「ウミガメのスープ」とは?元ネタの問題と答え、日本で広まった由来
「ウミガメのスープ」は、出題者だけが真相を知っている不思議な話を、質問を重ねて解き明かす推理ゲームです。名前はゲームの代表的な1問から来ています。
ボドゲ会や配信、修学旅行の夜あたりで「ウミガメやろう」と言われたら、だいたいこれのことです。
「ウミガメのスープ」とは?
出題者が「一体、なぜ?」で終わる短い話を読み上げます。回答者は出題者に質問できますが、出題者が返すのは「はい」「いいえ」「関係ありません(わかりません)」の3つだけです。
この答えを手がかりに状況を絞っていき、用意された真相にたどり着いたらクリアです。道具は要らず、2人いれば始められます。
一般的な呼び名は水平思考パズル(ラテラルシンキングパズル)です。ほかにシチュエーションパズル、Yes/Noパズルとも呼ばれます。日本ではあまりに有名な1問の名前が、そのままゲーム全体の通称になりました。
元ネタの問題と答え
名前の由来になった問題はこういう話です。
ある男が、レストランで「ウミガメのスープ」を注文した。一口飲んだ男はシェフを呼び、「これは本当にウミガメのスープですか」と確かめた。シェフが「はい」と答えると、男は店を出て、家に帰ってから自ら命を絶った。一体、なぜ?
ここで読むのを止めて考えてみるのもアリです。
答えは、男の過去にあります。男はかつて海で遭難していて、そのとき仲間から「ウミガメのスープだ」と言われて飲んだものがありました。本物のウミガメのスープを飲んで味がまったく違うと知り、あのとき口にしたのは人の肉だったと悟った、という真相です。
遭難の状況や、誰が何を飲ませたかといった細部は、紹介する本やサイトによってかなり違います。決まった「正解の文面」があるわけではなく、骨組みだけが共通している問題です。
いきなりこの問題から出されると、初見ではまず当たりません。「男は過去に海で何かありましたか」「はい」のあたりから、ようやく空気が変わってきます。
日本で広まった由来
日本で最初に紹介されたのは、1989年に出た景山民夫のエッセイ『どんな人生にも雨の日はある』とされています。同名の作品として収録されていました。
1991年12月5日には、フジテレビの『世にも奇妙な物語』で「海亀のスープ」としてドラマになりました。原案は景山民夫、脚本は土屋斗紀雄、演出は久世光彦。いかりや長介、木内みどり、天本英世、四谷シモンらが出演しています。
英語圏では、1991年ごろに出たポール・スローンの『Lateral Thinking Puzzles』がこの手のパズルを広めた本とされます。日本では2004年10月20日に、スローンの問題集が『ポール・スローンのウミガメのスープ』(エクスナレッジ、81問)として出ています。
ネットで一気に広まったのは、2000年代の2ちゃんねるのオカルト板だとされています。ただ、何年のどのスレが始まりかについては、確定的な記録は見つかっていません。
元ネタの問題がもともとブラックで、オチを知った瞬間にゾッとする作りです。このあたりが意味が分かると怖い話を好む層とよく噛み合いました。
いまネットで遊ぶなら、出題サイトのラテシンやらてらてがよく知られています。
カードゲーム化とコラボ
ネットの外に広げた存在として大きいのが、2019年3月5日に幻冬舎が出したカードゲーム「水平思考クイズゲーム ウミガメのスープ」です。問題カード84枚で1,760円(税込)、対象は10歳以上。クイズ制作はクイズ法人カプリティオの古川洋平さんらです。
こちらの問題はグロ寄りではなく、家族で遊べるものが中心です。続編も2020年6月30日、2021年7月21日、2023年11月25日と出て、全4弾になりました。集英社ゲームズの発表によると、シリーズ累計は30万部を超えています。
2026年10月6日には、このカードゲームと『ゴールデンカムイ』のコラボ「ゴールデンカムイ ヒグマのスープ」の全カード絵柄が公開されました。原作のエピソードを真相にした全100問で、12月25日に4,400円で発売予定です。詳しくは「ゴールデンカムイ ヒグマのスープ」の記事にまとめています。
使い方・例文
ゲームの名前としても、ゲームの出題形式そのものを指す言葉としても使います。
- 「次の休憩でウミガメやろ、道具いらんし」
- 「この問題、ウミガメのスープにしたら絶対当たらんやつ」
- 「関係ありません、が3回続いてから迷子になった」
- 「ウミガメのスープ形式で配信者の過去を当てる企画、普通に面白い」
「関係ありません」と言われ続けると、だんだん自分の発想のほうが関係ない気がしてくるのも、このゲームのあるあるです。
関連する言葉
- 意味が分かると怖い話:一見ふつうの文章の裏にある真相に気づいてゾッとするネット発のジャンル。元ネタの問題と同じ「オチを知った瞬間に怖くなる」作り
- 真実はいつも一つ:名探偵コナンの決め台詞。用意された真相が1つに決まっている点は、ウミガメのスープも同じ