「バックルームズ」とは?意味・元ネタ(4chan発のネット怪談がA24映画化)を解説
見慣れたオフィスのはずなのに、どこまで歩いても誰もいない。そんな不安な感覚を形にしたネット怪談が「バックルームズ(The Backrooms)」です。2019年に海外掲示板で生まれた一枚の画像から始まり、いまや世界的な映画にまで育っています。
「バックルームズ」とは?
バックルームズは、ランダムに生成された、誰もいない無限のオフィス迷路を舞台にしたインターネット・クリーピーパスタ(怖い話)です。黄色い蛍光灯、モノトーンの古いカーペット、どこまで続くか分からない廊下。それだけの光景なのに、じわじわと不安をあおってきます。
この気持ち悪さの正体は「リミナルスペース(境界空間)」と呼ばれる美学にあるとされます。本来は人で賑わうはずの場所が不自然に無人化している、その“いるはずの人がいない”ズレが恐怖を生む仕組みです。設定上は、現実の壁や床の隙間から誤って「ノークリップ(すり抜け)」してしまうと迷い込む、とされています。
元ネタ・由来
発端は2019年5月、匿名掲示板4chanの「/x/」板です。「不気味な画像」を募集するスレッドに、誰かが黄色い照明の無人オフィスの写真を投稿しました。添えられていたのは「現実からノークリップすると迷い込む」という短い説明文だけ。この一枚と一文だけで、設定は一気に広まっていきました。
映像として一気に有名にしたのが、当時16歳のクリエイターケイン・パーソンズ(Kane Pixels)です。2022年1月、独学で覚えたBlenderとAfter Effectsだけで作った「The Backrooms (Found Footage)」をYouTubeに投稿すると、これが本職顔負けのクオリティでバイラル化。再生数は出典によって幅があり、7千万〜8千万回台とされます。以後シリーズ化され、全24話の累計再生数は1億9700万回を超えました。
このヒットを見たA24が2023年2月に映画化を発表し、監督にはパーソンズ本人を起用。2026年5月29日に映画『Backrooms』が全米公開されると、全世界44カ国で初登場1位を記録しました。全米初週末興収は8100万ドル(約129億円)、世界初週末興収は1億1800万ドル(約188億円)、いずれもトップの成績です。16歳で原点動画を発表した少年は、17歳で映画化の企画が動き出し、19歳で撮影、20歳で長編映画の監督デビューを果たしたことになります。日本では2026年9月4日に邦題『バックルームズ』として公開が決まっています。
使い方・例文
- 「あのオフィス、バックルームズみたいに誰もいなくて怖かった」
- 「ケイン・パーソンズ、16歳の自主制作から映画監督になったの本当にすごい」
- 「リミナルスペースの写真、見てるだけでバックルームズを思い出す」
関連する言葉
みんなで一つの世界観を育てていく点では、SCP財団と同じ精神を持つネット発のホラーです。無人の空間や境界的な場所への不安を語る文脈は、ネットで広く語られてきた都市伝説ともつながっています。