東方紅魔郷:New Classicが9月10日発売、ZUNがマスターアップを報告。実況配信は自由だがエンディング公開は禁止
2002年に出た弾幕シューティング『東方紅魔郷』を今のハードで作り直した『東方紅魔郷:New Classic』が、2026年9月10日に発売される。その5日前にあたる9月5日の12時12分、原作者のZUN(@korindo)が「紅魔郷マスターアップしました。9/10にマジででます!」と投稿した。
マスターアップは、製品版のデータが完成して工場や配信の準備に回せる状態になったという意味の言葉だ。発売直前に延期が挟まるゲームを何本も見てきた身としては、「マジででます」と言い切ってくれるのがいちばん効く。この投稿は3時間ほどで9,000を超えるいいねが付いた。
報告動画のビールにファンが食いついた
ZUNの投稿は引用リポストで、元をたどると開発サークル「上海アリスReprise」の公式アカウント(@SAliceReprise)が同じ日の12時ちょうどに出した動画つきのポストにあたる。タイトルは「『東方紅魔郷:New Classic』についてご報告」で、こちらは1万を超えるいいねが付いている。
ところが、動画を見た人がXに書き込んでいたのは発売日の話より手元のほうだった。電ファミニコゲーマーの記事も、ZUNの「黄色い飲み物」を片手にした報告ポストが話題を呼んでいると書いている。ファンのあいだでは完全にビール扱いで、
- 「ビール片手にゲームのマスターアップ報告する開発者なんてZUNくらいやろ」
- 「呑もうとする度にカット入るの面白いからやめてほしい」
- 「不自然なカットが入る度にビールの量が少しずつ減ってるのは流石に笑う」
といった投稿が出ていた。カットが切り替わるたびにグラスの残量を確認している人がいる時点で、視聴のされ方がおかしい。
New Classic版と2002年のClassic版、両方が入る
公式サイトの表記では、収録されるのは「New Classic版」と「Classic版」の2つ。New Classic版は1080pに対応し、新システムと新要素を積んだうえで、BGMは全てZUNがアレンジし直している。ゲームモードの説明にある「無限の残機で挑戦可能な新システムを追加」がなかなか思い切っていて、当時コンティニュー回数に心を折られた人でも最後まで進める作りになるらしい。もう片方のClassic版は「2002年当時のゲームを可能な限り再現したバージョン」なので、思い出のほうを触りたい人はこちらでいい。
自機は博麗霊夢と霧雨魔理沙の2人。公式の紹介では霊夢が「回避力と攻撃範囲の広さで戦う」、魔理沙が「火力に特化した戦い方で異変に挑む」と書かれている。キャラクター欄にはチルノ、紅美鈴、フランドール・スカーレットも並んでいる。
価格は通常版が1,990円、デラックス版が2,966円。デラックス版にはデジタルサウンドプレイヤーアプリが付くが、公式サイトには「※Steam版ではデジタルサウンドプレイヤーアプリではなく、Steam内で再生可能なサウンドトラックが付属します」という注記がある。サントラ目当てなら、どこで買うかで受け取る形が変わるので先に見ておいたほうがいい。Steamストアのページはすでに公開されている。
対応言語は日本語、英語、簡体字、繁体字、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語、ポルトガル語(ブラジル)、イタリア語の11。同人ゲームとして生まれた作品のスペック欄とは思えない並びになっている。
実況配信は公式が自由にやっていいと明言している
発売したら実況を上げたい、配信で遊びたい、という人がまず気にするのが権利まわりだと思う。ここは調べるまでもなく答えが出ていて、上海アリス幻樂団の動画配信サービスへの投稿に関するガイドライン(更新日:2021年7月8日)の書き出しがこうなっている。
「上海アリス幻樂団は、東方Projectに関する動画配信をファン活動(二次創作)の一環として捉え、個人の方が自由に配信を行うことを許可します。」
配信例として最初に挙がっているのが「配信者による東方Project原作ゲームの実況」で、原曲のアレンジややってみた系も創作性があるものとして並んでいる。収益化についても「営利目的での動画配信は禁止致しますが、上記の動画共有サイトでの公式なシステムを用いた収益化については、営利目的とみなさず、収益化を許可致します。」と書かれていて、YouTubeやニコニコ動画、Twitchの公式の仕組みを使うぶんには問題ないと明示されている。
東方の二次創作がこれだけ長く続いてきたのは、原作側が早い段階からこの姿勢を出していたからでもある。ゆっくりしていってね!!!のAAやBad Apple!!の影絵PVのように、原作を離れて独り歩きしたミームが出てきたのもその延長線上にある。
禁止事項に並ぶのは原作ゲームのエンディングの公開
とはいえ全部が自由というわけではない。東方Projectの二次創作ガイドライン(更新日:2024年5月31日)の冒頭には「個人でのファン活動としての二次創作は、常識の範囲内で基本的に自由です。」とあり、そのうえで「禁止事項」として8つが並んでいる。そのひとつがこれだ。
「原作ゲームのエンディングを公開する行為」
自由が原則で、そこから抜いてあるのがエンディングという構図になる。ほかには公式と誤解をまねく内容や、スクリーンショットとプレイ動画以外のゲーム素材を使う行為なども禁止事項に入っている。
だから実況配信そのものは止められていない。止まっているのはラストを見せることだけだ。ノーコンティニュークリアを撮れたときが一番あぶないので、スタッフロールに入る手前で配信を切るか、アーカイブから落とす作業がいる。無限残機の新システムでクリアまで行ける人が増えるぶん、今回はこの一行が効いてくる場面も増えるはずだ。
発売は9月10日の木曜日。X上には「東方紅魔郷:New Classicが発売までもうあと5日なのか 初めてじっくり遊ぶ東方は紅魔郷になりそうです」と、これが初めての東方になりそうだという声も出ていた。24年前の弾幕を初見で浴びる体験ができるのは今のうちなので、配信を回すなら最後の数分だけ気をつけてほしい。