「どーぱみんみんあどれなりんりん」とは?ヒャダイン作の歌詞と2年後の再バズ
「ドーパミンミン ミンミンミンミン」。2026年の秋、TikTokやXでこのフレーズを見かけた人は多いはずだ。曲の正体は、2024年に出た男性7人組THE SUPER FRUITの「どーぱみんみん あどれなりんりん」で、略して 「どぱあど」 と呼ばれている。
「どーぱみんみんあどれなりんりん」とは?
男性7人組グループ THE SUPER FRUIT(スパフル) の楽曲。2024年8月7日に配信が始まり、翌8日に公式MVが公開された。曲名の「どーぱみんみん」は脳内物質のドーパミン、「あどれなりんりん」はアドレナリンのことで、擬音をくっつけて「ミンミン」「リンリン」と鳴らしている。
配信日は、音楽メディアReal Soundのリリース時の記事で確認できる。タイトルだけ見るとネタ曲っぽいのに、中身はけっこう真面目に前向きだ。
「どぱあど」は曲名を縮めた略称で、ファンや投稿者のあいだで使われている。
作詞作曲はヒャダイン、サビは脳内物質4つ
ここがいちばん意外なところで、作詞・作曲は 前山田健一さん(ヒャダイン)。公式MVの概要欄にも、スパフル公式TikTokの投稿にも「ヒャダインさん作詞・作曲」とある。編曲は藤原燈太さん、振付はCRE8BOYさん、MVの監督は福居英晃さん。
MVは2024年8月8日公開で、2026年11月時点の再生回数は約103万回。2年前の曲としては、まだまだ回っている数字だ。
耳に残るのはやはりサビ。脳内物質が4つ、順番に呼ばれていく。
ドーパミンミン ミンミンミンミン
アドレナリンリン リンリンリン
セロトニンニン…
オキシトシンシン…
ドーパミン、アドレナリン、セロトニン、オキシトシン。名前の語尾を伸ばして繰り返すだけなので、1回聴けば口が覚える。歌詞には「鏡見たらドーパミン」「セルフカメラアドレナリン」という行もあって、自撮りしただけで脳が喜んでいる、という日常の話になっている。
さらに「自分の機嫌は自分で取るんだ」「自己愛は世界を救うのです」という言葉も出てくる。脳内物質の連呼で笑わせておいて、最後に言っていることはかなり本気の応援歌になっている。
2年たって「ドパガキソング」になった
もともとスパフルは、TikTokに強いグループだ。2022年に「チグハグ」でCDデビューし、同じ年に「TikTok流行語大賞2022」を受賞している。2025年夏にはユニバーサルミュージックからメジャーデビューし、2025年11月23日には幕張メッセでワンマンライブを開いた。2026年12月12日には「THE SUPER FRUIT WORLD 2026 in 両国国技館」も控えている。
そのグループの2024年の曲が、2026年の秋になって急に回り始めた。10月2日に出た渋谷トレンドリサーチの「2026年秋の特大号」では、高校生が予想する「ネクストトレンド」の6位に入り、紹介文は「約2年後にSNSで再バズ」。PR TIMESの調査ページで確認できる。同じ調査の流行語部門では「ドパガキ」が2位(14.0%)だった。
「ドパガキ」という言葉が広まった時期と、曲名の「ドーパミン」が重なった形だ。
10月16日には、4人組のモナキの公式TikTokがこの曲の「refrain version」を使った動画を投稿した。45.4万再生、3.67万いいね。スパフル本人のアカウントもタグ付けされている。
ブレイク中のグループが、先輩の曲に乗ってドーパミンを出しにいく図。この動画で曲を知った人もいそうだ。
いつ、誰の投稿が最初の火種になったのかは、はっきりしない。確定的な起点は記録に残っていない。言えるのは、ドパガキの流行と同じ時期に広がったことまでだ。
使い方・例文
ふだんは曲そのものを指す。曲名の勢いを借りて、テンションが上がっている状態をネタっぽく言うこともできる。
- 「今日は朝からどーぱみんみんあどれなりんりんしてて寝れない」
- 「推しのライブ当選したから、いまどぱあどモード」
- 「このショート動画、どぱあどすぎて止まらない」
上の3つは使い方の例として書いたもので、実際の投稿そのままではない。
なぜ刺さったのか
理由は3つに分けられる。
- 流行語「ドパガキ」と、曲名の「ドーパミン」がたまたま重なった
- サビの反復が短くて、ショート動画で何度も流しやすい
- 歌詞が自己肯定の内容で、聴いたあとに元気が出る
3つ目については、ファンの声に「ネタ曲のフリした啓蒙ソング」というものがあった。笑って踊っていたら、気づけば「自分の機嫌は自分で取れ」と言われていたわけだ。
関連する言葉
再バズのきっかけと重なった、強い刺激に慣れた若者を指す言葉が ドパガキ で、スリルや興奮を求めるタイプは アドガキ と呼ばれる。味覚にまで広げた ドパ舌 という派生語もある。ドパガキという言葉が動画のラベルとして使われ、ツッコミが7万いいねを集めた話は、「ドパガキ用」と元祖「忙しい人向け」の記事で書いた。
曲のフレーズから広まった流行語としては、M!LKの楽曲が元ネタの 好きすぎて滅 も近い。デビュー曲で一気にブレイクした4人組の経緯は モナキ にまとめてある。