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コミケに「消臭ゲート」が本当に立った。作ったのは福井のメッキ屋、合言葉は「臭いのは君じゃない、服だ」

2026年8月15日 ・ トレンド「コミケ 消臭ゲート C108 ワカヤマ VIRMETS 臭いのは君じゃない服だ」より

夏のコミケに「臭い」の話がついて回るのは、もう何十年もの伝統みたいなものです。今年はそこに、専用の設備が出てきました。

8月14日の設営日に投稿されたのが、この「コミケ消臭ゲート」の完成報告です。近未来ゲートみたいな見た目の枠をくぐると、両側から抗菌・消臭スプレーが自動で噴射されます。看板には大きく「臭いのは君じゃない、服だ」、英語で “It’s not you. It’s your clothes!!” と書かれています。

出しているのはアニメ企業でも消臭剤メーカーでもない

ゲートを立てたのは福井県鯖江市の株式会社ワカヤマ。本業はメッキ、焼付塗装、電着塗装といった金属の表面処理です。チタンやステンレス、アルミの装飾品から工業部品までを扱う、コミケとはあまり接点のなさそうな会社です。

噴射されるのは自社製品の抗菌・消臭コーティング液「VIRMETS NR4+(ウィルメッツ)」。もとは2021年に抗ウイルス・抗菌コーティング剤として開発されたもので、一般向けの販売が始まったのは2024年6月です。汗や生乾きといった菌が原因のニオイを抑えるという製品で、公式サイトでは第4級アンモニウム塩を使った長時間持続型と説明されています。

「君じゃない、服だ」が効いている

このコピーの置き方が、企画の性格をよく表しています。

体臭を指摘する企画にすると、通る人は「自分が臭いと言われた」ことになります。そこを服の側に振ってあるので、ゲートをくぐるのは自己申告ではなく、ただの汗対策になる。改良版では噴射口が入場者の脇のあたりを狙う位置に設計されているそうで、狙いどころは服のニオイでぶれていません。

ゲートの前にはコスプレイヤーの「消臭防衛隊」が立ち、隊員番号つきで公式アカウントから紹介されています。通過後にブース内で撮影できる導線になっていて、消臭スプレーを配って終わりではない形にしてあります。

隊員が手にしているのは、VIRMETSのボトルをそのまま銃身に載せたスプレーガンです。ガスマスクを首から下げた装備一式まで含めて、消臭剤の販促という説明からは離れたところまで作り込まれています。

ワカヤマがコミケでこれをやるのは今回が初めてではありません。2024年夏のC104、2025年夏のC106に続く出展で、福井新聞の取材によると2025年はブースへの来場が両日で約1400人。今年のC108では西3ホールの1231に構えています。

反応は「他にも置いてくれ」に集中した

15日の開場からしばらくして流れてきた声は、批判よりも設置場所の要望に寄っていました。

カードショップや秋葉原の入り口に置いてほしい、都内のJRの改札に付けてほしい、といったリクエストが並んでいます。「令和コミケすげーな」「コミケの消臭ゲート面白すぎる」といった素直な感心も多く、企業ブースの体験企画なので通るかどうかは自由。そこで揉める空気にもなっていません。

一方で、服だけでは足りないという趣旨のツッコミも出ています。風呂に入ったか、日頃から運動しているか、デオドラントは使っているか、という現実的な指摘です。ゲートは服のニオイを抑える装置であって、体のケアを肩代わりするものではない、という線引きは通る側もわかったうえで乗っかっている感じでした。

15日の東京は猛暑で、公式アカウントも稼働30分前に水分補給を呼びかけていました。会場でニオイが気になったら西3の1231へ、という導線が今年は正式に用意されています。コミケそのものの開催情報はコミックマーケット公式サイトにまとまっています。