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太宰府天満宮「御本殿」の改修が完了、正面から拝めるようになっていた

2026年9月20日 ・ トレンド「太宰府天満宮 御本殿 改修 令和の大改修 正面参拝 再開 仮殿 藤本壮介 124年ぶり 重要文化財」より
改修に入る前の太宰府天満宮の御本殿。檜皮葺の大屋根と朱塗りの社殿を斜め前から見たところ
画像: 改修前の太宰府天満宮の御本殿(CC BY-SA 4.0 / そらみみ, via Wikimedia Commons。当サイトで縮小・切り抜きをしています。改変後の画像も同じ CC BY-SA 4.0 で提供します

修学旅行や初詣で太宰府天満宮に行って、「あれ、本殿どこ?」となった人はけっこう多いと思う。あの屋根から木が生えている不思議な建物にお参りして帰ってきた、という記憶のほうが新しい人もいるはずだ。

その状態が9月19日で終わった。太宰府天満宮の御本殿が改修を終え、正面からお参りできるようになっている。

正面に立てなかったのは3年半

太宰府天満宮の公式サイトに、9月19日付で「御本殿正面参拝についてのお知らせ」が出ている。書き出しはこうだ。

本日より、約3年半ぶりに御本殿正面でのご参拝を再開いたしました。

続く一文に事情が書かれている。「御本殿令和の大改修に伴い、令和5年春より御本殿正面でのご参拝をご遠慮いただいておりましたが、このたび再び正面よりお参りいただけることとなりました」。つまり令和5年(2023年)の春から2026年9月18日までに行った人は、御本殿を正面から拝めていない。

コロナ禍が明けて旅行に出られるようになった時期とちょうど重なっているので、「久しぶりに行ったら本殿が見られなかった」という人がかなりの数いる計算になる。

漆も金具も屋根も直した、124年ぶりの大改修

そもそも何をしていたのか。太宰府天満宮が出しているプレスリリースによると、今回の工事は重要文化財である御本殿の124年ぶりの大改修にあたる。屋根の檜皮(ひわだ)の葺き替えだけなら平成2年(1990年)にもやっていて、今回はそこに漆の塗り直しと防災工事まで加えた大がかりなものだ。この規模になるのが124年ぶりということで、天満宮も「これほど長期間にわたる修理は、御本殿再建以来初めてのこと」としている。

中身は福岡のTNCニュースが内覧会の様子として伝えている。雨風と紫外線で色褪せていた漆はすべて塗り直し、装飾の金具は約800点を補修、檜皮葺の屋根はヒノキの皮3800本分を使って全面張り替えたという。

着手は令和5年(2023年)の5月中旬で、期間は約3年間、令和8年(2026年)ごろの完了を見込む計画だった。実際、報道陣向けの内覧会が開かれたのは2026年5月18日。ただ以前と同じようにお参りできるのは9月からの予定で、それまでは仮設の参拝所が置かれていた。

屋根に木が生えていた「仮殿」は役目を終えた

工事のあいだ参拝を受けていたのが、御本殿の前に建てられた仮殿だ。設計は藤本壮介建築設計事務所。屋根の上に木を植えるという、神社の仮設建築としてはかなり思い切った形をしていた。植えられていたのは梅の木をはじめとする天満宮周辺の植物で、TNCニュースはサクラやモミジなど46種類が屋根に載っていたと伝えている。

太宰府の杜からそのまま森が飛んできて屋根に着地した、という見立ての建物だ。藤本氏はプレスリリースのコメントで、道真公を慕う梅が一夜で京都から飛んできたという飛梅伝説から着想を得たと説明している。SNSでも「本殿より仮殿を見に行った」という人が出るくらいには目立っていた。建築の解説は日経クロステックが詳しい。

ただ、これはあくまで3年間だけの建物として建てられたものだ。仮殿での参拝は2026年5月16日が最終日で、御神霊は御本殿へ戻され、解体作業は内覧会の翌日にあたる5月19日から始まっている。屋根の森をいつか見に行こうと思っていた人は、残念ながら間に合わなかったことになる。

次の節目は2027年

太宰府天満宮がこのタイミングで大改修に踏み切った理由も、プレスリリースに書かれている。令和9年(2027年)が、祭神である菅原道真公の薨去から1125年にあたるからだ。天満宮の式年大祭は25年ごとで、そこに向けて社殿を整えるという段取りになっている。

つまり、改修が終わった御本殿を見に行くなら来年が本番だ。屋根の森は無くなったけれど、124年ぶりに葺き替えた檜皮の屋根は、これから何十年も見られるほうの景色になる。

復元や改修が終わって中に入れるようになる文化財としては、首里城の正殿も2026年11月23日から一般公開される。こちらは正殿内の観覧が30分刻みの予約制なので、行くつもりなら先に読んでおくといい。

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