ミスドが9月30日から値上げ、いちばん上がるのはドーナツでなくドリンクの40円
ミスタードーナツが9月30日から価格を改定します。運営する株式会社ダスキンが2026年9月7日付で出したニュースリリースによるもので、タイトルは『ミスド、おいしさ追求宣言!』。7種類の生地とパイ・飲茶をリニューアルし、それと同時に値段を上げる、という組み合わせの発表です。
見出しになっているのはポン・デ・リングの160円→170円(税抜)ですが、リリースの表を上から下まで見ていくと、上げ幅も上げ率もいちばん大きいのはドーナツではありませんでした。
ドーナツは10円、ドリンクは40円
リリースの「価格改定の主な内容」には、カテゴリーごとの改定額と改定率が表になっています。ドーナツ商品(ドーナツポップを除く)が31品目で10円、改定率6.0%。パイ商品が3品目で20円、8.7%。飲茶商品が4品目で20円から30円、5.6%。そしてドリンク商品が4品目で40円、18.2%です。
ドリンクの実額は、コカ・コーラ、カルピス、メロンソーダ、アイスウーロンティの4つが220円から260円(税抜)へ。税込だとテイクアウト280円、イートイン286円になります。改定率が18.2%と飛び抜けているのは、元の値段が220円と安いところに一律40円が乗るからです。しかも表の注記に「ドリンクはリニューアル対象外」とあるとおり、中身は変わりません。ドーナツと一緒にドリンクを頼む人ほど、会計で効いてくる形になります。
パイは3品目そろって230円から250円(税抜)。エビグラタンパイ、ホット・セイボリーパイ BBQフランクフルト、ホット・スイーツパイ りんごです。飲茶は四川担々麺が550円から580円、たまごチャーハン【国産米使用】も550円から580円、汁そばが340円から360円(いずれも税抜)となっています。
ポン・デ・リングは、テイクアウトの税込で183円になる
商品ごとの一覧も載っています。ポン・デ・リングは現行160円が新価格170円(税抜)で、テイクアウト183円、イートイン187円(税込)。ポン・デ・黒糖、オールドファッション、フレンチクルーラー、ハニーディップ、シュガーレイズド、チョコレート、ハニーチュロも同じ160円→170円の並びです。
170円の帯にいた商品は180円になります。エンゼルクリーム、カスタードクリーム、チョコリング、エンゼルフレンチ、ダブルチョコレートなどで、こちらは税込194円(テイクアウト)・198円(イートイン)。100円玉2枚では買えない値段が、定番のドーナツにも広がっていきます。
なお一覧の頭には「下記以外にも価格改定する商品がございます」「価格改定商品を含むセットも価格を変更いたします」という但し書きが付いています。ドーナツの表に並ぶ20品を含め、一覧に載っている分が全部ではない、ということです。
ドーナツポップだけ「1円改定」と書かれている
表のいちばん下の注記が地味に目を引きます。ドーナツポップは「単品各種:1 円改定、セット各種:10 円~30 円改定(改定率 3.4%)」。単品は1円という単位でした。
ドーナツポップは一口サイズを何個かまとめて選ぶ売り方なので、1個あたりの単価が小さく、他と同じ10円を乗せると刻みが荒くなりすぎるのだと思われます。カテゴリー全体の改定率3.4%も、ドーナツ商品の6.0%より低い数字です。
値上げと同時に、7種類の生地を作り直す
今回の発表がただの価格改定と違うのは、生地そのものを入れ替える話が同じ紙に載っている点です。対象はポン・デ・リング、チュロ、オールドファッション、フレンチクルーラー、チョコレート、イーストリング、イーストシェルの7種類。
リリースの説明を拾うと、ポン・デ・リング生地とチュロ生地はグレーズとの相性や甘さのバランスを見直し、オールドファッション生地は「サクサクとした食感やくちどけ、香ばしさを向上」。フレンチクルーラー生地はしっとりなめらかな食感とたまごのコクを高め、チョコレート生地はミルクチョコ感を上げ、イーストリング生地とイーストシェル生地はふんわり感とくちどけを改良した、という書き方です。もちもちやサクサクといった各生地の特長的な食感はそのままに、という説明も添えられています。
飲茶側も手が入ります。麺のコシを高め、たまごチャーハンは炒りたまごを増量。パイはフィリングを見直し、BBQフランクフルトはスパイス感、エビグラタンパイはエビの風味の濃厚さ、りんごはジューシーさを上げたとしています。
値上げの理由については、原材料費や物流費の高騰に加えて人件費やエネルギーコストが上がり、「企業努力を重ねてまいりましたが、これらのコストを吸収することが困難な状況になった」と説明されていました。この書き方自体は、551蓬莱が9月1日から実施した値上げやくら寿司の9月4日からの価格改定のお知らせとほぼ同じ型です。ちなみに御座候はいまも1個110円で、最後に上げたのは2023年1月でした。
ついでに小さい話をひとつ。同じPDFの1ページ目に載っている販促ビジュアルの文字は「おいしさ追及宣言!」で、リリース本文の見出しの「おいしさ追求宣言!」とは字が違います。同じ紙に両方の表記が載っている状態です。
「値上げする前にミスド行かなきゃ!」と駆け込む声
発表を受けて、Xでは駆け込みの話がまず出ていました。「値上げする前にミスド行かなきゃ!」と書いた人がいれば、「値上げするなら、せめてリニューアル後の味には期待したい」と切り替えている人もいます。「値上げ分、おいしさ追求するミスドいいじゃん」と受け止める声もありました。
リニューアルのほうに引っかかった人もいます。「美味しくなってリニューアルは嫌な予感しかしない」という反応や、「値上げだけならまだいいけど、なんかしれっとドーナツどんどん小さくしてるよね」とサイズの話を持ち出す投稿が複数見られました。リリースには生地の改良は書かれていますが、商品のサイズや内容量を変えるという記載はありません。
昔の値段を持ち出す人も何人かいました。「好きなドーナツ6個660円のセールをしてた頃が懐かしい」「我々の頭は100円のミスドの時の記憶から何ら進歩していない」といった具合です。ドーナツ1個が183円という数字は、その記憶と並べるとたしかに遠くまで来ています。
改定は9月30日(水)の営業開始から。29日までは現行価格なので、さつまいもドみたいな季節商品を狙っている人は、そこが一区切りになります。ポン・デ・リングをフライパンで焼く「焼きポンデリング」を試すなら、生地が変わる前と後で食べ比べるのも一興です。ほかの商品の新価格はミスタードーナツのニュースリリース一覧から確認できます。