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「ぷくぷく界隈」とは?意味・ぽこぽこ界隈との違い・音源・お風呂ルーティンの型を解説

ぷくぷく界隈(ぷくぷくかいわい)(ぷくぷくかいわい) ・ 2026年8月24日 公開

スクロールしていると、やたら同じ質感の動画が流れてくる。朝の身支度、コスメを塗る手元、カフェ、そして最後に湯船へ入浴剤を落とす。そこに「ぷくぷく」「ぽこぽこ」と泡がはじける音が乗る。この一群を指して呼ばれているのが 「ぷくぷく界隈」 です。読みは「ぷくぷくかいわい」になります。

「ぷくぷく界隈」とは?

女子大生やOLが投稿する、キラキラ系の日常Vlogのまとまりを指す言葉です。美容Day、出勤前の準備ルーティン、お風呂ルーティン、購入品の開封。だいたいこのあたりが定番の題材で、映像の質感も音の付け方もかなり似ています。名前は動画に乗っている泡の効果音「ぷくぷく」「ぽこぽこ」から来ています。

当事者側から書かれた説明がいちばん過不足がなくて、自分もこの界隈のvloggerだと書いているブログ主は、後述の「ぽこぽこ界隈」という呼び名のほうで 「インスタグラム・TikTok・YouTube Shortsといったショート動画プラットフォームにvlog(日記動画)コンテンツを投稿する女性たちの界隈」 と定義しています(Infernal Bunny)。ダンスでも歌でもなく、投稿されているのはあくまで日記です。

雰囲気の説明として的確なのが、noteに書かれていた「丁寧な暮らし界隈に似ているけれど、もっと消費が激しくて、もっと美容系寄り」という一文(note)。手仕事や自炊ではなく、買ったコスメと通ったサロンが画面に出てくる、という違いです。

語尾の 界隈 は、同じ性質を持つ人たちのゆるい集まりを指すネットスラング。ここでは「この種の動画を上げている人たち」くらいの意味で付いています。

元ネタ・由来

先に結論を書いておくと、誰が最初なのかの確定的な記録は残っていません。1本の発端動画があってそこから広がった、という型ではないためです。解説を書いている側もそろって発端の1本を挙げておらず、似た構成の動画が同時多発的に作られて、そのうちジャンルとして名前が付いた、という書き方で揃っています。

大まかな流れは追えます。2023年の下半期あたりから、OLや学生の「美容Day」「出勤準備ルーティン」動画に泡系の効果音やBGMが多く使われるようになります。2024年の春には一つの型として完全に定着し、その夏には「ショート動画プラットフォームで観ない日はないほど」の量になった、と当事者ブログは書いています。名前が先にあったのではなく、量が先にあって後から呼び名が付いた順番です。

外から名前を付けられた瞬間のほうは、はっきり残っています。2025年4月、メディア研究者の山内萌が集英社新書プラスの連載で「ぽこぽこ界隈のフォークロア」としてこの界隈を取り上げました。当事者ブログはこれを、社会学的・民俗学的な目線でまとめられたおそらく最初の論考だと書いています。

ちなみに、ショート動画の伸び方そのものも最近ルールが変わっています。YouTubeは2026年8月24日から再生回数の数え方を「再生した瞬間に1回」へ変更していて、30秒見なくてもカウントされるようになりました。この手の短尺Vlogは数字の見え方が一段変わることになります。

名前の由来になった「ぷくぷく」の音

「ぷくぷく界隈 音源」「ぷくぷく界隈 効果音」で検索する人が多いのですが、ここは二階建てになっていて、ひとつの正解があるわけではありません。

ひとつはBGMです。まとめ記事が名前を挙げているのは、さんうさぎさんの「ポコポコかわいいゲーム風BGM」、dwyne. さんの「bubblegum」、pPpiiAa さんの「B U B B L E G U M」あたり(mo-la)。実際に「ぷくぷく」「ぽこぽこ」をタイトルのタグに入れて配布されているのが、さんうさぎさんのフリーBGMです。2024年1月10日公開で、再生数は7.5万回を超えています(2026年8月時点)。60分の耐久版も別に上がっていて、そちらは7.7万回。少なくとも界隈を意識して作られ、配られていた曲ではあります。

もうひとつが、映像の合間に挟まる水音のほうです。当事者ブログはこれを「スマホ向け動画編集ソフトCapCutに標準搭載されているフリー素材」と説明していて、しかも 「完全に無意味な雑音が、完全にランダムのタイミングで挿入」 されると書いています。つまり湯船の映像に合わせて鳴っているとは限らない。音のほうが先にあって、映像が後から付いてくる感覚に近いわけです。

音源を配る文化があるのも特徴で、CapCutには「ぷくぷく界隈音源配布」というテンプレートまで存在します。同じ音を使うこと自体が界隈への参加表明になっている、という構造です。

ぽこぽこ界隈との違い

いちばん多い疑問がこれだと思います。答えを先に書くと、多くの場合は同じものを指す別名です。似た対象に複数の呼び名が並行して立っている状態で、実際に出回っているのはこのあたり。

  • ぽこぽこ界隈 … 音の擬音違い。当事者ブログは2024年末の時点で呼び名がこちらで固まったと見ている
  • キラキラvlog界隈 … 内容そのままの呼び方
  • スナイデル界隈 … 後述する服装の傾向から
  • 風呂キャンドル界隈 … 入浴とアロマキャンドルの定番構図から
  • 排水口みたいな音の界隈 … 揶揄まじりの呼び方として存在する

「ぷくぷくは購入品開封のほう、ぽこぽこは入浴特化のほう」と使い分ける説明も見かけますが、一次の裏付けは取れていません。区別する説明もあるが、多くは同じものを指す別名として使われている、くらいに理解しておくのが安全です。呼び名がぽこぽこ側に寄ったと言われる一方で、2026年になっても「ぷくぷく界隈」の検索サジェストは埋まったままなので、実際は両方が並行して生きています。

動画の型と定番アイテム

構成はかなり固まっています。15秒から60秒くらいの短尺で、1日の流れを追って、クライマックスを入浴に置く。湯船に入浴剤を落とす瞬間に効果音を最大化して終わる、というのが基本形です。起承転結の「結」がバスタブなので、風呂ルーティンが界隈の顔になっています。

画面に出てくるものも、だいたい決まっています。

  • 入浴剤とアロマキャンドル
  • スクラブ、フェイスパック、美容器具
  • ネイル、まつ毛サロン
  • ピラティスやジム

服については、ファッションブランドの snidel(スナイデル) が好まれる傾向がはっきりあって、それが「スナイデル界隈」という別名の由来になっています。当事者ブログはスナイデルを「絶対的エース」と表現していました。ブランド名が界隈名になるくらい共通していた、ということです。

検索では「ぷくぷく界隈 タンブラー」もよく一緒に打たれています。ただ、これという定番品を特定できる資料は見つかりませんでした。持ち物のうち固有名詞まで裏が取れているのは、いまのところ服のスナイデルだけです。

なお、風呂ルーティンつながりでいうと、熱すぎる湯に水を足す「風呂をうめる」は方言ではなく標準語で、辞書を引くと紫式部日記まで遡れます。風呂の話は意外と歴史が長いです。

使い方・例文

自称としても、ツッコミとしても使われます。

  • 「深夜にぷくぷく界隈の動画見てたら、入浴剤ポチってた」
  • 「ぷくぷく界隈の音源これで合ってる? 探しても同じの見つからない」
  • 「ぷくぷく界隈とぽこぽこ界隈って別なの、それとも同じ?」
  • 「ぷくぷく界隈のルーティン真似したけど、風呂の前に力尽きた」

関連する言葉

同じ 界隈 型のスラングで対にすると分かりやすいのが 風呂キャンセル界隈 です。風呂をこの世でいちばん豪華な演出として撮る側と、疲れて風呂そのものをキャンセルする側。同じ湯船をはさんで正反対の極にいて、実際に両方のハッシュタグを付けた投稿も見かけます。

型としては GRWM(一緒に準備しよう) が近い親戚です。出勤前や外出前の準備をそのまま流す動画の呼び名で、ぷくぷく界隈の朝パートはほぼこれ。服を見せる回は OOTD(今日のコーデ) のフォーマットとも重なります。

「〜界隈」の仲間としては、川や山で静かに過ごす様子を上げる 自然界隈、撮り方そのものに名前が付いた もんた界隈、ひたすら歩く 伊能忠敬界隈 あたりが並びです。生活の一部を切り取って名前を付ける遊びが、ここ数年ずっと続いています。

色味やアイテムの好みという意味では ゆめかわ とも地続きで、パステル寄りの画面作りは共通しています。