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「人渣反派自救系統」コミカライズ決定、読み方は“じんさはんぱじきゅうけいとう”

2026年9月21日 ・ トレンド「人渣反派自救系統 コミカライズ 漫画さはん 墨香銅臭 文月凛花 クズ悪役の自己救済システム 渣反 読み方」より

9月21日の19時ちょうど、Xに「漫画『人渣反派自救系統』公式」という見慣れないアカウントが現れて、いきなりコミカライズ決定を投げた。

告知ビジュアルは和紙のような質感の背景に、冠をかぶった人物と長髪の人物、黒いシルエットが2体並んでいるだけ。顔は出ていない。本文も「原作:墨香銅臭」「漫画:文月凛花」と「続報をお楽しみに🐶🥒」で終わっていて、掲載する媒体も開始時期も書かれていない。それでも投稿のいいねは、2時間あまりで9,700を超えた。

で、おそらく多くの人が最初につまずくのがタイトルである。読めない。

読み方は「じんさはんぱじきゅうけいとう」、通称は「渣反(さはん)」

答えは同じ時刻に出たソニー・ミュージックソリューションズのプレスリリースに書いてある。そこでは『人渣反派自救系統(じんさはんぱじきゅうけいとう)』(通称:渣反〈さはん〉)と、ご丁寧にルビが振られていた。漢字をそのまま音読みしていく形だ。

ここが分かると、投稿に付いていた謎のハッシュタグ「#漫画さはん」も読める。リリースには「推奨ハッシュタグ:#漫画さはん」と明記されていて、要するに「漫画版の渣反」という意味のタグだった。略称「さはん」は今回の造語ではなくて、2023年に日本で放送されたアニメの公式サイトもURLが svsss.jp/s/sahan/ になっているし、書店に原書を注文するときの「お問い合わせ用の読み」も日販アイ・ピー・エスの商品ページで【さはん】と案内されている。ファンの間で通っている呼び方が、そのまま公式のタグになった形だ。

ついでにアカウント名の @svsss_comic は、英題 The Scum Villain’s Self-Saving System の頭文字を取った SVSSS から来ている。日本語の邦題は「クズ悪役の自己救済システム」。呼び名が「人渣反派自救系統」「渣反/さはん」「SVSSS」「クズ悪役の自己救済システム」と4通りあるので、検索するときは打ちやすいものでいい。

原作は墨香銅臭のデビュー作で、本編は2014年の秋に70日で書き切られている

墨香銅臭といえば『魔道祖師』と『天官賜福』で知られる中国の作家だが、いちばん最初に書いたのがこの『人渣反派自救系統』だ。中国のWeb小説サイト「晋江文学城」で連載が始まったのが2014年9月21日。各話に残っている投稿日時をたどると、本編の最終話「故事開始」が上がったのは同じ年の11月30日で、70日ほど、ほぼ毎日更新で一気に走り切っている(番外編はそのあと2015年7月まで続いた)。ジャンルはBLで、しかも転生もの。

話の入口がかなり変わっている。主人公の沈垣(シェン・ユエン)は、『狂傲仙魔途』という種馬ハーレム小説のひどい最終回に腹を立て、掲示板で悪態をつきながら死んでしまう。目が覚めるとその小説の世界にいて、しかも自分は主人公・洛氷河(ルオ・ビンハー)を虐げたあげく拷問死させられるクズ悪役の師匠、沈清秋(シェン・チンチウ)になっている。原作どおりの末路を避けようと、キャラ崩壊しない範囲で弟子の好感度をこっそり上げにいく。すると洛氷河がやたらと懐いてくる、という筋書きだ。

日本でも2023年にアニメが放送されているので、そこで知った人も多いはずだ。中国では2020年にテンセントビデオで『穿書自救指南』のタイトルで配信され、公開から1週間で4,000万PVを突破したとリリースにある。全10話。日本では2023年6月からWOWOWで字幕版、同年10月からBS11とWOWOWで日本語吹替版が流れた。吹替の沈清秋は浪川大輔さん、洛氷河は梶裕貴さんが演じている。

発表日が9月21日だったのは、沈清秋の誕生日だから

告知の末尾には「#沈清秋0921生日快乐」というタグも付いていた。生日快乐は中国語で「お誕生日おめでとう」。つまり9月21日は主人公・沈清秋の誕生日で、そこに発表をぶつけている。

実際、小説版の版元であるプレアデスプレスは同じ日の昼12時に誕生日のお祝い投稿を出していた。こちらはコミカライズの告知ではなく純粋な誕生日ツイートだが、7,600のいいねが付いている。

面白いのは、晋江文学城で連載が始まったのも2014年9月21日だという点だ。作品の誕生日と主人公の誕生日が同じ日付になっている。

もうひとつ、両方の投稿に共通して入っている🐶と🥒の絵文字。きゅうりのほうは元ネタがはっきりしていて、沈垣がネット掲示板で使っていたハンドルネームが「Peerless Cucumber」、つまりきゅうりだからだ(英語版Wikipediaにも記載がある)。犬のほうは公式が意味を説明していないが、告知ビジュアルのシルエットが2体だったことを考えると、2人を指していると読むのが自然だろう。

クレジットは「ⒸSony Music Solutions Inc.」、中国版の輸入ではなく日本版漫画

告知ビジュアルの右下には小さく「ⒸSony Music Solutions Inc.」「改編自晋江文学城簽約作者墨香銅臭同名小説」と印字されている。プレスリリースのクレジット欄もこれとまったく同じ表記だ。

つまり、すでに中国で出ている漫画を翻訳して持ってくる話ではない。リリースのタイトルも「日本版漫画が連載決定!!」で、作画を担当する文月凛花さんが日本でイチから描く。原作は中国語のWeb小説、漫画は日本の作家という組み合わせになる。

同じ墨香銅臭の『天官賜福』でも、漫画版はソニー・ミュージックソリューションズが発行・発売している。こちらは STARember によるフルカラー作品で、第4巻が2026年9月25日に出る予定だ。今回はそこからさらに踏み込んで、描き手ごと日本側で立てたことになる。

小説の日本語版は2巻まで、3巻の情報はまだ出ていない

原作小説の公式邦訳版は、すばる舎のBLレーベル「プレアデスプレス」から出ている。まず電子の分冊版が2023年11月9日にスタートして、毎週木曜に1話ずつ配信されてきた(1話110円、第1回は無料)。訳は呉聖華さん、イラストはさくらもちさんが担当している。

紙と電子の単行本は2冊まで出ていて、内訳はこうなっている。

  • 第1巻(2025年2月14日刊・332ページ・1,980円)に連載版1〜23話
  • 第2巻(2026年2月14日刊・360ページ・1,980円)に連載版24〜50話

「人渣反派自救系統 3巻」で検索している人がそれなりにいるが、版元サイトに載っているのは今のところ2巻までで、3巻の発売日はまだ出ていない。1巻と2巻がちょうど1年空いているので、続きを待っている人は分冊版のほうで先に読み進めるという手もある。

いま分かっているのは「やる」とスタッフだけ

発表されたのは、コミカライズが決まったことと、原作が墨香銅臭、漫画が文月凛花という2人のクレジット、それに公式Xアカウントが開いたことまで。どこで連載するのか、いつ始まるのか、キャラクターデザインはどうなるのかは全部これからだ。

顔を隠したシルエットのビジュアルだけ先に出して「続報をお楽しみに」で引っぱるあたり、しばらく小出しにしていく気配がある。続きが気になる人は公式アカウントを追いかけておくのが早い。

コミカライズ発表つながりでは、バットマンと仮面ライダーゼロワンのコラボコミックや、『結界師の一輪華』のアニメ化の記事もある。

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