ちいかわのうさぎだけ家が分からない、3人でいる場面は毎回うさぎが会いに来ていることになる
ちいかわのうさぎについて、8月25日にこんな読み方が投稿されました。
うさぎの居場所は誰も知らない。だから3人が一緒にいる場面は、うさぎのほうが2人に会いに来ている場面なのだ、という話です。16万いいねを超えて、「言われてみれば全部そうだ」という反応が続きました。
言われるまで気づかない類の指摘ですが、前提のところは作中の描写でちゃんと裏が取れます。
ちいかわは懸賞で家を当て、ハチワレは洞窟。うさぎだけ空欄
まずちいかわ。あの丸っこい家は、自分で建てたのでも借りたのでもなく懸賞の当選品です。むちゃうまヨーグルトの「おうちに住もうキャンペーン」に応募して当てた、という設定が原作の初期に描かれています。ちいかわの趣味が懸賞であること自体は作中で何度も出てきますが、その最大の戦果が住居というのはあらためて見るとすごい話です。
ハチワレは岩でできた洞窟に住んでいます。ちいかわの家に遊びに行く回や、逆にハチワレの家に泊まる回もあるので、こちらも場所が確定しているキャラクターです。
そしてうさぎ。ここだけ、住まいの描写が出てきません。一緒に討伐に行って、一緒に食べて、そのあと解散したあとどこへ帰っているのかが分からない。ファンの間でも「そもそも『家』の概念あるんかな。基本どこでも寝るし食べるし」と言われるくらい、生活の拠点が見えないキャラクターです。
Yahoo!知恵袋にも「ちいかわは懸賞で家を当てて家に住んでいますが、ハチワレは洞窟暮らしです。ではうさぎはどこに住んでいるのでしょうか?」という質問がそのまま立っていて、長いこと引っかかり続けている疑問だと分かります。
実は2人、もう尾行している
ここで効いてくるのが、アニメでも放送された「うさぎの家」の回です。
第319話「うさぎの家①」は2026年2月20日、めざましテレビの枠で放送されました。公式の紹介文も「ちいかわとハチワレが気になること…うさぎはどこに帰っている!?」と、まさにその疑問から入っています。原作はナガノが2022年秋にXへ投稿した連作です。
つまり作中の2人も、読者とまったく同じことを気にして、こっそりあとをつけました。
結果はというと、家には着いていません。続く第320話「うさぎの家②」の紹介文は「ちいかわとハチワレ、びっくり! うさぎについていくと…」で止まっていて、実際に2人がたどり着いたのは住居ではなく、独特の音が鳴る洞窟のような場所。そこでうさぎが踊り出す、という展開でした。ポテトが揚がるときのあの音を思い出す効果音が使われていて、放送直後はそちらのほうが話題になっていたくらいです。
尾行という一番わかりやすい手段をキャラクター自身が使って、それでも空振りしている。この構造があるので、「誰も知らない」は単なるファンの推測ではなく、作品がわざとそう作っている状態だと読めます。
「格差」の話としても読まれている
この住まいの差、ネット上では別の角度からもよく話題になります。懸賞で家を当てたちいかわ、秘密基地みたいな洞窟のハチワレ、どこに住んでいるか分からないうさぎ。3人を並べると、そのまま住宅事情の縮図みたいに見えるという読み方です。
とはいえ今回の投稿が拾ったのは、そこから一歩進んだところでした。居場所が誰にも分からないということは、集合場所に現れるコストを毎回うさぎが払っているということでもある。ウラー、と叫んで唐突に画面に入ってくるあの登場の仕方が、実は片道ぶんの移動を毎回済ませたあとの姿だった、と考えると見え方が変わります。
家が分からないキャラクターは、裏を返せば「いつでもどこにでも来られるキャラクター」でもあります。次にうさぎが唐突に出てきたときは、どこから来たのか分からないまま来てくれた、という順番で見てみてください。