「とっかりセンター」は国内唯一のアザラシ保護施設、グッズの中身は本物の毛
日本にもアザラシの保護施設がある。北海道紋別市の「オホーツクとっかりセンター」で、アザラシだけを保護・飼育している施設は国内でここしかない。
きっかけは、オランダの「アザラシ幼稚園」が破産申請の見通しを発表したニュースだった。詳しくは「アザラシ幼稚園」が2週間以内に破産申請へ、市と州の支援撤退が理由にまとめてある。
「日本にもある」の投稿
10月13日の夜、こんな投稿が流れてきた。アザラシ幼稚園に寄付するくらいなら、日本のオホーツクとっかりセンターに寄付しようという呼びかけだ。
投稿は19時過ぎで、その日のうちにいいねは4,000を超えた。アザラシ幼稚園の話題を追っていた人が、「そういえば日本にも」と思い出した形になっている。
同じ晩には、実際にセンターへ行った人の動画も流れていた。ワモンアザラシの「ましろ」で、投稿した人いわく、これまで見た中でいちばん赤ちゃんっぽい顔だったそうだ。
昭和62年に4頭から
場所は北海道紋別市海洋公園2番地。紋別市の施設で、指定管理者としてオホーツク・ガリンコタワー株式会社が運営している。
公式サイトの紹介文には、アザラシだけを保護・飼育している国内では他にない施設だと書かれている。
始まりは昭和62年(1987年)で、保護した4頭からスタートした。いまは20頭を超えるアザラシが暮らしている。
公式サイトには、日本動物愛護協会の第10回日本動物大賞で社会貢献賞を受けたことも載っている。
施設は2つに分かれている
センターは「アザラシランド」と「アザラシシーパラダイス」の2つでできている。
アザラシランドで飼育しているのは、ゴマフアザラシとワモンアザラシの2種類だ。上の動画のましろはワモンアザラシで、冒頭の写真で顔を隠しているアグはゴマフアザラシになる。
アザラシランドのページには「職員の一日」という読み物もある。餌はホッケが中心で、15kgの冷凍の塊を海水や真水で翌日までかけてゆっくり解凍するそうだ。
一晩かけて15kgを戻すのは、家の冷凍庫の感覚だとなかなか想像がつかない。後片付けでは広場やフェンスが魚の汁とウロコだらけになるとも書いてあって、飼育の現場はかなり体力勝負らしい。
今年も赤ちゃんを2頭保護
保護施設としての仕事も続いている。アザラシランドのお知らせによると、2026年の春にゴマフアザラシの新生仔(オス)を2頭保護した。
- 4月26日、稚内市ノシャップ寒流水族館前の砂浜で1頭
- 5月14日、紋別郡雄武町の港内で1頭
どちらも体重は10kgほどで、弱っていた。いまは体重も増えて順調に回復しているという。
この2頭は海へ返す予定なので、一般公開はしていない。見られないのは残念だけど、会えないことが「順調」のしるしでもある。
寄付は銀行振込で受付
冒頭の投稿のとおり、とっかりセンターは寄付を受け付けている。方法は銀行振込で、口座は公式サイトの「とっかりセンターへの寄付について」に載っている。
注意点がひとつある。受け取るのは指定管理者のオホーツク・ガリンコタワー株式会社なので、所得税などの寄付金控除の対象にはならない。ふるさと納税と同じ感覚で振り込むと話が違うので、そこだけ押さえておきたい。
グッズは本物の毛入り
寄付とは別に、お金を落とす方法がもうひとつある。公式グッズショップだ。
目玉は「毛(もう)かわいすぎ!アザラシキーホルダー」(850円)。アザラシのイラストのおなかの部分に、とっかりセンターのアザラシの毛が本当に入っている。
ほかにも個体の名前が付いたグッズが並んでいる。10月13日時点ではこんな品ぞろえだった。
フェイスタオルに並んでいるのは、ケンジ・タクマ・マガオ・海・カズキのオス5頭。アクリルキーホルダーはビク・ゆうた・ようが売り切れていた。在庫は日々変わるので、気になる子がいたら早めに見ておくといい。
アザラシのグッズが好きなら、ntc.Puff「アザラシ」が11年ぶり復活、6種そのままで300円になっていたもどうぞ。
推しのアザラシを探しに
アザラシ幼稚園のニュースで「アザラシを助けたい」と思った人にとって、紋別は思ったより近い選択肢だった。寄付でも、毛入りキーホルダーでも、現地に会いに行くのでもいい。
まずはXで「#とっかりセンター」を開いてみてほしい。ましろやかつのりの動画が流れてきて、推しの1頭が見つかるはずだ。