← 一覧へ エンタメ

「ハリーポッター」のワーナーロゴが錆びて暗くなる、金色は最初の2作だけ

映画が始まる前の数秒、ワーナー・ブラザースのあの盾みたいなロゴが出てくる。あそこをちゃんと見たことがある人は少ないと思う。9月16日の夜、Xの @mai2004_cine さんが『ハリー・ポッター』シリーズ8作分のロゴを並べた画像を投稿したところ、表示が480万回、いいねが46,084件まで伸びた。

本文は「『ハリーポッター』のオープニングロゴって物語がどれだけ暗くなるのか暗示してるんだよね…」の一行だけ。画像を見ると、たしかに後ろにいくほどロゴが汚れて、暗くなっていく。

最初の2作は空に浮かぶ金色、3作目からは石と金属になる

並んでいる8枚を上から追うと、変化の順番がわかりやすい。1枚目は白い雲の浮かぶ青空に、金色のシールドが光っている。2枚目は空が濃紺になるものの、シールドはまだ金色のまま。ところが3枚目で背景が真っ黒になり、シールドの質感が金色から石と金属に切り替わる。4枚目はさらに暗く、輪郭がかろうじて見える程度。

2枚目の画像に入っている後半4作も同じ方向に進んでいく。青白い煙の中に立つ石のシールド、灰色の雲を背にした石のシールド、茶色く錆びたシールドと来て、最後はほとんど真っ暗で輪郭しか残らない。背景の明るさは途中で多少上下するものの、シールドが汚れて沈んでいく方向は変わらない。

ただし画像には「これが何作目」という表示が入っていないので、5枚目がどの作品かまでは言い切れない。確実に言えるのは、最初の2枚だけが金色で、3枚目から石になる、というところまでになる。

金色の2枚だけ社名の表記が違う

ここからが本題で、シールドの真下に入る小さな社名表記を拡大すると、金色の2枚だけ文字が違っている。金色の2枚は「An AOL Time Warner Company」、石になった3枚目以降はすべて「A TimeWarner Company」になっている。

これは映画の演出ではなく、当時のワーナーの会社の状態がそのまま焼き付いているだけだ。Wikipediaのワーナー・メディアの項によると、2001年1月11日にAOLとタイム・ワーナーが合併して「AOLタイム・ワーナー」になり、このロゴが使われたのは2001年から2003年まで。そのあと社名はタイム・ワーナーに戻っている。

シリーズの公開年を当てはめると、きれいに重なる。1作目の『賢者の石』が2001年、2作目の『秘密の部屋』が2002年で、どちらもAOLと合併していた期間のど真ん中にある。3作目の『アズカバンの囚人』は2004年公開で、その頃にはもう社名が戻っている。物語が暗くなり始めた作品と、社名の表記が変わった作品が、たまたま同じところで切り替わったわけだ。

3作目は作り手が入れ替わった回でもある

もうひとつ、3作目には別の切り替わりが入っている。1作目と2作目を撮ったのはクリス・コロンバス監督で、3作目の『アズカバンの囚人』からはアルフォンソ・キュアロン監督に代わった。作品全体の色味が急に冷たくなったと言われるのがこの回で、ロゴの見た目が石になったのと同じ作品にあたる。

とはいえ、監督が代わったからロゴも作り直した、という説明をワーナー側が出しているわけではない。オープニングのロゴをどの質感にするかは作品ごとに作り込まれるもので、シリーズをまたいで見ると変化が読めてしまう、というだけの話になる。

この指摘、2019年にもほぼ同じ形で回っていた

今回の画像で初めて言われた話かというと、そうでもない。2019年12月28日に @Gutty0278 さんが「ハリーポッターにおけるWBのロゴは、作品を追うごとに錆びつき、黒くなっていく。」と投稿していて、こちらは462いいね。続けて「これはヴォルデモートの力の強まりに関係していると言われているんだ。」とも書いている。

Yahoo!知恵袋に立っている質問も、「数年前にTwitter(X)でワーナーロゴは段々錆びていたというのがちょっと話題になってましたよね」から始まっている。誰かが定期的に見つけては投げて、そのたびに「言われてみれば」で広がる型のネタになっている。

ヴォルデモートの力とロゴの暗さを結びつける読み方はファンの間ではおなじみだけれど、ワーナーや制作陣がそう説明した資料は見つからなかった。あくまで「と言われている」の範囲に置いておくのが正しいと思う。

「画面暗すぎて自分が出演してしまう」

反応のほうでは、ロゴより本編の暗さに刺さった人が多かった。翌17日に @llily_muggleeee さんが引用した「不死鳥以降は家で見れないんだよね、画面暗すぎて自分が出演してしまう。」は、いいね68,759件と元の投稿より伸びている。

昼間の部屋でテレビをつけると、暗いシーンで画面が鏡になって自分の顔が映る、というあれだ。ロゴが暗くなるという話から入って、思い当たったのは本編の暗さのほうだった人が多かったらしい。

次に配信や金曜ロードショーで見返すときは、本編が始まる前の数秒を飛ばさずに見てみてほしい。1作目と2作目だけ、ロゴの下の社名が違っている。ハリポタまわりでは、マクゴナガル先生が買ったニンバス2000の話や、クリスピー・クリームの組分け帽子ドーナツ、TOHOシネマズのホグワーツ特急ポップコーンボックスも置いてある。

広告