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「行くべき世界の旅行先25選」2027年版、日本から選ばれたのは新潟県だけ

清津峡渓谷トンネルの出口から見える、切り立った岩壁の渓谷と、片足を上げて立つ人のシルエット
画像: 清津峡渓谷トンネル(CC BY 4.0 / Araisyohei, via Wikimedia Commons)。当サイトで縮小・切り抜きをしています

ナショナル ジオグラフィックが現地時間10月20日に公開した「2027年に行くべき世界の旅行先25選」に、日本からは新潟県だけが入りました。

選出の理由は、越後妻有の「大地の芸術祭」と、雪国に何世紀も続く発酵文化です。新潟県観光協会が21日にX(旧Twitter)で報告していて、投稿の時点で写真は4枚、昼にはいいねが1,100件ほどに届いていました。

毎年出る25か所のリスト

「Best of the World」は、ナショナル ジオグラフィックの旅行専門家チームと、旅行雑誌『NATIONAL GEOGRAPHIC TRAVELER』の国際編集チームが選んで書くリストです。2021年からウェブで世界に向けて公開されています。

今回は世界6大陸から25か所が選ばれ、そのうち日本は新潟県の1か所でした。ほかにはノルウェーのヴェストランド、マレーシアのペナン、エジプトのルクソール、中国の成都、インドのジャイプール、ドイツのライプツィヒなどが載っています。

エジプトのルクソールは、2027年8月2日に皆既日食が予定されている場所でもあります。

新潟の節には、選んだ理由が英語で1行にまとまっています。

A peculiar art fest and a centuries-old fermentation tradition offer new ways to explore a quieter corner of Japan

直訳すると、風変わりな芸術祭と何世紀も続く発酵の伝統が、日本の静かな一角を新しい角度から歩かせてくれる、という意味です。「quieter」とあるとおり、定番の観光地とは別の顔を見せる土地として選ばれています。

芸術祭は2027年に10回目

大地の芸術祭は、越後妻有の約200の集落を会場にした野外の芸術祭です。2027年は10回目の開催で、時期は7月から11月、テーマは「再利用」と発表されています。

会場になるのは、使われなくなった廃校や棚田、トンネルなどです。写真は芸術祭の作品として知られる清津峡渓谷トンネルで、トンネルの先に渓谷の岩壁がそのまま見えます。

参加するアーティストは調整中ですが、観光協会の発表には3人の名前が挙がっています。

  • アントニー・ゴームリー(英国)
  • アネット・メサジェ(フランス)
  • 川俣正

ゴームリーは、積雪で傷んだ古い木造民家の内部を作品にする予定だそうです。雪が建物を壊すという雪国の事情が、そのまま作品の材料になるわけです。

詳しい日程や会場は大地の芸術祭の公式サイトで確認できます。

雪国の発酵は長岡で歩ける

もうひとつの評価ポイントが発酵です。舞台は長岡市で、観光協会によると新しい食事処「HAKKO HOUSE」と、散策ルート「発酵トリップ」が紹介されています。

HAKKO HOUSEは、鈴木将シェフが旬の食材と山菜で組む11品のコースを出す店です。料理ごとに地域の日本酒が合わせてあります。

発酵トリップは約1.6kmの散策ルートで、途中には次のような店があります。

  • 味噌の醸造元
  • 老舗の団子店
  • 古い米を復活させて、雪室で低温熟成させる酒蔵

1.6kmなら、歩いて回れる距離です。雪に閉ざされる冬を越えるための味噌や酒が、今は旅の目的地として紹介されています。長岡市の観光情報は長岡市の公式サイトから探せます。

ガイド記事は佐渡やフジロックも

ナショジオは25選の本体とは別に、新潟のガイド記事も出しています。新潟のガイド記事の中身は、芸術祭と発酵だけではありません。

  • 冬は最大40フィート(約12m)の雪が積もる
  • 東京の上野から上越新幹線「とき」で越後湯沢まで約60分
  • 佐渡の太鼓祭「アース・セレブレーション」は8月で、第40回と紹介されている
  • フジロックは7月に苗場である
  • 佐渡ではトキも観察できる

新幹線で1時間という近さと、12mの雪という数字が同じ記事に並んでいるのが面白いところです。ガイド記事も書き出しで、東京から新幹線で1時間なのに世界でも指折りの豪雪地帯だ、という対比から入っています。

選出の経緯や25か所の全体は、ナショジオのBest of the World 2027で読めます。観光協会のお知らせは新潟県観光協会のページにまとまっています。観光協会のページは訳文と要約なので、細かい言い回しを見たいときはナショジオの原文のほうが確実です。

前の年は山形県だった

日本から選ばれる場所は、年によって入れ替わります。2026年版で日本から選ばれたのは山形県でした。CNN.co.jpが2025年10月23日に「ナショジオ、「2026年に訪れるべき世界の旅先」を発表 日本からは山形県」として伝えています。

山形県の次が新潟県になりました。2年続けて、雪の多い県が日本代表として選ばれたことになります。選定の基準が公開されているわけではないので、傾向と呼ぶには2件だけでは足りません。

新潟の話題では、9月に新潟産のえのきがレジで10万円と表示された写真もSNSで広まりました。気になる人は新潟産のえのきがレジで10万円と出た話も読んでみてください。

2027年の夏から秋に、新潟に行く用事ができたら、芸術祭の会場と長岡の発酵トリップを1本の旅にしてみるのもありそうです。

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