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「首里城」正殿の現在、一般公開は事前予約制で入場料は大人1000円

2026年9月19日 ・ トレンド「首里城 現在 正殿 一般公開 事前予約 入場料 料金改定 漆 沖縄 2026」より
火災前の首里城正殿内部。玉座である御差床と「中山世土」の扁額、金色の龍柱が並ぶ
画像: 首里城正殿内部の御差床と中山世土の扁額(CC BY-SA 3.0 / CEphoto, Uwe Aranas, via Wikimedia Commons。当サイトで縮小・切り抜きをしています。改変後の画像も同じ CC BY-SA 3.0 で提供します

2019年10月の火災で焼け落ちた首里城の正殿に、また入れる日が決まっている。2026年11月23日の正午からだ。しかも、そこに向けた最後の大仕事だった漆の塗装が、9月17日で全部終わった。「首里城 現在」で検索して工事中の写真ばかり出てくる時期は、もう終わりかけている。

ただ、ふらっと行って中に入れるわけではない。正殿の中だけは予約が要るし、入場料も同じ日に変わる。

なお、この記事の冒頭に置いた写真は火災前の正殿内部だ。中央にあるのが玉座にあたる御差床(うさすか)で、その上に掲げられているのが「中山世土」の扁額、手前に立つ金色の柱が御差床龍柱。11月23日から見られるようになるのは、これを令和の技術で作り直した姿になる。

漆の塗装は9月17日に全部終わった

琉球朝日放送(QAB)が9月18日に伝えたところによると、2024年2月に始まった正殿の塗装作業は17日で全て完了した。正殿と、北殿・南殿を繋ぐ両廊下の漆塗りが終わり、17日には漆職人が作業を振り返った。

数字が面白いのはここからで、正殿と両廊下の塗装には最大27の塗り工程が使われ、それを50人以上の漆職人で仕上げている。塗料も一律ではなく、沖縄本島北部から採取される「久志間切弁柄(くしまぎりべんがら)」や久米島産の「久米赤土」といった天然素材を、伝統的な技法で使い分けたという。首里城のあの赤は、絵の具のように1色を塗って出しているわけではないということだ。

職人らが特に気を配ったのは色むらだった。漆職人の森田哲也さんは、正殿内部の壁面に「ニービ」と呼ばれる細粒砂岩の粉末を蒔き付ける「蒔地(まきじ)」という伝統技法を取り入れたことを紹介している。壁の下地に地元の砂岩を撒くという、写真では気づきにくいタイプの手間だ。

同じく漆職人の上原光さんのコメントが、この作業の時間軸をよく表している。

何十年・何百年と先に残っていく。(今後)漆芸の後輩たちに当時の技術はすごかったという思いで見てくれたらうれしい

琉球新報はこの塗装完了を「巨大な琉球漆器」よみがえるという見出しで伝えていて、記事には作業の動画も付いている。建物というより、人がひとつの漆器を塗り上げたという捉え方だ。

屋根の赤瓦は2024年9月に葺き上げが終わっていて、その枚数が約6万枚。焼失した瓦を砕いた「シャモット」も材料に混ぜられている。外側は先に出来上がっていて、最後まで残っていたのが中身の漆だった、という順番になる。

塗装が終わったあとは防災関連の設備を整える工程に入り、11月22日に完成式典が行われる。一般公開はその翌日だ。

正殿の中に入るには30分刻みの予約が要る

首里城公園の公式サイトには、7月31日付で「首里城正殿一般公開に伴う料金改定および事前予約制のご案内」が出ている。ここに書かれているのが、当日いちばん引っかかりそうな話だ。

正殿内部の観覧は「事前予約制(30分ごとの日時指定)」になる。理由として挙げられているのは、正殿観覧時の安全性確保と、オーバーツーリズムの未然防止。正殿の中に一度に入れる人数を制限するためだ。

勘違いしやすいのは、予約が要るのは正殿の中だけだという点。公式の注記では、正殿内を除く有料区域内の施設についてはこれまでどおり予約せずに入場・観覧できるとされている。入場料も正殿内観覧の有無にかかわらず一律で、正殿の中まで見たい人が日時指定付きの「入場券(正殿内観覧予約あり)」を取る形になる。日時指定に伴う追加料金は発生しない。

個人はWEB購入で、1決済につき9枚まで。当日枠に空きがある場合に限り、入場時間枠の15分前までWEBで買えるほか、広福門券売所の窓口でも購入できる。入場料が無料になる人(障がい者手帳の所持者、70歳以上の沖縄県民、年間パスポート所持者など)も予約は必要で、未就学児だけは予約不要だ。

11月23日から12月31日入場分のチケットは、アクセス集中を避けるために2回に分けて売られる。第一弾は2026年9月1日13時に始まっていて、第二弾が10月1日(木)の13時から。2027年1月1日以降に行くつもりなら、入場予定日の2か月前の1日13時が販売開始になる。年末年始に合わせたい人は、9月末から10月頭の予定を先に空けておいたほうがいい。

団体は当面のあいだ抽選制で、正殿内の観覧を希望しない場合でも団体予約フォームからの申し込みが求められている。さらに、11月23日から12月6日までは混雑が予想されるため団体の正殿内観覧の予約受付そのものが行われない。公開直後に修学旅行で当たる学校は、正殿の中には入れない可能性が高い。

入場料は大人400円から1,000円になる

同じ11月23日入場分から、有料区域の入場料金が改定される。公式の入場料金ページに載っている現在の料金と並べるとこうなる。

区分現在2026年11月23日〜
個人・大人400円1,000円
個人・高校生300円760円
個人・小中学生160円370円
団体・大人(20人以上)320円800円
年間パスポート(一般・大人)800円2,000円
年間パスポート(県民・大人)600円1,500円

個人の大人で2.5倍、年間パスポートも2.5倍という幅だ。6才未満が無料である点と、70歳以上の沖縄県民および障がい者手帳等をお持ちの方が無料になる点は、改定後も変わらない。

公式サイトが挙げている理由は、正殿の一般公開開始に伴う防災・防火対策の強化と、近年の物価上昇による施設運営経費の増加。2019年に正殿を失った施設が防災にお金をかけるという説明は、経緯を知っているとかなり直接的に読める。値段の受け止め方は人それぞれだろうが、少なくとも「何に使うのか」は書いてある。

県民向けの年間パスポート割引が始まったのは2026年4月1日で、こちらも同じ日に600円から1,500円へ切り替わる。改定前の料金で首里城に入れるのは、11月22日の休園日を挟んで11月21日までということになる。

11月22日は首里城公園そのものが休み

見落とすと痛いのが前日だ。公式は9月18日付で、11月22日(日)の首里城正殿復元の完成式開催に伴い、首里城公園(有料区域を含む園内施設)を臨時休園・休場すると出している。終日入れない。

公開初日の11月23日に合わせて沖縄へ前乗りする人は、22日の観光予定から首里城を外しておいたほうがいい。

公開までに行くなら、高台見学デッキ

「見せる復興」を掲げてきた首里城では、工事の途中経過そのものを段階的に公開してきた。素屋根の内部を見せていた時期、仮囲い越しに外観だけ見せていた時期があって、現在は新しく整備された「高台見学デッキ」が使える(公式の「現在のみどころ」に経過がまとまっている)。正殿をこれまでより高い位置から見渡せるので、屋根や装飾を間近で確認できる。

一方、正殿内部の工事については安全確保の観点から見学を行っておらず、代わりに写真や動画での公開が続いている。つまり今の時点では、あの御差床と扁額は現地でなくウェブで見るしかない。中に入れるのが11月23日の正午からというのは、そういう意味だ。

有料区域内の復興展示室では、火災後に残された獅子瓦や、正殿の装飾品の試作品、復刻された天然顔料「弁柄」の漆についての解説が見られる。27工程の話を先に読んでから行くと、展示の見え方はけっこう変わると思う。

沖縄の話題では、美ら海水族館のキイハナダイが“謎の2タイプ”に分かれていた理由や、ブルーシールの新店舗がラクーンシティにできた件も書いている。あわせてどうぞ。

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