リュウジも悶絶した香川の「骨付鳥」、元祖は丸亀の一鶴
うどんのイメージが強い香川県ですが、じつはもう一つ強烈なソウルフードがあります。それが「骨付き鳥」。料理研究家のリュウジさんが現地で味わって悶絶し、その投稿がSNSで食欲を直撃しています。
鶏油をご飯に絡める、危険な食べ方
リュウジさんが投稿したのは、こんがり焼けた骨付きもも肉の写真。皿にはたっぷりの鶏油が湯だまりのように広がっています。
「鶏自体もうめえけどあふれでる鶏油におにぎりつけて食ったら飛ぶ」というのがリュウジさんの弁。焼いた鶏から染み出した脂を白ごはんに絡めるという、聞いただけでカロリーが見えてくる食べ方です。もう一度これを食べるためだけに香川に来たい、とまで言わせる中毒性が伝わってきます。
元祖は丸亀の「一鶴」、始まりは1952年
骨付き鳥は、塩・こしょう・にんにくで下味をつけた鶏の骨付きもも肉を、豪快に焼き上げた料理です。発祥は香川県丸亀市の「一鶴(いっかく)」で、1952年から続く名物として知られています。
鶏は2種類。よく噛むほどに旨味がにじむ歯ごたえのあるおやどりと、やわらかくジューシーなひなどりがあり、好みや気分で選べます。リュウジさんの皿は、しっかり焼き込まれた色合いから、噛みしめる系のおやどりに見えます。
店の表記は「骨付鳥」、おやどり1,230円とひなどり1,090円
料理名は「骨付き鳥」と書かれることが多いものの、元祖の一鶴は送り仮名を入れずに「骨付鳥 一鶴」と名乗っています。リュウジさん本人の投稿は「骨付き鳥」と書いていますが、店の表記の「骨付鳥」で探す人も多くいます。
公式サイトに載っている丸亀本店のお品書きでは、おやどりが1,230円、ひなどりが1,090円。説明文は、おやどりが「噛み締めるたびに濃厚な旨味が広がる、通好みの骨付鳥」、ひなどりが「お子様や女性の方まで幅広く楽しめる、定番の骨付鳥」です。どちらを頼むか迷ったら、2人で1本ずつ頼んで食べ比べるのが手っ取り早いです。
お品書きの写真には、骨付鳥と一緒に錦糸卵をのせたご飯とキャベツ、ジョッキのビールが並んでいます。添えられた一文は「骨付鳥一筋七十年、頑固に守り続ける専門店の味をどうぞお楽しみください」。
鶏油におにぎりは、店が勧める「一鶴流」
リュウジさんの、鶏油におにぎりをつける食べ方は、じつは元祖の一鶴も勧めているものです。一鶴のお品書きに添えられた「一鶴の楽しみ方」には、「キャベツやおむすびはとりのタレにつけて食べるのが一鶴流」と書かれています。リュウジさんが「鶏油」と呼んだ皿の脂を、店は「とりのタレ」と呼んでいます。
同じページには、熱々の骨付鳥が届いたら紙ナプキンで骨の部分を包むように巻いて、豪快にかぶりつくよう案内があります。ナイフとフォークで切り分ける料理ではありません。
「おやどり」「ひなどり」「とりめし」は持ち帰りもでき、早めに注文しておけば帰りに待たずに受け取れるそうです。
香川に行けなくても一鶴の通販で買える
遠方なら、一鶴の地方発送サービスで取り寄せられます。値段は店と同じで、おやどり1,230円、ひなどり1,090円。鶏の旨みで炊き込んだしょうゆ味の「とりめし」も587円で並んでいて、自由に組み合わせて注文できます。送料は届け先の地域などで変わり、払込や代引の手数料は別にかかります。
届くのは冷蔵品で、電子レンジで温め直して食べる形です。冷凍庫で保存すると風味が落ちるので控えるように、という注意書きも付いています。原材料は国産の鶏骨付きもも肉に、動物油、香辛料、食塩、醤油など。
通販ページでは、初めて一鶴を食べる人にはまずひなどりを勧めています。リュウジさんの食べ方を家で試すなら、おむすびも一緒に用意しておきたいところです。
うどんだけじゃない香川へ
いまや骨付き鳥は、うどんに並ぶ香川のソウルフードに育ちました。元祖の一鶴は県内に6店舗(うち屋島店はリニューアル工事で休業中)を構えるほか、横浜・大阪・福岡にも出店していて、香川まで行かなくても味わえる場所が増えています。
公式の店舗一覧に載っているのは、丸亀エリアが丸亀本店・土器川店・中府店、高松エリアが高松店・太田店・屋島店。県外は横浜西口店、大阪の西梅田店と心斎橋店、博多の中洲店です。屋島店はリニューアル工事のため2024年5月7日から長期休業していて、再開時期は決まり次第ホームページで知らせるとしています。出かける前の確認には、公式サイトが毎月出している「今月の営業案内」のPDFが使えます。
とはいえ、あの鶏油の海を目の前にする体験は、やっぱり現地で味わうのが一番おいしそう。香川へ旅する予定があるなら、うどんのハシゴにこの一皿を足してみると幸せになれるはずです。ビールもご飯も止まらなくなる覚悟だけしておいてください。