020年7月から流れていたもので、シリーズで初めて映画館の外に飛び出し、パトランプ男の集団がキレッキレのダンスとアクションを見せる、ほとんど短編アクション映画のような作りでした。今回はカメラを客席からほぼ動かさず、いま実際に起きていることをそのまま見せる方向に振っています。「以前の派手なアクションが見られなくなったのはちょっと寂しい」という声も出ていました。

カメラ男が黒スーツを脱いだ

いちばん目につく変更がここ。カメラ男といえば頭が黒い箱型のビデオカメラで、体は黒いスーツに白手袋というのが2007年のキャンペーン開始から続く姿でした。新映像のカメラ男は、フードをかぶったパーカー姿で客席に座っています。手袋も黒。頭部のカメラ自体も、丸い大きなレンズが正面に据わった白銀色の機体に変わっていました。

そのカメラ男が、カメラ頭のくせに懐からスマホを取り出してスクリーンに向ける。ここが今回の肝で、映画.comも「カメラ男がついにスマートフォンを手に」と見出しに立てています。ツッコミどころとして真っ先に刺さった人も多かったようです。

ちなみにパトランプ男は今回も健在で、後ろからカメラ男の肩をつかみに来ます。一方で2014年から加わっていたポップコーン男とジュース男は、今回の映像では出番が見当たりません。

「犯罪」が何か国語も降ってくる

もうひとつの目玉が多言語対応です。終盤、カメラ男を取り囲むように「犯罪」の文字が画面いっぱいに散らばるのですが、これが日本語だけではありません。英語の Crime、韓国語の범죄、スペイン語の Crimen、ヒンディー語の अपराध などが赤い文字で重なり、字が読めなくても「これはマズいやつだ」と伝わる作りになっています。

実行委員会はこれを「国内の映画館を訪れる多様な観客にもメッセージを届けられるよう」と説明しています。多言語化そのものは今回が初めてではなく、2019年9月に英語・中国語・韓国語のテロップが付き、2024年8月からは7か国語対応版も劇場で流れていました。今回はそれを字幕としてではなく、映像の見せ場そのものに組み込んだかたちです。

そもそも劇場での撮影は何の罪になるのか

新映像には英語で “The penalty is up to 10 years in prison, a 10 million-yen fine, or both.” という一文が出ます。根拠になっているのは2007年8月30日に施行された「映画の盗撮の防止に関する法律」で、この法律は劇場での盗撮に対して著作権法30条1項(私的使用のための複製)を適用しないと定めています。つまり「自分で見るためだから」という言い訳が通らなくなり、著作権法の罰則、10年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科されうる。旧CMの日本語テロップが「懲役」だったのは、2025年6月の刑法改正で懲役と禁錮が拘禁刑に一本化される前だったからです。

映像の最後には、映画制作スタッフの労働環境づくりに取り組む日本映画制作適正化機構(映適)の案内も入りました。「盗撮をやめよう」だけでなく、その先にいる作り手まで見せにいく構成になっています。

見納めは今週末かもしれない

新CMの上映開始は8月28日(金)から。劇場によって切り替わるタイミングはずれるので、いまの仮面ライダー×ギャバンのコラボ版や、あのパルクール全開のアクション版を最後にもう一度見ておきたい人は、今週末が実質のラストチャンスということになります。

盗撮防止の啓発映像なのに「見に行かねば」「本編より楽しみ」と言われてしまうあたりが、このキャンペーンの妙なところ。詳しい発表内容は「映画館に行こう!」実行委員会の公式サイトでも確認できます。