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「ビンチリン」とは?元ネタはジョン・シナの中国語動画、歌詞の和訳つき

ビンチリン(Bing Chilling)(びんちりん) ・ 2026年10月8日 公開

「ビンチリン」は中国語の「冰淇淋(bīng qílín)」、つまりアイスクリームのことです。プロレスラーで俳優のジョン・シナが、アイスを片手に中国語で映画の宣伝をした動画が元ネタになっています。

彼の発音が英語圏の耳には「Bing Chilling」と聞こえ、その綴りのまま世界に広まりました。日本ではカタカナで「ビンチリン」と書かれることが多いです。

「ビンチリン」とは?

もとの単語は「冰淇淋」。冰(bīng)は氷、淇淋(qílín)は英語の cream を音で写した当て字で、合わせてアイスクリームになります。

シナの発音は、英語話者の耳には「bing(ビン)」+「chilling(くつろいでる)」という英単語の組み合わせに聞こえました。冷たいアイスと chill(冷える、まったりする)がたまたま噛み合ったのも、覚えやすさに効いています。

外国語が自分の言語の別の言葉に聞こえる、という点では日本の空耳と同じ仕組みです。いまでは「アイスクリーム」の意味より、あの動画そのものやシナの雰囲気をまとめて指す合言葉として使われています。

元ネタ・由来

2021年5月10日、ジョン・シナは中国のSNS・Weiboの自分のアカウント(RealWWEJohnCena)に短い動画を上げました。出演作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の中国向けの宣伝です。

場所は車の中。シナはアイスクリームのコーンを手に持ち、北京語でこう話しはじめます。

  • 「早上好中国」(おはよう、中国)
  • 「现在我有冰淇淋」(今、アイスクリームを持ってる)
  • 「我很喜欢冰淇淋」(アイスクリームが大好き)
  • 「但是《速度与激情9》比冰淇淋……」(でも、ワイスピ9はアイスクリームより……)

キャプションもほぼ同じ文面で、こちらは「冰激淋」という別の表記になっています。どちらもアイスクリームを指す言葉で、意味は変わりません。

話の途中でシナはコーンをマイク代わりにして、映画のタイトルを節をつけて歌いだします。この「歌う部分」が、のちに「ビンチリンの歌詞」として検索されるところです。

歌詞と和訳

Know Your Meme の書き起こしをもとに、歌の部分を並べるとこうなります。

「2週間後」は、中国での公開日(2021年5月21日とされる)までの日数を指していると読めます。

締めの「ほとんどビンチリンと同じくらい(いい)」は、冒頭の「ワイスピ9はアイスよりいい」と対になっています。アイスで始まってアイスで終わる、ちゃんとオチのある宣伝なんですよね。英語圏では、シナが「冰淇淋」と言うくだりが特に好まれて、その聞こえ方がミームの名前そのものになりました。

世界に広まった流れ

もとの動画は中国向けに出したものなので、最初は英語圏ではそこまで知られていませんでした。広がったきっかけは、2021年6月2日に ProximateSineYT というユーザーがYouTubeに再アップロードしたことです。

そこからはリミックス合戦です。

  • 2021年6〜7月、中国語の内容と関係ない英語字幕をつけるパロディが流行。Visionlessjo の版は240万回再生
  • 2021年6月28日、ApicalShark の「John Cena eats Bing Chilling in 1080p」が83.5万回再生
  • 2021年7月18日、NexusChan の版が100万回再生
  • 2021年7月26日、Internet Things が「Bing Chilling」と言うたびにVine Boom系の「ドゥーン」を鳴らす版を出して140万回再生

単語ひとつごとに効果音を入れるだけで動画が成立してしまうあたり、素材としての強さがわかります。

2022年の再流行(TikTok)

2022年11月には、TikTokで流行がもう一周しました。今度は「シナのセリフを、ネイティブの完璧な北京語で言い直す」という遊び方です。

  • @alfallis(11月13日)の動画は1,300万回再生・270万いいね
  • @giapaoohehe(11月14日)は400万回再生
  • @yispamm(11月17日)は「シナの動画のせいで自分の中国語の発音がおかしくなった」という自虐ネタで160万回再生

ネイティブの発音で「本物はこう」と見せる人がいる一方で、わざとシナの独特な言い方のほうを真似る投稿も多く出ました。

使い方・例文

アイスクリームそのものを指すより、ノリで使うことが多い言葉です。

  • 「暑すぎるからコンビニでビンチリン買ってく」
  • 「早上好中国、現在我有ビンチリン(アイス持って登場)」
  • 「中国語の授業で冰淇淋が出てきた瞬間、教室がざわついた」

アイスを持った写真に「Bing Chilling」と一言つけて投稿するのも定番です。中国語を習っている人にとっては、冰淇淋が一発で覚えられる単語になっていて、ヒューストン大学の中国語教材でもこのミームが題材として取り上げられています。

関連する言葉

動画に効果音をかぶせて遊ぶリミックスの定番がVine Boomです。外国語が別の言葉に聞こえる面白さは空耳と並べると、ビンチリンが「中国語→英語」の空耳だとわかりやすいです。

元ネタを英語で詳しく追うなら Know Your Meme の解説、中国語として何がずれていたのかは South China Morning Post の記事が詳しいです。授業での使われ方は ヒューストン大学の中国語教材 で読めます。

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