アキバレンジャーの新商品は「セソタイリソグ」、バンダイ公式が“ン→ソ”の非公認表記のまま商品化
バンダイ公式のスーパー戦隊おもちゃアカウントが8月30日のお昼、新商品の商品ページ公開を告知した。商品名が「セソタイリソグ アキバレンジャー 大それたナンバーワンセット」。打ち間違いではないし、こちらが読み違えているわけでもない。カタカナの「ン」を「ソ」に差し替えたニセモノ表記が、そのまま正式な商品名として世に出ている。しかもやっているのはファンでも海賊版業者でもなく、権利元のバンダイ本人だ。
公式アカウントが自分から「セソタイリソグ」と名乗った
投稿したのは「PROJECT R.E.D. スーパー戦隊おもちゃウェブ公式」(@bandai_sentai)。8月30日12時ちょうどの投稿で、「【商品ページ公開📣】」に続けて商品名を出し、「アキバレンジャーがセソタイリソグになって登場‼️」と書いている。この一文だけ読むと何かの改造品の話に見えるが、リンク先はプレミアムバンダイの正規の商品ページである。
添えられたバナーがまた徹底している。右上にいちばん大きい赤文字で「痛さは、強さ!」、中段の左に「非公認」のスタンプ、その右に「15年経っても、重妄想はとまらない!!」のコピー。下部のロゴ組みも「セソタイリソグ アキバレンジャー/大それたナンバーワンセット」で、当然のように「ソ」で押し通している。左下の権利表記は「©東映」なので、東映も込みで通した企画ということになる。写っているリング状のアイテムは3点。
反応の伸びも早く、告知から2時間ほどの8月30日14時台でいいねは6,000件を超えていた。同じ時間帯のYahoo!リアルタイム検索の急上昇ワードにも「アキバレンジャー」が入っている。
本家は『ゴジュウジャー』の「センタイリング」、変えたのは「ン」だけ
元ネタになっている本家の玩具は「DXセンタイリングセット アバレンジャー&ニンニンジャー」。バンダイのスーパー戦隊おもちゃウェブの商品ページによると、990円(税込)で2025年4月19日に発売されている。連動アイテム欄には『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』と書かれていて、現行シリーズの連動アイテムにあたる。
中身は「アバレンジャーとニンニンジャーの力を秘めたセンタイリング。天面を180度回転させることで絵柄が変化するギミックを搭載!」というもので、さらに「別売りのDXテガソードと連動し、リングごとに様々な発光&音声を楽しむことができます。」と説明されている。回すと絵柄が変わって、剣に読ませると光って鳴る。ここまでが本家の話。
で、この「センタイリング」の2文字を「ソ」に差し替えると「セソタイリソグ」になる。手書きのカタカナだと「ン」と「ソ」の区別が付きにくくて読み間違えられる、というだけの話を、公式が商品名の位置でやってきた。文字を見比べないと気づかないので、Xでも「よく見たら」で気づいた人が続いている。
「非公認」がネタの作品なので、公式が偽物をやる筋が通っている
そもそも『非公認戦隊アキバレンジャー』は、2012年4月6日から6月29日までBS朝日とTOKYO MXで放送された東映制作の特撮ドラマで、スーパー戦隊シリーズのセルフパロディにあたる。タイトルどおり作中でも「非公認」であること自体がネタとして機能していて、公式の戦隊としてカウントされない立場をずっとイジられ続けてきた。
だから今回、公式が正規の商品を偽物の表記で出すのは、シリーズの筋としては真っ当なほうだ。バナーの「非公認」スタンプも自称であって、誰かに剥奪されたわけではない。
セット名の「大それた」も、本家のシリーズ名を受けている
見落とされがちなのがセット名のほうだ。「大それたナンバーワンセット」の「ナンバーワン」は、本家センタイリングが属する『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』から来ている。非公認の側が「ナンバーワン」を名乗るのは大それている、という自己申告つきの命名になっているわけだ。
つまり今回の商品名は、ロゴの「ン」を「ソ」に潰した表記のイジりと、現行シリーズのタイトルを借りてくるイジりが二重になっている。パッと見の面白さは「ソ」のほうに全部持っていかれるが、名前を最後まで読むともう1個仕込まれている。
「よく見たらセソタイリソグじゃねーか」と気づく人が並んだ
Xの反応は、驚くより先に「今気づいた」から入るものが並んだ。「よく見たらセソタイリソグじゃねーか!!!」と後から発見した人、「セソタイリソグおもろすぎる」と表記そのものを褒める人、そして「セソタイリソグは絶対買う!」と即決した人。商品名で笑わせて、そのまま買わせにきている。
特撮の変身アイテムは、『仮面ライダーマイス』のDXマイスドライバーで変身ソングが空耳だった件のように、公式が自分でネタを仕込んでいることが最近わりとある。今年のTOKYOおもちゃショー2026は会場に並んだ実物が話題の中心だったが、今回は商品名の文字だけで話題を作りにいった形になる。
探すときは「センタイリング」ではなく「セソタイリソグ」で
ややこしいのが検索だ。「センタイリング」で打つと本家のゴジュウジャー玩具のほうが出てくるので、この商品を探すなら「セソタイリソグ」と入れるのが正解になる。ンとソを間違えないように気をつけて、というのも我ながら変な注意書きだと思う。
プレミアムバンダイの商品は、プレバン限定のプリキュアのフィギュアが1分で完売したときのように、受注ものでも一気に動くことがある。価格や受注期間、発送時期といった条件はプレミアムバンダイの商品ページで確認してほしい。