歯のレントゲンの「YOSHIDA」は患者の名前じゃない、株式会社ヨシダ公式が「そのヨシダです」と登場
9月1日の夕方、歯医者でのやりとりを書いた一文がXで伸びました。投稿したのはわち(@ed_myson)さん。歯のレントゲン写真の下に「YOSHIDA」と書いてあったので「ボク吉田じゃないです」と伝えたら、「あ、これはレントゲンのメーカーの名前です、、」と返ってきた、という話です。いいねは2万3千を超えました。
自分の名前が入っていると思ったら機械のロゴだった、というだけの話なんですが、言われてみればあの位置に患者の名字が入っていてもおかしくない。歯医者のレントゲンをまじまじ眺める機会って、そもそもそんなに無いですし。
翌日、本物のヨシダが出てきて「そのヨシダです。」
話が転がったのは翌9月2日の12時36分。株式会社ヨシダ【公式】(@yoshida_1906)が、この投稿を引用してひとこと返しました。「そのヨシダです。勘違いさせてしまい申し訳ありません…」。ヨシダの公式サイトのトップからリンクされているアカウントなので、正真正銘の本人です。
別に謝る必要はどこにも無いのに、律儀に謝っている。この引用ポストは9月3日時点でいいね12万8千を超えていて、元の投稿の約5.5倍まで伸びました。引用した側が引用された側を軽く追い越した形です。
株式会社ヨシダは1906年創業、今年でちょうど120周年
そのヨシダとは何者なのか。会社概要のページには「1906年創業のヨシダグループは、現存する日本最古の歯科機械メーカーとしての誇りを胸に」と書かれています。歯科医院や大学・病院の歯科医療従事者に向けて製品とサービスを出してきた会社です。
同じ会社の言葉なのに表記が少し揺れているのも面白くて、企業情報のトップでは「現存する国内最古の歯科機械メーカー」になっています。どちらも自社サイトでの名乗りなので、第三者が認定した称号というわけではありません。ただ1906年創業というのは動かない数字で、アカウント名の末尾に付いている 1906 はそのまま創業年です。1906年に120を足すと2026年、つまり今年が創業120周年にあたります。実際に公式サイトのお知らせ一覧にも、8月17日付で「ヨシダグループ120周年記念 第20回DNA特別講演会レポート」が並んでいました。
画像診断機器も扱っていて、機器を作るのはグループ会社の吉田製作所
会社概要で挙げられている取扱製品には、診療台やハンドピース、レーザー機器と並んで「正確な歯科診断に不可欠な『画像診断機器』」が入っています。レントゲンの下にロゴが出るのも、その筋の会社だったから、ということになります。歯科医の説明どおり、あれはメーカー名です。
さらに細かく見ると、歯科機械メーカーとして医療機器の研究・開発・製造をおこなっているのはグループ会社の㈱吉田製作所と吉田精工㈱だと書かれています。販売や修理・保守のほうは株式会社ヨシダが全国の支店とサービスセンターで担当している、という分担です。X線撮影装置は今も現行商品として商品情報のカテゴリに一覧が出ているので、気になる人はどんな機械なのか見に行けます。
「今度歯医者でヨシダを探す」という声が並んだ
反応で目立ったのは、犯人探しならぬヨシダ探しの予告でした。公式アカウントへのリプライには「今度歯医者行ったらヨシダのロゴがないか探してみます」が付き、引用やタイムライン側でも「歯医者さんに行った時にはヨシダ探しをせねば」「レントゲンヨシダ、今度歯医者で着目してみよ」といった声が続いています。「かかりつけの歯医者さんの椅子も、ヨシダの椅子」と、診療台のほうで気づいていた人もいました。
公式の中の人がそこにも一件ずつ返しているのがまた良くて、あるリプライには「少しでも歯医者さんに行く楽しみになれたら🦷✨ 是非ともヨシダになってきてください(違)」と返しています。歯医者に行くのが楽しみになる公式アカウント、というのはなかなか珍しい立ち位置です。
この手の読み違い・勘違いは定期的にバズっていて、ティファニーの指輪をティファールと言い間違える話や、紀文が“のりふみ”だと思われていた話、ちいかわのハチワレをハコワレだと思っていた話あたりが近い型です。どれも、笑われた側の会社やキャラが自分から出てくると一気に伸びます。
次に歯医者でレントゲンを撮ったら、写真の隅っこを見てみてください。そこにYOSHIDAと入っていたら、あなたの名字ではなく120年目のメーカーの名前です。