「いないいないばあっ!」30周年SPのワンワンのメッセージが18万いいね、放送はEテレでなくNHK総合「土スタ」
土曜の昼下がりにワンワンからメッセージをもらって、大人が泣いた。2026年9月5日に放送された『いないいないばあっ!30周年SP』を見た人の投稿が、翌朝までに18万いいねを超えている(2026年9月6日午前7時時点で180,223)。投稿時刻は14時47分で、放送枠のちょうど終盤にあたる。番組を見ながら打ったのだろうな、というタイミングだ。
ここで、あとから検索してたどり着いた人がまず引っかかるところがある。この回、毎朝Eテレでやっている本編ではない。
放送はEテレの本編ではなく、NHK総合の「土スタ」
流れてきた投稿には「Eテレで」とあるが、実際に放送したのはNHK総合の「土スタ」だ。土曜の午後1時50分から2時50分まで、NHK総合でやっている生放送のトーク番組で、そこにワンワンがゲストで出た30周年コラボ回にあたる。NHKのエピソードページでも、回タイトルは『いないいないばあっ!30周年SP』特集 ▽ゲスト ワンワンとなっている。
混同するのも無理はなくて、放送後にはEテレの公式アカウントのほうも「#土スタ #いないいないばあっ ! 30周年スペシャル NHK ONEで見逃し配信中!」と告知している。番組本体はEテレ、この日の特番はNHK総合、告知はEテレ公式からも出る、という状態だったわけだ。
「大人になったお友達」向けの企画だと、放送前から予告されていた
不意打ちで泣かされたように見えて、実は番組側は最初からそう言っていた。放送の約1時間半前に出た番組公式の予告がこれ。
「”大人になったお友達”にむけた、ぐるぐるどっかーん! な企画が盛り沢山」と書いてある。狙って撃ってきているのがわかる。バズった投稿はワンワンの言葉を書き起こす形で紹介している。忘れてしまってもいい、こちらはずっと見ているから大丈夫、という趣旨のメッセージだ。ただし投稿者による書き起こしなので、番組内の言い回しと一字一句同じかどうかまでは確認できていない。正確なところは配信で確かめてほしい。
同じ趣旨の感想はほかにも複数流れていて、いいね18万という数字は、この1本だけがたまたま伸びたというより、同じところで刺さった人がそれなりの数いたことを示している。
ゲストは鈴木福さんと安藤サクラさん、締めは歴代4曲の体操メドレー
中身も30周年らしい人選だった。NHKの番組解説によると、番組を見て育った鈴木福さんと、子育てを支えてもらった安藤サクラさんが、世代をこえて愛されるワンワンの魅力を語る構成。振付師のラッキィ池田さんが、赤ちゃんが思わず真似したくなる踊りの秘密を紹介するパートも入っている。
つまり「見ていた側」と「見せていた側」を1人ずつ呼んでいるわけで、この番組の30年の位置づけがそのまま座席になっている。ワンワンプロデュースのNコン課題曲の裏側も扱われた。
ラストは「ぐるぐるどっかーん!」など歴代4曲の体操メドレーを、ななみちゃんも参加してダンス。解説文の締めも「ワンワンを愛する人必見の60分」で、対象年齢0歳の番組の特番を大人向けに振り切ってきた回になっている。
見逃し配信はNHK ONEの「土スタ」のページ
見るならNHK ONE。Eテレ公式アカウントのリンク先も、番組公式のリンク先も、行き先は土スタの当該エピソードのページだ。「いないいないばあっ!」側の番組ページを探しても出てこないので、土スタの番組ページから入るのが早い。配信の終了日は記事作成時点でページ上に見当たらなかった。いつまで残るかがわからない以上、思い出したときに開いておいたほうがいい。
そもそも30周年は今年の4月1日で、Eテレ本編でも5日間の特集をやっていた
「いないいないばあっ!」の放送開始は1996年4月1日。すくコムの告知でも4月1日に放送開始から30周年を迎えると書かれていて、実は今年の3月30日から4月3日にかけて、Eテレの本編枠でも「30周年すぺしゃる」を5日間やっている。4月1日には歴代の女の子たちも遊びに来る回があり、こちらは朝8時10分からの通常枠だった。
番組自体は0歳の赤ちゃんから楽しめる番組というコンセプトで、映像と音で感覚を揺さぶって子どもの能力を引き出すことをねらいにしている。つまり本来、放送を見た本人は内容を覚えていないのが前提の番組だ。それを30年やった先で、忘れてもいいよと語りかける構成を持ってくるあたり、番組を作っている側が一番わかっている。
幼児向けキャラが大人に刺さる現象でいうと、しまじろう公式Xが大人に大人気になっている件も似た構図だった。昔そっち側だった人が、今度は視聴者としてではなく大人として反応する。9月5日の土曜午後は、その一番大きいやつが来ただけの話かもしれない。