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日本語に英語を混ぜて読む自作ツール「Mazelingo」に12万いいね、英語の割合はスライダーで調整

2026年8月19日 ・ トレンド「Mazelingo 日本語 英語 混ぜる 英語学習 多読」より

全部英語だと読み切れないし、全部日本語だと英語に一文字も触れない。その間を取るツールが伸びています。

投稿したのはとよふくさん(@Yeq6X)。8月18日の未明に「これ自作ツールだけどこれで日本語と英語を混ぜていろいろ読んでると英語を英語のまま理解できるようになります」と一行だけ添えてリンクを貼ったところ、19日午後の時点で12.8万いいねまで伸びました。名前はMazelingo。混ぜる(maze)と lingo をくっつけた造語です。

貼るのは日本語、返ってくるのはまだらの文章

使い方はそっけないくらい単純です。読みたい文章をまるごと貼り付けて「ミックスする」を押すと、一部の文だけが英語に置き換わって返ってくる。単語単位ではなく文単位で入れ替わるので、前後の日本語が意味を支えてくれます。

画面の下にはスライダーがあって、英語と日本語の比率をその場で動かせます。English 20%/日本語 80% あたりから始めて、慣れたら英語側を上げていく。読んでいる途中で割合を変えられるのも、教材ではなく道具という感じがします。

英文でつまずいたら、その文をクリックすれば日本語に戻る。辞書を引きに別のタブへ飛ばなくていいので、読む流れが切れません。無料枠は毎日リセットされ、ログインなしでも翌日また使えます。Chrome拡張版もあり、こちらは開いているWebページをその場で混ぜてくれます。

走れメロスを突っ込んだ人の感想がわかりやすい

伸びたあと、手元の文章を試す人が一気に増えました。走れメロス、羅生門、好きな配信者の投稿。青空文庫の名作を貼るのが定番になっていました。

走れメロスを日本語8対英語2で読んだわんど〜さんは、知らないフレーズでも前後から類推できて、原文と比べても案外外れた読みにならないと書いています。そのうえで「それでいて英100%より読むの苦じゃない」と。この「苦じゃない」が肝で、英語の多読が続かない理由はたいてい難しさではなく、途中で疲れて閉じてしまうことのほうです。

実際に混ぜられた文章を見ると、「メロスには父も、母も無い。女房も無い。」の次が急に “He lived with his shy sixteen-year-old sister, just the two of them.” になり、そのあとまた日本語に戻る。妹の話をしているのは日本語側でわかっているので、shy も sixteen-year-old も訳さずに通り過ぎられます。

発想そのものは1968年からある

ただし60年近く前の提案は、混ぜる作業を人力でやる前提でした。教師が文章を書き換えるしかなかったので、生徒が読みたい文章を毎回混ぜるというわけにはいきません。とよふくさんのツールが刺さったのは、そこを機械に任せて「読みたいものをそのまま持ってこられる」形にしたからです。反応のなかには、複数の言語を行き来しながら理解するトランスランゲージングという考え方に近いのでは、と指摘する声もありました。

単語の中まで混ぜてしまった人もいる

同じ日に、隣からもう一段変なものが出てきました。

高校で英語を教えている原田高志さんが公開した英語あそびです。Mazelingoが文ごとに混ぜるのに対して、こちらは単語の内側まで混ぜる。「私’ve 決ed to 始t 書iting 私y 英語…」という調子で、語幹を漢字に、活用語尾を英語に置き換えてしまいます。それでも読めてしまうのが気持ち悪くておもしろい。

原田さんによれば、元にしたのは言語学者のウェス・ロバートソンさんが数年前にXで見せて話題になった漢字まじり英語だとのこと。ロバートソンさんは日本語の表記のゆれや遊びを研究している社会言語学者で、本人のサイトを見ると、漢字とひらがなとカタカナの使い分けが何を意味するかを長年追いかけている人でした。日本語の表記の研究者が英語をこねているわけで、日本語の圧縮効率の話を思い出した人もいそうです。

作者いわく「ずっと広めたかった勉強法」

とよふくさん自身の手ごたえはこうでした。ずっと広めたかった勉強法がやっと日の目を浴びたかも、拡張機能でXを見ていたら英語力がかなり上がったので、スマホでもできるようにiOS版を作りたい、と。自分が使い倒したうえで公開したツールだったようです。

一方で、Chrome拡張版については、手元でバグを直したまま何か月もストア申請を放置していると本人が明かしていました。さらに「Chrome拡張を入れる層はもはやバイブコーディングで自分で作れるんじゃないかと思うから拡張機能版のやる気がない」とも書いていて、それを読んだ人が実際に自力でブラウザ拡張を実装してみたと報告しています。突き放し方が雑なのに、ちゃんと動く人が出てくるのが今っぽいところです。

急に人が押し寄せたぶん運営費がかさんでいるという話も出ていて、無料でどこまで開けておけるかは未知数です。試すなら早いほうがいい。走れメロスでも、読みかけで放置している英語の記事でも、貼るものは何でもかまいません。