VTuber変換辞書がコミケ2026夏で登場、約1万人・18,515語を一発変換できる
推しの名前が一発で変換できない。VTuberの話をテキストでする人にとっては、地味に毎回起きている事故です。読みは覚えているのに漢字が出てこない、出てきても一文字違う。その面倒を丸ごと引き受ける辞書がコミケで出ていました。
同人サークル「風とバーチャル」が2026年夏のコミックマーケット(C108)で頒布した、PC用の「VTuber変換辞書」です。読みを打つだけでVTuberの名前に変換できるようにする、単語登録用のデータになっています。
約1万人ぶん、18,515語
収録数は18,515語。人数にして約1万人です。フルネームと下の名前の両方が登録されていて、「きずなあい」でも「あい」でも「キズナアイ」が出る設計になっています。
対応しているのはMicrosoft IME、Google日本語入力、ATOK、macOSの日本語入力の4つ。TSV、macOS用のplist、閲覧・編集用のExcelがまとめて同梱されるので、環境に合わせてインポートするだけで使えます。
想定している使い道として挙げられているのが、同人誌、切り抜き、コラボ配信、wikiの作成。どれも「名前を大量に、正確に打つ」作業が発生する場面です。KAI-YOU編集部がこれを紹介した投稿では、「こうがりゅうにんじゃぽんぽこ」→「甲賀流忍者!ぽんぽこ」の例が挙がっていました。記号込みの名前を毎回手で組み立てていた人にはたしかに効きます。
ポスターの誤字は、わざと
告知ポスターには「約10000人収録」「誤字の無い推し活へ」の文字と一緒に、VTuberの名前がずらっと並んでいます。ここに気づいた人が続出しました。名前が微妙に間違っているのです。
白上フブキが「白神フブキ」、風真いろはが「風間いろは」、神成きゅぴが「神鳴きゅぴ」、周央サンゴが「周防サンゴ」、椎名唯華が「椎名唯花」、来栖夏芽が「来栖夏目」、久遠千歳が「久藤千歳」。一文字ずつ、いかにも変換で出てきそうな字に化けています。
指摘が多く集まったため、風とバーチャル編集部は「これらは演出上意図的なものであり、導入すればこのような誤字が防止できる旨の表現です」と説明しています。誤字防止の商品の広告が誤字だらけ、というボケが伝わりきらなかった格好ですが、狙いを聞くと納得度は高い。
「名前が難しい」はVTuber特有の事情
一発で打てない名前がここまで多いのには理由があります。VTuberの名前は当て字や造語が多く、そもそも読みから漢字を推測できないものが少なくありません。記号が入る名前もあります。
もうひとつの注意書きも実用的で、「読みが短いエントリの一部は日常語と同じ読みになり、変換時に意図しない候補が出ることがあります」とあります。下の名前だけでも変換できる便利さの裏返しで、普通の文章を書いているときに推しが飛び出してくる可能性はあるということです。
風とバーチャルはもともと1.6万行の年表を載せたVTuber歴史書を出しているサークルで、今回の辞書はその新譜という位置づけでした。C108当日は既刊が先に撤収したあとも辞書だけ頒布が続き、その後BOOTHでの通販も始まっています。リリース後の更新や新規登録リクエストの受付は予定していないとのことなので、収録内容はこの18,515語で固定です。