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トレンドに突然の「ウンコテクニカ」 ジャンプだけで便器を目指す高難度アクションが、RTAで想定63分を49分47秒

2026年8月14日 ・ トレンド「ウンコテクニカ RTA ドット絵RTA Pixel Art Runners うどんぱ Steam」より

8月14日の午後、Yahoo!リアルタイム検索の急上昇ワードに「ウンコテクニカ」が並んだ。お盆の真ん中に流れてくる言葉としては、なかなかの破壊力がある。

きっかけはこの日に開かれていたRTAイベントだ。RTA(リアルタイムアタック)は、ゲームをどれだけ速くクリアできるかを競う遊び方のこと。年末の「RTA in Japan」が有名だが、この日はその派生で、ドット絵のゲームだけを集めた「Pixel Art Runners Summer Sprite」が朝8時から配信されていた。

当日のスケジュールを見ると、スーパーマリオブラザーズ、ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン、がんばれゴエモン、ドラゴンクエストVと、そうそうたる並びに混ざって13時53分の枠にこれが入っている。「ウンコテクニカ / Any% / Nore139 / PC」。想定時間は63分。

想定63分の枠を49分47秒で走り切った

配信が終わったあと、イベント公式が出したのがこの報告だ。

クリアタイムは0時間49分47秒。枠として確保されていた63分を13分以上も余らせた計算になる。公式も「かなり難易度の高い操作が要求されるプレイングでしたが50分を切るナイスラン」と書いている。

走者本人も走り終えたあとに投稿していて、狙っていたのは「50分切り」だったことがわかる。

必殺技を叫びながら走っていたらしい。何の必殺技なのかは、まあ、そういうゲームである。

中身は「ジャンプだけ」で150ステージを超える硬派なアクション

タイトルで完全にふざけていると思われがちだが、ゲームの中身は名前とだいぶ温度差がある。

自動でどんどん前に進んでいく主人公(ウンコ)を、プレイヤーはジャンプさせることしかできない。この操作ひとつで、触れると高く跳ぶ泡、踏むと壊れる足場、トゲの壁、ON/OFFスイッチといったギミックを抜けて、ゴールである便器まで導く。ステージ数は150超で、進むほど反射神経とパズル的な読みの両方が要求されていく。

見た目もネオンカラーのレトロフューチャー調で、BGMもクールな路線。Steamのストアページには、開発者自身の手でこう書かれている。

このゲームには心を動かすようなシナリオや魅力的なキャラクターといった要素は一切ありません。

言い切りが潔い。ステージで拾える「UN-COIN」を使ってウンコの見た目を変えるガチャを回せる、という要素だけはちゃんと用意されている。

フリーゲームから始まって、5年かけてSteamに並んだ

元をたどると、このゲームは個人制作のフリーゲームだ。作者はうどんぱさんで、無料版がふりーむ!で公開されたのは2020年12月17日。制作ツールはRPGツクールMVで、当時の説明文には「タッチ操作のみで遊べます」とある。

そこから5年、2025年9月にはインディーゲームのパブリッシャーであるPhoenixxが手がけることが明らかになり、開発者からの“挑戦状”付きの体験版が期間限定で配信された。有料版のSteamリリースは2025年11月19日で、価格は880円。レビューの総評は「好評」が付いている。

RPGツクール製の無償公開作品が、パブリッシャー付きの商業タイトルになって、最終的に大規模RTAイベントの1枠を勝ち取ってトレンド入りする。経路としてはかなり異例だ。

「ウンコ応援」という謎の概念が生まれた配信

配信中のタイムラインはおおむね平和に混乱していた。走者の集中力が切れかけた場面で解説が「皆さんのウンコ応援が走者の力となります!」と呼びかけ、視聴者が「ウンコ応援……?」と戸惑う。終わってみれば「一生分のウンコを聞いた気がします」「想像をはるかに超えるスタイリッシュなウンコだった」といった感想が並び、ゲーム自体の完成度を褒める声も多かった。

トレンドに入ってから見に来た層も一定数いたようで、「何かと思ったらRTAやってる人がいらっしゃったのね」といった反応も見られた。名前で笑わせて中身で殴るタイプのゲームは、こういう場でいちばん映える。

イベント自体はこのあとも続いていて、配信はRTA in JapanのTwitchチャンネルから見られる。ウンコテクニカが気になった人は、880円でその高難度を自分の指で味わうこともできる。