からあげクンが8月18日から地区ごとに別の味になる。あなたのマチは布袋か柿の種か麻辣湯か
ローソンが8月18日から「ご当地うまいもん祭」を始める。目玉は、からあげクンが全国8エリアで別々の味になることだ。公式が出した告知画像は日本地図の上に8種類のパッケージが並んでいて、地図としてちょっと楽しい。
「あなたのマチはどの味でしょうか」と書かれている。自分の地区の味を確かめて、隣の地区がうらやましくなるやつである。
8エリア、全部違う
対象は全国約1万4000店(ローソンストア100とナチュラルローソンを除く)。からあげクンはどれも298円で、地区の区切りは関東が北関東甲信越と南関東に割れる形になっている。
関西の塩こんぶマヨが強い。くらこんの塩こんぶをからあげにまとわせてマヨで留める発想は、たしかに関西の食卓の理屈に合っている。北関東甲信越の柿の種味も、亀田製菓が新潟の会社であることを思うと配置に必然性がある。
監修元をたどると全部実在の名店とメーカー
面白いのは、監修に名前が出てくる相手が有名なブランドで済ませていないところだ。
北海道の布袋は1998年創業の札幌の中華料理店で、ザンギといえばまずここの名前が挙がる看板店。ザンギは一日3000個以上出るという。南関東の七宝麻辣湯は2007年に渋谷で創業した麻辣湯の専門チェーンで、春雨の薬膳スープで知られている。中国四国の晩餐館は日本食研の焼肉のたれで、こちらは店ではなく調味料そのものが地区の顔として立っている。
からあげクン以外の商品を見ると、この企画の凝り方がもっとわかる。東北地区の8品には栄屋本店監修の冷しらーめんが入っている。栄屋本店は1932年から続く山形の蕎麦屋で、常連の「冷たい蕎麦はあるのに冷たい中華蕎麦は作れないのか」という一言をきっかけに初代店主が1年がかりで研究し、1952年の夏に冷やしラーメンを売り出した。山形名物の発祥店である。
東海北陸には風来坊監修の手羽先風唐揚がある。風来坊は昭和38年に名古屋で手羽先の唐揚げを生み出した元祖の店で、創業者は北九州の門司での経験から「唐揚げにタレをつける」という発想にたどり着いたとされる。名古屋めしの起点を、コンビニ弁当が名指しで借りに行っている。
ロールケーキ側には白バラコーヒーが来た
プレミアムロールケーキも7種類が用意されていて、こちらは8月17日の夕方頃から並ぶ。248円から346円。
北海道産赤肉メロン、ずんだシェイク風味、ベイクドチーズケーキ、プリン風、お芋クリーム、白バラコーヒー、熊本県産和栗の7つ。ずんだ茶寮とCHEESE GARDEN、らぽっぽファームが監修に入っている。
個人的にざわっとしたのは白バラコーヒーだ。鳥取の大山乳業が作るコーヒー牛乳で、県民のソウルドリンクと呼ばれる一方、県外では手に入りにくいので幻のコーヒー牛乳という扱いをされてきた。それがロールケーキになって中国四国のローソンに並ぶ。地元の人ほど反応が大きいと思う。
からあげクンとロールケーキを含めて、企画全体では50種類以上が発売される。九州の7品については、1個売れるごとに1円が令和8年熊本地震で被災した熊本県に寄付されるとのこと。
40年で50億食のホットスナック
そもそもからあげクンは、2026年でちょうど40周年にあたる。発売は1986年4月15日。この8月5日にシリーズ累計販売数が50億食を突破したと発表されたばかりで、これまでに出したフレーバーは430種類を超える。今回の8種類はその上に積まれる格好になる。
生まれた経緯もなかなかで、開発担当者がアメリカで若者がチキンナゲットを指でつまみながら歩いているのを見たのがきっかけだという。指でつまんで歩きながら食べられる、おやつ感覚のからあげ。そこから発売まで約6年かかっている。今のあの箱の形は、6年分の試行錯誤の結論ということになる。
味の地区分けは18日から。旅行や帰省で移動する人は、行った先のローソンを覗くと自分のマチにない箱が置いてある。8種類全部集めようとすると北海道から九州まで縦断する必要があるので、そこはおとなしく諦めたほうがいい。
追記:8月18日、発売が始まった
日付が変わった直後にローソン公式が発売を告知した。「本日ご当地からあげクンが全国8エリアで発売!」と書いて、食べた人の感想をコメントで募集している。
同じ日の朝には、公式アカウントをフォローして「ご当地からあげクン」と引用ポストすると抽選で8名にQUOカードPay3000円分が当たるキャンペーンも始まった。引用ポストが条件なので、タイムラインには「ご当地からあげクン」とだけ書かれた投稿が延々と流れている。
発売前に全8種を食べられた場所があった
先に食べていた人もいる。8月14日から16日の3日間、テレビ朝日のSUMMER FES六本木会場にキッチンカーが出て、8エリアぶんの味がそこに集められていた。公式の言い方は「日本でここだけ」。地区の壁を無視して全種類が並ぶ機会は、発売前のこの3日間だけだった。
会場で南関東の麻辣湯味を食べた人は「美味しい辛味でした」と書いている。別の来場者も麻辣湯味を選んでいて、初日の人気はここに寄っていたらしい。番組の公開収録でも出演者が食べていたので、テレビ側と足並みをそろえた仕掛けだったことになる。
18日からは、自分のマチの1種類だけが近所のローソンに並ぶ。
- ローソン公式リリース: 8月18日から「ご当地うまいもん祭」開催 / からあげクン累計50億食突破
- 監修元: 中国料理 布袋 / 七宝麻辣湯 / 栄屋本店 / 風来坊 / 大山乳業(白バラコーヒー)