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エアコンが「長い年月が経ちました」と急に喋りだす、シャープCOCORO AIRの10年目のお知らせにざわつく

2026年8月21日 ・ トレンド「エアコン 長い年月が経ちました 音声 シャープ COCORO AIR 2027年問題」より

猛暑のさなか、いつもどおりリビングのエアコンをつけただけだった。そうしたら本体がしゃべりだして、こう言ったという。「初めてご使用いただいた日から長い年月が経ちました。今まで大事に使ってくれて、ありがとう」。

EYEさん(@eye_have3girls)が8月20日に投稿したこの一言に、10万件を超えるいいねが付いた。感謝されているのに、なぜか背筋が寒くなる。投稿の締めが「えっ、、、死ぬの!?」なのも無理はない。

しゃべる正体はシャープのCOCORO AIR

同じ文言を聞いた人がほかにもいて、返信欄や引用でぽつぽつ報告が集まった。「エアコンてしゃべるやん? 毎日暑いですね、とか、今月の電気代が500円を超えました、とか」と前置きしたうえで、今日いきなり同じことを言われたという投稿もある。

しゃべるエアコンの多くは、シャープのクラウドサービス「COCORO AIR」に対応した機種だ。シャープの説明によると、COCORO AIRは室内環境のアドバイスやお得情報などを朝と夜に1日1回ずつ音声で流す仕組みで、設定はアプリから止められる。今回の「長い年月が経ちました」も、購入から一定の年数が経った家庭に流れているものとみられる。文言そのものについてシャープが公表した資料は見当たらず、話題を追った人たちは「10年目に言うらしい」と口を揃えている。

天気や電気代を教えてくれるのと同じ調子で、いきなり自分の余生の話をしてくるのだから、心臓に悪い。「20年頑張ってくれたうちのエアコンは、酷暑日にいきなり壊れた」という報告や、シャープのスマホに入っている音声アシスタント「エモパー」の「あなたと知り合ってから◯ヶ月ですね」を思い出したという声も出ていた。

「エアコン10年」には制度上の根拠がある

つまり10年というのは、メーカーが勝手に区切った買い替え煽りの数字ではなく、制度の側にも根拠のある節目ということになる。ただしこれは「10年で壊れます」という意味ではなく、「ここから先は経年劣化に気を配ってください」という線引きに近い。内閣府の消費動向調査だと、エアコンの平均使用年数はおよそ14年。標準使用期間を4年ぶん追い越してから、みんな買い替えている計算になる。

エアコンに感謝された人が真っ先に「死ぬの?」と受け取ってしまうのは、この10年という数字が家電の寿命としてなんとなく共有されているからだろう。

もう一つの火種が「エアコン2027年問題」

話題が広がった背景には、ここ最近SNSでよく流れている「エアコン2027年問題」もある。2027年4月から、省エネ・非化石転換法のトップランナー制度にもとづくエアコンの新しい省エネ基準が始まるという話だ。買うなら今のうち、という空気につながっている。

ただ、資源エネルギー庁はこの手の不安に対して、わりとはっきり答えを出している。

トップランナー制度はメーカーが年度ごとに出荷する製品全体の平均で評価する仕組みなので、安いモデルが店頭から消えると決まったわけではない。一方で、省エネ性能を上げるぶん価格に反映される可能性はあるとも書かれている。使用年数14年ぶんで見ると、6畳用で約4万円、14畳向けで約18万円の光熱費差になるという試算も出ているので、本体価格だけで比べても答えは出ない。

買い替えるかどうかはさておき

エアコンから礼を言われた投稿には、星新一のショートショートみたいだ、という感想も付いていた。淡々と事実を告げてくるだけなのに、こちらが勝手に別れ話として受け取ってしまう。家電が言葉を持つと、こういう副作用が起きる。

とはいえ、今しゃべっている機種は今日も普通に冷えている。うちのエアコンが何年目か、思い出せない人は室内機の表示を一度見てみてほしい。設計上の標準使用期間は、そこに書いてある。

参考: 長期使用製品安全表示制度(経済産業省)COCORO AIR お役立ち情報の配信について(シャープ)

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