「ザーグラッシュ」とは?元ネタはスタークラフト、Googleの隠しゲームも
「ザーグラッシュ」は、弱いユニットを序盤に大量に送り込み、相手が守りを固める前に数で押し切る戦法のことです。元ネタはゲーム『StarCraft』のザーグ族で、Googleの検索画面で遊べる隠しゲームにもなりました。
「ザーグラッシュ」とは?
リアルタイムストラテジー(RTS)で、安くて弱いユニットを序盤から大量に作って、まとめて相手の基地に送り込む戦法です。ひとつひとつは弱くても、守りが整う前に数で押し切れば勝てる、という発想です。
もともとはゲームの戦術用語でした。いまは意味が広がって、大量の何かが一気に押し寄せてくる様子にも使われます。
- 通知が一斉に鳴ったとき
- 閉店間際のスーパーで半額シールの値引き品に人が殺到したとき
こういう場面で「ザーグラッシュじゃん」と言えば、それだけで勢いが伝わります。
元ネタ・由来
元になったのは、Blizzard が1998年3月31日に出したRTS『StarCraft』です。3つの種族のひとつ「ザーグ」は、ユニットを素早く大量に作れるのが持ち味で、この特徴を生かした速攻が「ザーグラッシュ」と呼ばれました。
あまりに強かったのか、オンライン対戦では「最初の◯分間はラッシュ禁止」という取り決めが生まれたほどです(Know Your Meme より)。
ネットのネタとして広がったのは2004年に入ってからです。5月17日に、画像共有サイトの YTMND へ最初のネタページが作られました(作者は thecombatwombat)。翌月に出た CheezWhizWario 版がバズり、派生は40ページ以上に増えます。いちばん人気だった LOLZergRush は、5万回以上見られたそうです。同じ年の12月25日には、英語のネットスラング辞典 Urban Dictionary にも初登録されました。
「KEKEKE」の逸話
ザーグラッシュには、こんな話もよく語られます。韓国のプレイヤーにザーグリングで攻められた相手が、チャットに「OMG ZERG RUSH」と打った。すると韓国人側が「KEKEKE」と返した、というものです。
「KEKEKE」は韓国語の「ㅋㅋㅋ」をローマ字で書いたもので、日本語の「www」や草にあたる笑いの表現です。ザーグリングの攻撃音に似ているから、とも言われます。
ただし Know Your Meme は、この逸話に視覚的な証拠はないとしています。本当にあった話かどうかは、確かめられていません。
Googleの隠しゲーム
2012年4月27日、Google が「zerg rush」と検索すると始まる隠しゲームを公開しました。赤と黄色の「o」が検索結果の上に現れて、結果をどんどん食い荒らしていきます。プレイヤーはその「o」をクリックして撃墜する遊びで、スコアは Google+ で共有できました(ねとらぼ、Christian Science Monitor)。
検索結果が食べ尽くされると、「o」が集まって巨大な「GG」の形になり、ゲームオーバーです。勝つ方法は用意されておらず、どれだけ粘れるかを競う作りでした(Silicon Republic、Christian Science Monitor)。対戦後のあいさつであるGGで締めるあたりに、元ネタへの理解がにじんでいます。
いまも遊べるかというと、Wikipedia の「Googleの隠しコマンド一覧」では、終了したイースターエッグのうち再現可能なものに分類されています。現在は終了扱いで、ファンが作った再現版(elgooG など)で遊べる、と考えておくのが無難です。
使い方・例文
- 「開幕からザーグラッシュで基地ごと持っていかれた」(ゲームの本来の意味)
- 「推しのグッズ発売の瞬間、サーバーにザーグラッシュが来て落ちた」(大量の何かが押し寄せる)
- 「ザーグラッシュ禁止ルールで対戦しよう」(序盤の速攻を封じる取り決め)
使うのは、数で押してくるものを指すときだけで十分です。強い一撃というより、「ひとつずつは弱いのに数で来る」感じが合っています。
関連する言葉
ゲームを終えたあとのあいさつはGGです。ザーグラッシュに負けた側も、勝った側もこう打ちます。煽りの意味で使う人もいて、それがGG EZです。
KEKEKEの逸話に出てくる韓国版の笑いの表現は、日本語なら草にあたります。