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試着して買わずに帰ろうとしたら舌打ちされた投稿に25万いいね。リプ欄は客側と店員側で真っ二つ

2026年8月15日 ・ トレンド「試着 舌打ち 店員 買わない アパレル 声かけ不要バッグ」より

服を試着して、鏡の前でしばらく考えて、「すみません、考えます……」と伝えて店を出ようとした。そうしたら舌打ちが聞こえた。8月14日に投稿されたこの体験談が、25万いいねを超えました。

投稿主は舌打ちされたことを、店員の仕事熱心さとして皮肉まじりに書いています。店名も店員の特徴も書かれていません。それでも380件を超えるリプがつきました。

リプ欄が、客側と店員側で割れた

集まった声は、きれいに二手に分かれました。

客の側からは「買わない選択肢だって当然あるのに、そこで露骨に態度が変わるのは怖い」「しつこく声をかけられたから試着して、断ったら舌打ちされた」といった、似た経験の報告が続きます。「試着してから買え」と言われる一方で、試着して保留にすると気まずくなるという板挟みを挙げる人もいました。

一方で、店員として働いた経験のある人からは別の景色が出てきます。長い時間ずっと試着室を占領していく人、声をかけたら「電話中なのがわからないのか」と不機嫌になる人、脱ぎっぱなしのくしゃくしゃの状態で「いらなーい」と返してくる人。舌打ちしたくなる場面はあるが、それをしないのが店員の仕事だと思っていた、という趣旨の投稿もありました。

どちらの言い分も、経験がある人には具体的に想像がつくはずです。試着室のカーテン1枚をはさんで、お互いに我慢しているものがそれぞれある、という話でもあります。

「話しかけないで」の意思表示は、10年以上前から試されている

この気まずさをどうにかしようという試みは、実は何度も行われています。

古いところでは2007年、高島屋が岐阜と東京・立川で「S.E.Eカード」を導入しました。首から下げていれば「ゆっくり見たいので話しかけないでほしい」という意思表示になるカードです。2012年には化粧品ブランドのクリニークが渋谷ヒカリエでリストバンドを配りました。白は早く買い物を済ませたい、ピンクは自由に試して楽しんでいる、黄色は時間があるので接客してほしい、と色で分ける方式です。

いちばん話題になったのは2017年5月19日にアーバンリサーチが始めた「声かけ不要」バッグでしょう。売り場の入り口に置かれたバッグを手に持っていれば、店員が声をかけてこない。当時のJ-CASTニュースの記事によれば、「これ助かる」「全ての店で導入してくれ」という歓迎の声と、「なんとなく寂しい気もする」「わざわざ客に意思表示させるのかよ」という声の両方が出ていました。この時点ですでに賛否が割れていたわけです。

それでも、当たり前にはならなかった

これだけ何度も試されていながら、2026年のいま、こうしたグッズが置いてある店に出くわすことはほとんどありません。試験導入で終わったり、いつのまにか見かけなくなったりしています。

理由を推し量るなら、バッグを手に取る動作そのものが「私に話しかけるな」という宣言になってしまうからかもしれません。気まずさを消すための道具を使うのに、また気まずさが要る。それなら黙って店を出たほうが早い、という話になりがちです。

道具で解決できなかったぶんが、今回のような場面に残り続けているとも言えます。

あなたはどっち側で読みましたか

買う気が固まっていなくても試着していいのか、それとも試着は買う意思のある人がするものなのか。ここは人によって前提がはっきり違っていて、だからリプ欄が伸びました。

ちなみに元の投稿では、店名も、店員がどんな人だったかも一切書かれていません。愚痴として書いたら25万いいねが付いてしまった、という規模感です。次に試着室のカーテンを閉めるとき、少しだけ反対側のことを考えてみると、この話の見え方が変わるかもしれません。