13年間ずっと“セミの初鳴きの日”を記録していた人がいた。毎年6月末〜7月中旬、その揺れがちょっと面白い
夏が来たな、と感じる合図はいくつかあるけれど、「セミの初鳴き」はその代表格。その“最初の一声”を聞いた日を、13年間もメモし続けていた人の投稿が、Xで大きな反響を呼んでいる。10万を超えるいいねを集めたその一覧が、じわじわと味わい深い。
並べてみると、6月末〜7月中旬で揺れている
投稿されたのは、2013年から2026年までの「家のまわりでセミが鳴き始めた日」のメモ。並べてみると、いちばん早い年で6月30日(2022年)、いちばん遅い年で7月17日(2014年)と、半月ほどの幅で毎年ゆらいでいるのが分かる。多くは7月の上旬から中旬にかけて。ちなみに2026年は7月16日だったという。
たった1行の記録でも、13年分たまると立派なデータになる。「今年は早いな」「去年より遅い気がする」。なんとなくの体感を、こうしてきちんと書き留めている人がいるというだけで、なんだか嬉しくなってくる。同じように「そういえば今年いつ聞いたっけ」と考え込んだ人も多いのか、リプライには各地の初鳴き報告も集まっていた。
そもそも、セミの初鳴きは何で決まる?
では、この“初鳴きの日”は何によって決まるのか。実は、単純にその日の気温が高いから鳴く、という単純な話ではないらしい。専門家の解説によれば、前年の夏から初冬にかけての気温の積み重ね、春から初夏の地面の暖まり方、直前の夜間の気温、雨上がりに晴れるタイミングなど、いくつもの要因が複雑に絡むという。
たとえば国立環境研究所などの研究では、アブラゼミの初鳴きについて「前年の盛夏から初冬の気温が高いほど、翌年の初鳴きが早まる傾向がある」と報告されている。土の中で数年を過ごすセミにとって、去年の暑さが今年の“出番”に効いてくる、というわけだ。ちなみに「セミが鳴いたら梅雨明け」というイメージもあるが、これも必ずしも連動するわけではないとのこと。
毎年ひと言メモするだけで、自分だけの小さな気候の記録になる。今年、あなたが最初のセミを聞いたのはいつだっただろうか。初鳴きの仕組みについては気象予報士による解説などが詳しい。