まどマギ〈ワルプルギスの廻天〉の「ワス」が解禁、声は坂本真綾だった
8月28日に公開された『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』を観た人が、映画館を出てまず調べたのはあの上級生のことだったんじゃないかと思う。公式サイトのキャスト一覧は鹿目まどかから百江なぎさ、紫丁香、セルマ・テレーゼまでずらっと並んでいるのに、その子の名前だけどこにも無い。分からないまま2週間が過ぎて、9月12日の0時ちょうど、公式Xがそこを埋めた。
深夜0時に出てきたのは名前と声、それと短い紹介文
罫線の飾りの下に置かれていたのは「名前のない上級生/ワス」と「CV #坂本真綾」の2行。ポストの本文はそれだけだが、一緒に貼られたビジュアルの左側に、小さく紹介文が入っている。
かつて円環の理に導かれたが、名塚底根を通って現世に舞い戻った少女。噂に聞くばかりで、誰もその名前や正体を知らない。ほむらとそっくりな顔を持ち、超然とした態度と、独特の口調が特徴的。
名前が無いこと自体が設定に組み込まれている、というのがここで分かる。絵のほうは制服姿ともう一着の衣装、2体が並んで立っている。
投稿は深夜にもかかわらず伸び続けて、解禁から3時間ほどで表示140万回、いいね2万9000件、リポスト1万2000件を超えた。映画.comのキャスト欄にも「名前のない上級生/ワス」の担当として坂本真綾の名前が入っている。公式サイトのキャスト欄のほうは、この記事を書いている時点ではまだ更新されていない。
公式は同じ深夜に3つまとめて動かした
出てきたのはワスだけではなかった。公式サイトのNEWS欄には9月12日付で「〝名前のない上級生/ワス〟公開」「感想投稿用 場面カット配布決定」「第3弾来場者特典 絵柄公開」の3本が同時に並んでいる。ワス解禁の3分後、0時3分に投稿されたのが場面カットの告知だ。
配られるのは「第1弾は計12枚」。「XなどのSNSや、YouTube等の動画共有サービスで使用OK」とあって、ツリーのポストからダウンロードして使える。その少し前、11日23時5分の投稿では「公開日から本日まで、ネタバレ投稿についてご配慮いただきありがとうございます」と書いていて、日付が変わると同時にネタバレ投稿の線引きが外れている。第3弾来場者特典のビジュアルポストカードセットも、オリコンによると同日から配布が始まる。ネタバレ解禁と、感想を投げるための素材配りと、劇場に足を運ぶ理由を、まとめて深夜に置いた形になる。
そして同じ投稿で、同日18時から配信されるAniplex One Focus(AOF)で「登場シーン使用の最新PV」を出すと予告している。名前と声を深夜に出して、その日の夜に動く姿を見せる段取りになっている。
公式が出したのは紹介文までで、正体そのものは伏せたまま
肝心なところなので念を押しておくと、ワスが何者なのかを公式は明かしていない。紹介文からして「誰もその名前や正体を知らない」で止めてある。手がかりは、そこに書かれた「かつて円環の理に導かれた」の一文と、公式サイトのあらすじに並ぶ固有名詞くらいだ。歪んだ日常を終わらせる存在として、「すべての魔女の始まりの場所」である名塚底根(なづかそこつね)、「かつてほむらを苦しめた複数の魔女の集合体」であるワルプルギスの夜、「円環の理を求める魔法少女がふたり」が挙げられていて、終盤には少女たちが「暁美ほむらを許さない」と言う一文が置かれている。
解禁の直後から、ワスとワルプルギスの夜を結びつける受け止めはファンの間に広がっている。ただ、そこを公式が認めた事実は今のところ無い。紹介文が置いたのは「円環の理に導かれた」という別方向の情報のほうで、そこから先は書かれていない。名前の由来も同じで、リプ欄には「やっぱり名前はワルプルギスの夜→ワ〇〇〇〇ス〇〇って事なのかね。」と伏せ字を並べて置いていく人がいるが、これも見た側の推測にとどまる。
「これずっと気になってたんですが ワスって名前は作中で呼ばれてなかった気がするけど どっかで呼ばれてたの?」という質問も付いていて、88いいねを集めていた。これについては紹介文の「噂に聞くばかりで、誰もその名前や正体を知らない」が答えになっている。ただ、ではワスという呼び名がどこから出てきたのかまでは書かれていない。答え合わせが全部済んだわけではない。
「ワス先輩」が深夜の急上昇ワードに
解禁から3時間ほど経った12日3時、Yahoo!リアルタイム検索の急上昇ワードの先頭は「ワス先輩」だった。続く2位から4位が「マルグリート」「坂本真綾」「場面カット」で、上位はまるごとこの映画に持っていかれている。下のほうにも「ワルプルギスの夜」「あんただけは」「針の魔女」「少女A」が入っていた。
リプ欄の空気も、名前が出た瞬間から変わった。「ワス先輩とほむらちゃんの二人の関係性が好きです💙💜」「武器が折れた直剣ってのがめちゃくちゃカッコいいのよな」「ワスかわいいよワス!ワスワス」と、呼び方の定着が早い。一方で「マルゲリータみたいな名前だったのに、何でワスになってんだ?って思った。」という戸惑いも混じっていた。
面白いのは、過去のビジュアルを引っ張り出す動きが出てきたことだ。「実は2023年のキービジュアルから登場してたんですね」と当時の絵を貼り直した投稿には458いいねが付いている。電ファミニコゲーマーも、2023年に公開されたティザービジュアル第2弾にワスと思われる人物が描かれていたと指摘している。3年前から画面の中にいた子の名前を、今日になってやっと呼べるようになったわけだ。
18時のAOFでは、そのワスが動いて喋る。場面カットも12枚配られている。観た人が感想を投げるなら、今日が一番賑やかな日になりそうだ。