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公園に大量発生した白い大きなキノコ、正体は「オオシロカラカサタケ」だった

2026年9月12日 ・ トレンド「オオシロカラカサタケ 白いキノコ 毒 大量発生 岡崎市 公園 長雨」より

散歩コースの公園や家の前に、やたら大きい白いキノコが生えている。ここ数日、それを見た人がかなりいるらしい。愛知県岡崎市の公園では直径15cmほどのものが一画にまとめて生え、市の職員が調べに来る事態になった。市の見立ては「オオシロカラカサタケ」。毒キノコである。

拳より大きい白いキノコが、公園の一画にまとまって生えていた

メ〜テレ(名古屋テレビ)に「大きなキノコがたくさん生えている」と視聴者から連絡が入ったのが9月9日。翌10日に取材班が岡崎市内の公園へ行くと、白いキノコが本当に群れていた。大きさは拳よりも大きく、直径15cmほど。

近所の子どもは「めっちゃいっぱいある…増えているよね?前は3個だったのに。気持ち悪いね」と話している。3個が数えるのを諦める量になるまで、そう時間はかかっていない。

局に連絡した人のコメントは「犬の散歩をしていて、いっぱいキノコがあったのでビックリした。こんなに多いのは初めてで、ここまで大きいのはないです」。公園の目の前に住む人は「40年近く住んでいるが初めて見ました。見た目もちょっと気持ち悪い。子どもが遊びに来たり、犬の散歩をする人も結構いるので、間違えて食べたとか手に触れたりすると心配」と話した(メ〜テレの取材記事)。

市の職員が調べた結果、正体は「オオシロカラカサタケ」

キノコの正体を調べたのは岡崎市公園緑地課の田中洸太朗さん。コメントはこうだ。

「こちらはオオシロカラカサタケというキノコだと思われます。毒性を持つキノコになるので、基本的には触らないようにしてもらう。見つけた場合はすぐ市に報告をしてもらうなどの対応をお願いしています」

生えていた場所が遊具のすぐそばだったこともあり、市は即日で取り除くことにした。子どもが手に取る可能性があるからで、岡崎市はホームページでも毒キノコによる食中毒への注意を呼びかけている。

食べるとどうなるのか、30年以上キノコを研究している人の答え

同じ記事で、キノコの生態に詳しい木村修司さんが毒性を説明している。「毒キノコなので胃腸系の障害、嘔吐、下痢。これひどいですよ。入院するくらい、猛毒です」。30年以上キノコを見てきた人が途中で「これひどいですよ」と挟むあたりに、症状の重さが出ている。

実際、9月11日には徳島県で食中毒の届け出が出ている。MBSニュースによると、90代の女性が10日に自宅の庭で自ら採った種類不明のキノコを調理して食べ、嘔吐や下痢の症状が出た。保健所が庭に生えていたキノコを調べたところ、原因物質は植物性自然毒のオオシロカラカサタケと推定された。女性は入院したが症状は軽く、回復に向かっているという。徳島県は、食用と確実に判断できないキノコについて「採らない、食べない、人にあげない、売らない」を徹底するよう呼びかけている(徳島新聞も同じ食中毒を報じている)。

庭に生えていたものを採って食べる、というのは特殊な行動に見えて、キノコに関しては毎年どこかで起きている。厚生労働省も自然毒のリスクプロファイルでキノコの毒を種類ごとにまとめている。

今あちこちで出ているのは、暑さと長雨がそろったから

なぜ今このタイミングで大量に生えたのか。木村さんの説明は「夏に多く生える。今の時期は気温が高く、雨が降っているのでよく生える。公園の芝生や花壇、肥料分が多いと生えやすい。大きいと30cm近くになる」というものだった。

条件を並べると、高い気温、長く続く雨、肥料分の多い土。そのまま公園の芝生と花壇の説明になっている。学校のグラウンド脇、団地の植え込み、田んぼの土手、家の庭。心当たりが多すぎる。雨が長く続いたことで大きく育ち、目につきやすくなった、というのがメ〜テレの記事のまとめ方だ。

つまり岡崎市の公園だけの話ではない。同じ条件がそろった場所なら、どこでも同じものが生える。

9月12日のXにも、同じキノコの写真が並んだ

実際、9月12日の夜にはXで同じキノコを見つけたという投稿が出てきている。

「雨の日が続いたおかげでキノコがぽこぽこ生えてるのを見つけた。オオシロカラカサタケだそう。AIが教えてくれるから便利だね」という投稿で、写真には草地の斜面に生えた3本が写っている。白い傘の上に茶色いささくれのような鱗片が乗っていて、柄にはツバがある。手前の1本はまだ開いていない丸い幼菌で、同じ場所に育ち具合の違うものが並ぶのもこのキノコらしい出方だ。

名前をAIの画像判定で知った、というのが今っぽい。ひと昔前なら「なんか白いデカいキノコ」で終わっていた写真に、その場で名前が付く。ただし写真から出した判定なので、種まで確定しているわけではない。

道端で見たという投稿もある。

「道端に生えるオオシロカラカサタケ!」とだけ添えられた投稿で、公園でも庭でもない、ただの道の脇に出ている。ほかにも「オオシロカラカサタケかな? デカい〜。」と写真を上げている人もいて、名前に自信がないまま撮ったものも混ざっている。

見かけたらどうするか

対応はシンプルで、触らない、食べない、自治体に伝える。田中さんも「発見した時には触らないことが1つ。次に市役所の方に報告をしてほしいと思っています」と話している。撤去は市の仕事なので、自分でどうにかしようとしなくていい。

犬の散歩をしている人はとくに注意したほうがいい。岡崎市の公園でも、メ〜テレに知らせたのは犬の散歩をしていた人だった。芝生に鼻を近づける生き物と、芝生に生える大きなキノコは、単純に相性が悪い。

もし家の前や公園で白くて大きいキノコを見つけたら、撮るだけにして持ち帰らないこと。写真に撮って名前を調べるところまでは楽しい。そこから先に進まなければ、たぶん大丈夫だ。

毒キノコの話では、ニホンリスがベニテングタケを平気で食べていた話も書いた。人が食べると腹痛や幻覚を起こすキノコを、リスのほうは数日にわたってむしゃむしゃやっていたらしい。うらやましくはない。

生き物まわりでは、ウミガメに噛まれると痛いのかを飼育員が実体験で答えた話も書いた。こちらは触っても平気なほうの話である。

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