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ちいかわの「エラー品」がむしろ人気、顔が上下逆のカニちゃんから、顔が無いのっぺらぼうのうさぎまで

2026年8月8日 ・ トレンド「ちいかわ エラー品 ぬいぐるみ 古本屋 カニちゃん モモンガ 個体差 2026」より

普通なら「不良品だ」と怒られるところですが、ちいかわのグッズに限っては空気が違います。刺繍やプリントがずれた個体、いわゆるエラー品を引き当てた報告が、そのたびに数万件の反応を集めているのです。しかも反応の多くが「レア」「これでもかわいい」で占められている。

ずれ方にも段階があって、少し傾いた程度のものから、顔ごと消えてしまったものまで幅広い。ひどくなる順に並べてみます。

顔が上下ひっくり返ったカニちゃん

まずは今いちばん伸びている、古本屋のカニちゃんのマスコット。投稿には「えっ…えっと…んっ」とだけ書かれていて、写真を見れば理由がわかります。

顔のパーツが上下逆に付いているのです。本来なら下にあるはずの口が額のあたりに来ていて、目の下には眉のような線が並んでいます。おまけに向かって左の目は位置が中央に寄りすぎたうえ、糸がぴょんと飛び出している。かわいい顔の配置がわずかに狂うだけで、こんなに「何かを察した表情」になるのかという見本です。

反応は12万件を超えました。Togetterのまとめには「二度見不可避」「レア中のレア」「これでもかわいい」といったコメントが並び、なかには「キメラにいそう」という、作品を知っている人ほど笑ってしまう感想もありました。

左右が入れ替わったモモンガ

続いてモモンガのマスコット。投稿者はひとこと、逆だったかもしれない、と添えていました。

台紙に印刷された見本と実物を並べて撮っているのが親切で、比べるとよくわかります。見本では左右対称に入っているはずの目のハイライトが、実物は片方だけ向きが違う。ほっぺの位置も左右でずれていて、向かって左のほっぺは顔の端まで流れています。結果として、顔全体が斜めにかしいだような、なんとも言えない表情に仕上がっていました。

顔のプリントが90度回ったフィギュア

刺繍のぬいぐるみだけでなく、プリントで顔を入れるフィギュアにも同じことが起きます。こちらは版そのものが回ってしまった一体です。

目が縦に2つ並び、ほっぺが顔の下のほうに落ちている。90度ずれるだけでここまで別の生き物になるのかと、逆に感心する仕上がりです。手のひらに乗るサイズなのに、存在感だけは異様に強い。

そもそも顔が入っていない、のっぺらぼう

ずれるどころか、顔が丸ごと無いパターンもあります。チョコの中からフィギュアが出てくる「チョコサプ」で出たうさぎがこれでした。

顔が一切プリントされていない、完全なのっぺらぼうです。隣に並んだちいかわやハチワレにはちゃんと顔があるので、比べると迫力が増します。投稿者も「顔がないエラーってこと…?」と戸惑っていました。無表情のまま台座に立っている姿は、かわいいというより静かに怖い。

顔だけ別のキャラになってしまう

いちばん想像しにくいのが、他のキャラの表情が入ってしまう例です。サンリオキャラクターズとのコラボで出た、マイメロディの被り物をした古本屋のヘアクリップがそれでした。

カニのハサミが頭から生えたまま、顔だけがうさぎの表情になっています。投稿では「うさぎが憑依してました」と表現されていました。このコラボではほかにも報告が集まっていて、フロッキーマスコットで前にも後ろにも顔が無い個体、顔が背面に付いてしまった個体、目の位置が上すぎる個体などが並びます。「モブちゃんたちみたいでかわいい」という感想が出ていたのが、いかにもちいかわ界隈です。

公式はどこまでを「個体差」としているのか

ここで気になるのが、これは不良品として交換してもらえるのかという話です。ぬいぐるみについては、ちいかわマーケットの良品基準にはっきり書いてあります。

つまり、顔の刺繍がどこにどう入るかは手作業ゆえの個体差であり、多少ずれていても仕様の範囲内。ファンが「返品するもの」ではなく「引き当てるもの」として扱っているのは、この線引きがあらかじめ示されているからでもあります。気になる点があれば問い合わせ窓口は用意されているので、明らかな破れなどはそちらの話です。グッズはメーカーも販売元も商品ごとに違うため、対応も窓口次第になります。

フリマでは「希少エラー品」の名前で売られている

エラー品が歓迎される空気は、実際の売買にも出ています。フリマアプリの出品を眺めると、映画の入場者特典だったカニちゃんのチャーム、眉毛が入っていないハチワレ、印刷位置がずれたソフビ、マレーグマの被り物をしたちいかわのマスコットなどが、そろって「希少エラー品」という名前で並んでいました。SNSにも「ちいかわグッズのエラー品まぁまぁ流れてくるけど、全部おもろいのずるい」という声があり、ジャンルとして成立しはじめている感じがあります。

交換に出すと同じ顔は二度と戻ってこないので、当たった人にとっては世界に1つの個体になる。そう考えると、手放さずに愛でる人が多いのも納得です。

エラー品と「そもそも公式じゃない品」は別もの

ひとつだけ注意したいのが、海外の露店や雑貨店で見かける造形の違うぬいぐるみです。顔の刺繍がずれているのではなく、体型や輪郭からして別物という場合、それは製造エラーではなく正規のライセンスを通っていない模倣品の可能性があります。エラー品として面白がる前に、どこで売られていたものかを一度確かめたほうが安全です。買うなら公式ショップや正規の取扱店で、というのはいつもどおり。

顔を選べるのも、ぬいぐるみの楽しみ

個体差があるということは、裏を返せば店頭で顔を選べるということでもあります。同じ商品でも表情が微妙に違うので、棚の前で何度も見比べてから連れて帰る人は少なくありません。記録的なヒットになった映画の関連グッズもしばらく出続けるので、次に売り場へ行ったときは、値札より先に顔をじっくり見てみてください。とんでもない一点物が紛れているかもしれません。