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「蓋絵(ふたえ)」とは?読み方・意味・配信で使う場面をわかりやすく解説

蓋絵(ふたえ)(ふたえ) ・ 2026年8月24日 公開

開始10分前に配信の枠を開くと、本人はまだ出てこなくて、一枚のイラストだけが画面いっぱいに出ている。あの絵のことを配信界隈では 「蓋絵」 と呼びます。読みは「ふたえ」です。

「蓋絵(ふたえ)」とは?

蓋絵は、配信の待機用の画面にかかるイラストや画像のことです(ニコニコ大百科)。名前のとおり、見せたくないものや、まだ見せる段階じゃないものに「フタ」をする一枚です。

配信の制作を仕事にしている側の説明がわかりやすくて、日経印刷の配信用語コラムでは「配信が始まる前に出しておく画面のこと。スタート直前まで視聴者に見せる画像、いわば“ふた”みたいなもん」と書かれています。テレビ番組も本編の前にタイトルロゴが出るので、あれと同じ感覚だと。現場では「蓋絵出しましたか?」が定番の確認事項になっているそうです(NP CREATION)。

VTuber側の言い方だともう少し実務的で、「配信時、モデルやゲーム画面を表示しない際に使用する画面のデザイン」となります(VTuber梼木さんのポートフォリオ)。ガワを出さない時間の顔、と言い換えてもいい。

2つの使われ方

1つめが待機画面としての蓋絵です。開始時刻より早く枠を立てて、そこにイラストを1枚出しておく。視聴者は絵を眺めながら待機所でコメントを打って開始を待ちます。休憩中の「ちょっと待っててね」画面や、終わりの挨拶のあとに残す終了画面も同じ役割で、まとめて蓋絵と呼ばれます。

2つめが、文字どおりフタとしての蓋絵です。配信のノウハウを書いたnoteでは「簡単にいうと、余計なものが映らないようにフタをする静止画像のこと」と説明されています(松井真也さんのnote)。デスクトップの散らかり、通知のポップアップ、マルチプレイの部屋パスワード。映すとまずいものを一時的に隠す用途で、こっちは配信中に使います。

同じ「蓋絵」でも、前者は演出、後者は事故防止です。制作現場で確認が飛ぶのは主に前者、配信者が慌てて出すのは後者、くらいの温度差があります。

読み方と表記ゆれ

読みは「ふたえ」です。ノウハウ記事の本文でも「蓋絵(ふたえ)」とふりがなが振られていますし、Googleのサジェストで「ふたえ 配信」と打つと第1候補に「蓋絵 配信」が出てきます。ひらがなで打ってからこの字にたどり着く人がそれなりにいる、ということです。

とはいえ字面だけ見ると読みに迷う言葉で、上で引いた日経印刷のコラムも、新人が「フタエ?二重?キャップ??」と混乱するところから始まっていました。まぶたの「二重」と同じ音なので、サジェストにも「配信 二重」が混ざります。

表記のほうは「蓋画」も実在します。「配信 蓋絵」で検索したときのサジェスト第2候補が「配信 蓋画」なので、それなりの数の人が画のほうで打っています。意味の違いはありません。

由来

はっきりした記録は残っていません。2020年8月のはてな匿名ダイアリーには、意味の説明に添えて「語源不明だがテレビ業界用語か?」と書かれています。ただ、テレビ業界用語をまとめた辞典類を当たっても「蓋」「蓋絵」の項目は見つからず、この線の裏は取れませんでした。誰が最初に言い出したのかは不明のままです。

わかるのは時期の下限だけです。2020年8月の匿名ダイアリーに用例があり、ニコニコ大百科のほうも2020年9月時点のスナップショットにはすでに「蓋絵」の項目が載っています。少なくとも2020年には配信界隈で普通に通じる言葉になっていました。初出の日付までは特定できません。

広まった背景にありそうなのは、個人配信でも配信ソフトで画面を組むのが当たり前になったことです。待機画面、休憩中、終了画面をあらかじめ用意しておくのが前提になり、その静止画をまとめて呼ぶ名前が要るようになった。素材としての需要も大きく、BOOTHで「蓋絵」を検索すると通販とダウンロード商品が120件出てきます(2026年8月時点)。神絵師に発注する人もいれば、フリー素材や配布テンプレートで済ませる人もいて、サジェストにも「蓋絵 フリー」「蓋絵 デザイン」が並んでいます。

使い方・例文

  • 「蓋絵出しましたか?」
  • 「デスクトップ映るから蓋絵かぶせといて」
  • 「新しい蓋絵できた、開始まで見てて」
  • 「蓋絵のまま20分たってるの誰か教えてあげて」

制作の現場では確認の言葉として、配信者どうしでは素材の話として使われることが多い言葉です。視聴者が使うとしたら、だいたい4つめのパターンになります。

関連する言葉

蓋絵が出たまま開始を待つ時間が待機所で、その蓋絵を戻し忘れたまま進行してしまうのが畳配信という配信事故です。コメント欄を見張るモデレーターや、配信後に残るアーカイブあたりとセットで覚えると、配信まわりの話が一気に読めるようになります。

界隈の固有名詞や言い回しは増える一方で、コミケでは約1万人分の名前を集めたVTuber変換辞書が頒布されたりもしています。蓋絵のように読み方から迷う言葉は、まだしばらく増えそうです。