日産キャシュカイe-POWERが無給油1,980kmでギネス認定、単純計算で36km/L。ルートは標高2,600mのボゴタから海沿いまで
満タン1回で1,980km走った、という記録が認定されました。日産の欧州向けSUV「キャシュカイ e-POWER」が、コロンビアでの走行でギネス世界記録に認定されています。
日本では走っていないクルマの話ですが、積んでいる第3世代e-POWERは今年から国内モデルにも入ってきた最新世代なので、他人事でもありません。
記録の中身
日産のリチャード カンドラー氏は、最新世代のe-POWER技術が持つ実力を改めて示すものだとコメントしています。e-POWERはエンジンで直接タイヤを回さず、エンジンは発電に徹してモーターで走る方式です。エンジン、発電、モーター、タイヤと変換を重ねながら約2,000kmを走り切ったことになります。
単純計算で1Lあたり36km前後
欧州仕様のキャシュカイ e-POWERの燃料タンクは55L。1,980kmを55Lで割ると、1Lあたり36km前後という数字が出てきます。日産は今回の平均燃費を公表していないので、あくまでカタログ上のタンク容量からの単純計算です。
それでも、日本で6月に発売された新型キックスのWLTCモード燃費が25.7km/L、7月発売の新型エルグランドが同じ第3世代e-POWERを積んでいることを考えると、この36km/Lという数字がどれだけ振り切っているかは伝わります。「シリーズハイブリッドは効率が悪い、というのもだんだん過去の話になりつつあるかもしれない」という受け止めも出ていました。
「ボゴタから海に向かって走ってるよね」
一方で、SNSにはルートに目をつけた投稿も並びました。
出発地のボゴタはアンデス山中の高地にあり、標高はおよそ2,600m。目的地のカリブ海沿岸は当然ながら海抜0m付近です。「標高差2,600mを下ったら、回生ブレーキでガソリンを消費せずに走行できるでしょ」「往路だけじゃなく復路も走ってみてほしい」といった声が続きました。
カテゴリ名も話題になっていて、「非プラグイン式エクステンデッドレンジ電動SUVによる最長走行距離」という長い区分そのものに反応する人がいます。「e-POWERにぴったりの新しい区分が用意された形だ」という指摘です。
日産側は、この走行がさまざまな道路環境、交通状況、走行条件のもとで行われたと説明しています。4日間かけての1,980kmなので、下りだけで完結する道のりではないはずですが、条件の詳細は公表されていません。素直にすごいと受け取る人と、条件が気になる人で反応が割れているのが今の状況です。
キャシュカイは、日本ではあの名前で売られていた
最後にひとつ豆知識を。キャシュカイは欧州で日産の主力になっているCセグメントのSUVで、日本には入っていません。ただし初代は2007年から2014年まで、「デュアリス」という名前で日本でも売られていました。名前が違うだけで中身は同じ車です。
ヨーロッパで育ったこの車が、南米で2,000km近くを走ってギネスを取り、その中身は日本のキックスやエルグランドにも載っている。回り道をしているようで、意外とつながっている話でした。