桑木志帆が全英女子オープンでメジャー初優勝、優勝スピーチ終盤で「日本語でいいですか」
海外メジャーの優勝スピーチといえば、たどたどしい英語で感謝を述べて終わるのが定番。ところが桑木志帆選手は、その流れを自分から止めた。「日本語でいいですか」。ロイヤルリザム&セントアンズGCに集まった海外メディアの前で、23歳がそう切り出した瞬間が話題になっています。
プレーオフの2ホール目で決着
最終日、桑木選手は首位と3打差の4アンダー2位タイからスタート。3バーディ、2ボギーの「70」でまとめて通算5アンダーに乗せ、ドイツのエスター・ヘンゼライト選手とプレーオフに突入しました。1ホール目は決着がつかず、2ホール目でヘンゼライト選手がボギーを叩いたところをパーでしのぎ、そのまま優勝を決めています。
2021年にプロ転向し、国内ツアーで5勝を挙げてきた岡山出身の23歳。海外メジャーへの出場はこれが8度目で、その挑戦がついに実を結んだ形です。優勝賞金は150万ドル(約2億3550万円)で、今季の国内ツアー13戦の獲得賞金合計の2.8倍にあたるといいます。全英女子でのメジャー制覇は、渋野日向子選手(2019年)、山下美夢有選手(2025年)に続き日本勢3人目、海外メジャー全体では7人目の快挙です。
スピーチ終盤、英語から日本語に切り替えた理由
優勝スピーチは通常、その場にいる観客やメディアに向けて英語で行われます。桑木選手も英語でひとしきり感謝を伝えたあと、終盤で突然「日本語でいいですか」と断って言葉を切り替えました。伝えたかったのは、地震被害からの復興が続く熊本への「一日も早い復興を願っています」というメッセージ。優勝の栄光より先に、故郷から遠く離れた被災地に言葉を向けた場面として受け止められています。
会見では一転、「祝杯はウイスキーのソーダ割」
競技中の集中力とは裏腹に、優勝会見での素顔ものぞきました。今後の予定を聞かれた桑木選手は「お酒が好きなので、いっぱい飲みたいと思います。ウイスキーのソーダ割を」と即答。張り詰めた最終日から一転した回答に、会場は笑いに包まれたそうです。
プレーオフでの心境についても触れ、緊張で手が震える中「3打目を寄せたら相手にプレッシャーをかけられるから、とりあえずフェアウェイに出そう」というキャディの助言で冷静さを取り戻せたと明かしています。小学生の頃から「お姉ちゃんのような存在」と慕う渋野日向子選手からの応援にも感謝を述べました。
「飛ばないけど正確」を武器に
桑木選手自身、「こっちのツアーでは飛ぶほうではないですけど、ショットの正確性には自信があります」と自己分析しています。パワーで押し切るタイプの多い海外ツアーで、精度を武器にメジャーを制した点も今回の勝利を印象的にしている要素のひとつです。
会見の詳しいやり取りはYahoo!ニュースの優勝会見一問一答でも読めます。