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電気ポットをガスコンロで沸かそうとしていた祖母、実は東京消防庁の事例集に載っている“毎年ある”火災だった

2026年8月15日 ・ トレンド「電気ポット ガスコンロ 火にかける 火災 東京消防庁 高齢者」より

家に帰ったらガスコンロの上に電気ポットが乗っていた。しかも真っ黒に焼けている。8月15日にXへ投稿されたこの1枚が広がって、1万8千を超えるいいねがついています。

投稿したぶんちょさんによると、祖母が電気ポットに水を入れて、ガスコンロで沸かそうとしていたとのこと。締めの一行が「ガスは解約しました」で、判断が早い。

写真のポットがどうなっていたか

添えられた写真を見ると、事の重さがだいたい伝わります。ステンレスの胴の下半分がすすで真っ黒になっていて、底のふちの樹脂は焼け落ちて黒い塊になっている。コンロの天板にも、溶けた白い樹脂が点々とこびりついています。

投稿の文面は「沸かそうとしてました」なので、どこまで進んだのかは書かれていません。ただ、この焼け方を見るかぎり、火が入った状態がしばらく続いたのはたしかそうです。

電気ポットも電気ケトルも、外側はステンレスでも中身と底まわりは樹脂とヒーターです。直火の熱を逃がす作りにはなっていないので、こんろにかければ樹脂が溶けて燃えるところまで一直線に進みます。

東京消防庁の事例集に、ほぼ同じ火災が載っている

驚くのはここからで、この光景は消防が実際に記録している火災の型です。東京消防庁がまとめた「令和5年版 火災の実態」には、そのものずばり「電気ケトルをガステーブルのこんろにかけて出火した火災」という事例が載っています。

コップの水で消し止めて、それから「通報したほうがいいと思って」119番したという流れまで書かれていて、生々しい。

そして教訓の欄にこうあります。高齢者が機器の操作を正常に動作するものと思い込んで使ったり、使用方法が正しいと思い込んで使ったりして、考え違いで火災になる事例が毎年発生している、と。単発の珍事ではなく、消防が「毎年ある」と書いている型なわけです。

「うちもやった」「ガス解約は解約で問題が出る」

リプ欄には、同じ光景を見たことがあるという声が集まりました。「電気ケトルをガスコンロで沸かそうとしたのは見たことあるけど電気ポットは初めて見た」「家族でこれをやる人が出たら電気ポット廃止にしてヤカンだな」といった具合です。

高齢者や認知症の人に限った話ではない、という指摘も出ていました。言われてみれば、蓋を開けて水を入れて火にかける、という手順自体はやかんとまったく同じです。手が先に動いてしまえば、器具の種類は途中で問い直されません。

一方で、「ガス解約」という結論には別の角度からのツッコミもありました。ガスを止めると今度は「ガスがつかない、壊れた」となって別の困りごとが始まる、という声です。どちらも実感のこもった話で、正解が1つに決まらないのがこの手の問題のややこしいところだと思います。

電気ポット側の事故も昔から報告されている

ついでに言うと、電気ポットは火にかけなくても事故の記録がそれなりにあります。製品評価技術基盤機構(NITE)は電気ポットによる事故として、コードに足を引っかけて転倒しお湯でやけどをした例や、給湯ボタンのロックが外れたまま倒して熱湯がかかった例などを挙げています。

熱いお湯を持ち運べるように作られた道具である以上、置き場所とコードの取り回しだけでもわりと差が出ます。今回の写真は極端な例ですが、キッチンの動線を一度見直してみる口実にはちょうどいいかもしれません。