パリ郊外に「ドラゴンボール」テーマパーク、3施設で総額1.1兆円。候補地は1991年に潰れた遊園地の跡
パリの郊外に「ドラゴンボール」のテーマパークができるかもしれない、という話が現実の側に一歩進んだ。フランス大統領府が8月24日、パリ北西の郊外に3つのテーマパークを建設すると発表し、そのうち1つが『ドラゴンボール』をテーマにしたものになる見通しだと、ロイター通信などが伝えている。
1兆円で3つ、そのうち1つがドラゴンボール
発表されたのは、あくまで3つの娯楽施設をまとめて建てる計画のほうだ。総事業費は60億ユーロで、日本円にすると約1.1兆円になる。将来的な雇用は約2万2000人。金を出すのはサウジアラビアの政府系ファンドPIFの傘下企業で、リヤド近郊に巨大な娯楽都市「キディヤ」を建設中のキディヤ・インベストメント・カンパニーだ。
3施設のうち名前が出ているのは『ドラゴンボール』だけで、残り2つが何になるかは公表されていない。マスタープランも、敷地の正確な範囲も、アトラクションの一覧もこれからだ。マクロン大統領は今回の件を「前例のない発表」と表現し、マンガへの関心にも触れている。
日本側については、現時点で東映アニメーションや集英社から関与を伝えるアナウンスは出ていない。X上でも「東映アニメーションの取り分はどうなるのか」を気にする投稿が並んでいて、そこはまだ空欄のままだ。
候補地が「フランス初の大型遊園地の廃墟」
この計画でいちばんざわついたのは、たぶん金額よりも場所のほうだった。有力な候補地として名前が挙がっているのが、ヴァルドワーズ県クルディマンシュにある「ミラポリス」の跡地なのだ。
ミラポリスは1987年5月に開業した、フランス初の大型テーマパークとされる施設だ。フランスの文学や寓話をテーマにしていて、敷地は55ヘクタール。ところが集客が伸びず、資金繰りが行き詰まり、1991年10月に閉園している。最後の年の来園者は40万人ほどで、当初の見込みには遠く届かなかった。
そこはその後、廃墟マニアが通う場所として知られるようになった。フランスの遊園地がフランスの文学で失敗した土地に、日本の漫画で建て直しにいく計画が来ている、という構図になる。
サウジ側では、東映アニメーションと組んだ計画が先に動いている
キディヤの名前を先に見ていた人もいるはずで、こちらは日本側の発表がある。東映アニメーションは2024年3月22日、サウジアラビアの「キディヤ」内に世界初の『ドラゴンボール』テーマパークを建設すると発表していた。
そちらの規模が公表されていて、敷地は50万平方メートル超、7つのドラゴンボールにちなんだ7エリア構成、5つの目玉を含めて30以上のアトラクション。パークの中央には全高約70メートルの神龍が立ち、その内部に大型ジェットコースターが通る計画になっている。ホテルとレストランも併設される。
つまり出資者は同じキディヤで、サウジ国内の計画とフランスの計画が並走している形だ。パリ側の中身がリヤド側とどこまで同じになるのかは、まだ何も出ていない。
2032年は、まあまあ先
現時点で確定しているのは、フランス政府が発表したという事実と、金額と、想定されている場所の話までになる。1施設目の開業目標が2032年なので、仮にすべて予定どおり進んでも6年以上先だ。
とはいえ、ヨーロッパでカプセルコーポレーションやカメハウスを歩ける可能性が公的な発表の形で出てきたのは、これが初めてになる。神龍が立つのがリヤドだけで終わらないかもしれない、というところまでは来た。
出典: 東映アニメーション プレスリリース「世界初となる『ドラゴンボール』テーマパーク建設へ!」 / Sortiraparis(セルジー近郊3パーク計画) / NARUTO公式「2026年、フランスに『NARUTO – 木ノ葉ランド』がOPEN!」