「監視発見報告」の元ネタは日本事故物件監視協会のOP、音源とBGMの正体
TikTokで「監視、発見、報告」と、感情のない機械っぽい声が淡々と読み上げる音源が流れてくる。元ネタはホラーゲーム『日本事故物件監視協会』のオープニングだ。
ゲームを知らなくても音だけで覚えてしまう人が多く、「監視発見報告 音源」「監視発見報告 ゲーム」で検索されている。以下で、OPの中身と後ろで鳴っているBGM、広まった流れをまとめる。
「監視発見報告」とは?
監視発見報告は、「監視」「発見」「報告」の3語を合成音声風の声で区切って読み上げる、TikTok発の音源ミームのこと。そのあとに「見てる」「来る」と続く不穏な流れまでがセットになっている。
使われ方は大きく分けて三つある。
- 2人で声を合わせて掛け合う、TikTokのトレンド動画
- 推しを「監視・発見・報告」する、推し活の言い回し
- 「監視!発見!!報告!!!」と叫ぶ、挨拶やノリの合図
Xでも「お互い監視発見報告しましょう」「2人でやらなあかんやつ」といった投稿が出ていて、元ネタのゲームを離れて普通の言い回しとして使われている。
元ネタは『日本事故物件監視協会』
元ネタは、Steam と iOS で2025年8月15日に発売されたホラーゲーム『日本事故物件監視協会 -Japan Stigmatized Property-』。開発は「日本事故物件監視協会」、販売は同協会と Loxarc Inc. で、価格は760円。
プレイヤーは事故物件を見張る協会の職員になる。監視カメラの映像を切り替えながら、0時から5時までのあいだに起きる異常を見つけて報告していく、いわゆる異変探し系のゲームだ。Steam の説明文にある「異常を発見した際は、速やかに報告してください」が、このゲームの決まり文句になっている。
つまり「監視」「発見」「報告」は、ゲームでやることをそのまま3語にしたもの。ふざけた言葉遊びではなく、仕事の手順を読み上げているだけなのが逆に怖い。
上は公式チャンネルが2025年8月12日に公開したゲームトレーラー。元ネタのゲームがどんな画面なのかはこれで分かる。
シリーズは続いていて、2作目が2025年12月17日、3作目が2026年8月6日に Steam で出ている。3作目には「社歌」と呼ばれる別の曲があるが、これはOPの音源とは別物なので混ぜないほうがいい。
公式サイトの末尾には「ナレーション by 動画制作会社VIDWEB」とある。あの抑揚のない声は、動画制作会社がナレーションを担当したものだ。
OPの歌詞(読み上げの全文)
歌詞にあたるのは、白い画面に1語ずつ出てくる文字の読み上げだけ。短いので順に並べる。
- 監視/発見/報告(これを2回)
- 目・虫眼鏡・警告のアイコンと一緒に「監視 発見 報告」
- 見落とすな/間違えるな/見逃すな/間違えるな
- 人影のシルエットが出る
- 見てる/来る/見てる/来る 来る
- 黒い画面に「業務を開始してください」
前半は職員への注意書きで、途中から急に「見てる」「来る」と何かがこっちに近づいてくる。最後は何事もなかったように「業務を開始してください」で締めるので、聞き終わったあとに妙な後味が残る。
声真似動画を投稿しているはたのあいか(@H_aika_45)さんも、2026年3月21日に「流行りの『監視発見報告』の音源は日本事故物件監視協会のOPにあるのが元ネタだよ」と、声真似動画つきで説明している。抑揚のない合成音声っぽい声なので、声真似のネタとしても扱いやすいらしい。
BGMは isq「vortex (slowed)」とされる
音源の後ろで鳴っている重たいBGMについては、Yahoo!知恵袋に「この曲は何ですか」という質問が2026年3月24日に2本立っている。どちらもベストアンサーは isq の「vortex (slowed)」で、片方では質問者が「こちらであってます!」とお礼を返している。
YouTube の isq - Topic チャンネルで聞けるので、気になる人は聞き比べてみてほしい。ただし公式が曲名を発表したわけではないので、ここでは「そうされている」までにしておく。
どうやって広まったのか
ざっくり時系列で並べるとこうなる。
- 2025年8月19日、発売直後にキヨの実況動画が公開(現在390万回再生)
- 2025年11月12日、ぐちつぼの実況動画が公開され、22.4万回再生
- 2025年12月17日、TikTokに「監視発見報告 音源」のページができる
- 2026年3月、ピーク。21日に声真似動画で元ネタの解説が出て、24日には知恵袋にBGMの質問が並ぶ
TikTokには「ぐちつぼ 監視発見報告」というページもあり、Xにも「ぐち」の監視発見報告として、ぐちつぼの名前と結びつけた投稿がある。ぐちつぼ実況のOP部分を切り抜いたものが音源になったとみられるが、最初にTikTokへ上げた人が誰なのか、確定的な記録は残っていない。
2026年8月29日には YouTube Japan の公式アカウントが、3作目の実況配信をすすめる投稿で「推しの JSP3 配信で異常を発見した際は、速やかに報告してください」と書き、3,500いいねを超えた。発売から1年ほどで、ゲームの決まり文句が企業アカウントの宣伝文句に使われるところまで来たことになる。
声真似、イラスト、コスプレと派生も広がっている。元ネタのゲームはキヨが実況して伸びたSteamホラーという点で、八尺様がいた夏休みと同じ流れに乗っている。
使い方・例文
- 「推しの配信、ちゃんと監視発見報告してきた」
- 「明日のテスト範囲、監視・発見・報告よろしく」
- 「友達とTikTokの監視発見報告やったら息が合わなすぎて笑った」
- 「月曜の朝イチ、監視!発見!!報告!!!で気合い入れた」
2人でやるときは、片方が「監視」「発見」「報告」を言って、もう片方が「見てる」「来る」で返すのが定番の分担。棒読みにするほど元ネタに近くなる。
関連する言葉
元ネタが広まった入口は実況動画なので、ホラー実況の文化とは切っても切れない。音だけが先にTikTokで回って、正体が後から追いかけてくるところは、オチにかぶせる叫び声の fahhh と同じ届き方をしている。
画面の中から違いを見つけるという遊び方では、サイゼリヤの間違い探しが身近な先輩にあたる。こっちは見つけても報告先がないのが平和なところ。