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「もっと!呼び込み君」9月17日発売、26年ボツにされていた“幻の5曲”がついに解禁される

2026年9月10日 ・ トレンド「もっと!呼び込み君 発売日 価格 MC-F08 呼び込み君 新型 microSD BGM ダウンロード 幻の5曲 民謡 群馬電機 ポポーポポポポ」より

スーパーの鮮魚売り場で鳴っているあの「ポポーポポポポ♪」、あれを鳴らしている白い箱の名前は「呼び込み君」といいます。作っているのは群馬県みどり市の群馬電機。その呼び込み君が、誕生から26年を経て大きくリニューアルします。

商品名は「もっと!呼び込み君」。型番 MC-F08、発売日は2026年9月17日、希望小売価格は税込25,080円です。9月10日に公式サイトで発表されました。

ニュースの見出しは「microSDカード対応」で並んでいます。それは間違っていないんですが、リリースを最後まで読むと、もっと引っかかる一文が混ざっていました。

目玉は「26年前にお蔵入りになった没曲」の解禁

発売と同時に、群馬電機の公式サイトに専用のBGMダウンロードページが開きます。利用は無料。ここで配られるBGMのカテゴリが5つ挙げられているんですが、引っかかったのは最後の1つでした。

公式の書き方をそのまま引くと、「26年前、♪ポポーポポポポ『No.4』とボサノバ調『No.2』の影に隠れてお蔵入りとなった没曲」。2000年の開発時に作ったのに採用されなかった曲を、いまさら全部出すという話です。報道各社に配信されたリリース全文のほうはもう少し具体的で、「候補7曲のうち」No.4とNo.2が採用されたこと、「あれから26年、お蔵入りしていた5曲をご活用いただけます」と書かれています。落ちた5曲が丸ごと解禁されるわけです。

ここで面白いのが、群馬電機が自社サイトに載せている呼び込み君 開発秘話のほうです。BGMをどうするかで揉めた場面が、けっこうな熱量で書かれています。

営業サイドは「当時の流行り音楽を入れればいい」と言い、設計担当は「こいつら著作権保護法を知らんのか?」と内心キレる。じゃあ自分で作ろうという話になって、県内の広告代理店に紹介してもらった作曲家に発注したのが、こういうラインナップでした。

ここで数が合いません。リリースは「候補7曲」、開発秘話は「6曲」。どちらも群馬電機自身の書いたものなので、どこかで1曲ぶんの記憶がズレています。

それはさておき、開発秘話のとおりなら、ボツになった側にはロックとサンバと民謡が入っているはずです。開発秘話には、民謡調の案が出てきた時点で設計担当者が「み、民謡? 店舗用販促什器に民謡?」と混乱し、選考結果にブツブツ言うメンバーを「無視することに。(多数決バンザイ!!)」と押し切った、という記述まで残っています。

その民謡調が、26年越しで表に出てくるわけです。スーパーの精肉コーナーから民謡が流れてくる未来が、9月17日に無料で解禁される。これがこのニュースのいちばん美味しいところだと思います。

本体に入っている曲が「No.2」から「No.8」に変わった

公式が出している新旧の比較表を見ていて、もうひとつ気になる行がありました。本体に最初から入っているBGMの中身です。

旧型はNo.2とNo.4の2曲入りでした。新型はNo.4とNo.8です。看板であるNo.4は当然そのままとして、26年間ずっと相方だったボサノバ調のNo.2が、デフォルトの座から降ろされている。

そして No.8 が何者なのか、公式はどこにも書いていません。候補曲の話が6曲だったり7曲だったりする一方で、8番という番号は実在している。新規に書き下ろしたのか、没曲に番号を振り直したのか、そこは発売日にダウンロードページが開けば分かるはずです。

公式が告知を出した直後から、呼び込み君のファンアカウントや県内の企業アカウントが反応していました。

ちなみに「呼び込み君の相方がボサノバだった」という事実自体、あまり知られていません。

BGMページはもう存在している。ただしパスワードがかかっている

専用BGMダウンロードページのURLは、リリースにそのまま書かれています。https://www.gunmadenki.co.jp/bgm-download/ です。

9月10日時点でアクセスしてみたところ、ページ自体はもう立っていて、「このコンテンツはパスワードで保護されています」と表示されました。公開は9月17日。中身は仕込み済みで、鍵を開けるのを待っている状態です。

用意されるカテゴリは、童謡・唱歌(お正月、ジングルベルなど)、季節の環境音(セミの鳴き声、鍋のぐつぐつ音)、No.4のアレンジ版である「No.4 Remix」、販促用ボイス、そして例の没曲。BGMは今後も順次追加していく、と書かれています。

再生の仕組みはシンプルで、microSDを挿しているあいだはカード内の音源が優先、カードを抜くと本体の2曲に戻ります。店側は、今週だけこのアナウンスに差し替える、といった運用ができるようになるわけです。

なお、microSDが同梱されるかどうかはリリースにも比較表にも書かれていません。公式の注記にあるのは「microSDおよびmicroSDHC」の表記だけなので、買うなら大容量を狙う理由は特に無さそうです。

コミケで予約した人だけ、7,480円安く買っていた

新型が最初に世に出たのは、8月15日と16日のコミックマーケット108でした。群馬電機が企業ブースに出展して、開発中のMC-F08を初披露しています。販促機器メーカーがビッグサイトに机を出しているという時点でだいぶ変な話で、当日はニコニコニュースの取材まで入りました。

このとき受け付けていたコミケ限定の予約販売は、税込17,600円でした(予約ページは会期終了とともに閉じています)。今回発表された定価が25,080円なので、差額は7,480円、率にすると約3割引きです。

実機を触った人からは、軽さと電源まわりの話が出ていました。

重量は1.1kgから0.7kgへ、0.4kg軽くなりました。電源が基板直結からACアダプタ式になったので、変換ケーブルを噛ませればモバイルバッテリーでも動きます。公式も電源のない屋外での使用を想定していると書いていて、催事や移動販売を狙った変更のようです。その場で買って帰った人もいました。

音商標をメーカー自身がリミックスして配る

そもそもこのNo.4、海外のユーザーがちいかわの体操シーンで見つけて騒ぎになり、引用欄に各国のスーパーBGMが集まる事態にまでなった曲です(ちいかわの体操の曲の正体はスーパーの「呼び込み君」)。

そのNo.4のメロディは、2022年9月1日に商標登録6608744号として音商標に登録されています。歌詞のないメロディだけで音商標を取った例は当時まだ全国で5例目、中小企業では初でした。

その登録済みのメロディを、権利者本人が大正琴風やクリスマス風にアレンジして、無料で配る。守るために取った権利を、今度は自分で崩して遊んでいるわけで、なかなか他社には真似できない使い方だと思います。

年末のスーパーで「ポポーポポポポ♪」がクリスマス調で鳴り始めたら、それは新型に置き換わった店です。とりあえず9月17日、民謡調がどんな音なのかだけは確認しに行きます。

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