ラーメン屋経営ゲーム『Japanese Ramen Simulator』発表、来店する評論家が「ラーメンハゲ」に見えるとざわつく
8月21日の昼、Yahoo!リアルタイム検索の急上昇ワードに「ラーメンハゲ」が入りました。何かの漫画が動いたのかと思って追いかけると、出どころは新作ゲームの発表でした。
『Japanese Ramen Simulator』。最大6人のオンライン協力プレイに対応したラーメン店経営シミュレーションで、2026年9月にSteamで発売予定です。開発したのは埼玉県のインディーゲームスタジオ、株式会社ワイルドドッグ。代表の中條博斗さんが自分のアカウントで発表を告知しています。
取材の仕方が本気だった
プレスリリースによると、開発陣はさまざまなラーメン店を訪れて実際にラーメン作りを何度も経験し、そのうえで調理音を収録し、一部の素材は実物をスキャンしてゲームに取り込んでいます。麺の茹で加減、スープの温度、香りや旨味まで数値として扱う設計です。
遊べる範囲も広く、仕込みから麺茹で、盛り付け、接客、配膳、営業後の片付けまで一通り自分でやります。餃子や丼、ビールといったサイドメニューもあり、厨房と客席とトイレのレイアウトは自由。ポスターや看板は自作できるマイデザイン機能まで付いています。効率一辺倒の店にするか、映える内装の店にするかは店主の判断ということでしょう。
なお、ワイルドドッグは2024年10月設立の若い会社です。前作『Keep Digging』は全世界で45万本以上を売り上げています。
ざわついたのは評論家のほうだった
そして本題です。発表と同時に流れたPVには、店に評論家がやってくるイベントが映っています。スキンヘッドに眼鏡、スーツにネクタイという出で立ちで、しかめっ面で麺を持ち上げている。
これを見た人たちの反応が早かった。
「もろラーメンハゲやないかい」「ラーメンハゲおるやん!」といった声が並び、トレンド入りしたのはゲームのタイトルより先に「ラーメンハゲ」のほうでした。「トレンドのラーメンハゲって何かと思ったら、ラーメン屋経営シミュに見たようなハゲ頭のラーメン評論家が出てくるらしい」と、逆算で事情を知った人も多かったようです。
公式が誰かに寄せたと言っているわけではありません。プレスリリースにあるのは「ときには、強敵となるラーメン評論家が来店します」という一文だけで、Steamのストアページにも、香り・旨味・トッピングのすべてを満たす一杯を要求してくる評論家として説明されています。ちなみに来店イベントはこれだけではなく、レジを狙った盗難や突然の火災といった物騒なトラブルも起きるそうです。
そもそもラーメンハゲとは何者か
念のため書いておくと、「ラーメンハゲ」は漫画『ラーメン発見伝』に登場する芹沢達也のあだ名です。久部緑郎が原作、河合単が作画を担当し、小学館の『ビッグコミックスペリオール』で1999年から2009年まで連載、単行本は全26巻。続編に『らーめん才遊記』『らーめん再遊記』があります。
芹沢は繁盛店「らあめん清流房」の店主でフードコーディネーターでもある人物で、スキンヘッドに眼鏡という見た目。もともとネット発の呼び名だった「ラーメンハゲ」が広まりすぎて、いまでは事実上の公式扱いになっています。ついでに言うと、彼が坊主なのは髪が料理に落ちないように剃っているからで、本来の意味でハゲているわけではありません。
彼が有名なのは、ラーメンの味そのものより客の心理を語るタイプの台詞を連発するからです。ラーメンを食べに来た客は味ではなく情報を食べているのだ、という趣旨のセリフはビジネス文脈でも引用され続けていて、キャラクターを知らない人でもフレーズだけは見たことがある、という状態になっています。
評論家が来る店をやる、という体験
ラーメン店経営ゲーム自体は珍しくありませんが、このゲームが刺さっているのは「客として味を語る側」ではなく「語られる側」に立たされる点だと思います。仕込みも片付けも自分でやったうえで、あの見た目の人が来て一杯を試される。
発表からまだ半日ほどですが、開発者本人の投稿より、評論家を見つけた人の反応のほうが伸びている状態です。9月の早期アクセス開始でこの評論家がどんな採点をしてくるのか、そこだけ先に確かめたい人が一定数いそうです。