「ポケモンフュージョン」とは?2体を合体させるサイトの元ネタと発祥
ポケモンフュージョンは、2体のポケモンを合体させて、体と顔・色・名前を混ぜた「新ポケモン」を作る遊びです。ポケモン公式のものではなく、ファンが作った非公式の遊びです。
元になったのは、2010年に公開された同名の非公式サイト。海外で何度も流行して、日本でも2019年に話題になりました。
「ポケモンフュージョン」とは?
2体を選ぶと、サイトが自動で1枚の絵を作ってくれます。Know Your Memeの説明では、1体目の体の形に、2体目の顔と色を載せる仕組みです。名前も2体の名前を混ぜてつけられます。
例にあがるのが、イワーク(Onix)とギャロップ(Rapidash)を合体させた「Ondash」。名前を見ただけで、何と何が混ざったのか分かるのがこの遊びのいいところです。
元ネタはAlex Onsagerさんの非公式サイト
サイトが生まれる前から、海外のファンはポケモンの手描き合成を楽しんでいました。Know Your Memeによると、流れはこうです。
- 2008年11月、Kongregateの掲示板で合成のコンテストが開かれる
- 2010年1月、絵師のKurcioさんが合体スプライトを公開する
- 2010年7月、deviantArtに合成好きのグループ「#PokemonSplicers」ができる
その翌月の2010年8月8日に、Web開発者のAlex Onsagerさんが「Pokemon Fusion」を公開しました。手描きでやっていた合成を、2体を選ぶだけで自動でやってくれる形にしたわけです。Inverseによると公開時は初代のうち50匹だけで、Know Your Memeでは2013年5月の時点で121匹とされています。今のサイトでは初代の151匹すべてを選べます。
サイトは今もOnsagerさんのページで遊べます(Pokemon Fusion(Alex Onsagerさんのサイト))。いまのポケモンは1,025匹まで増えていて、30周年には全部をTシャツにする企画まで出ました(「ポケモン」1025匹がZOZOTOWNでTシャツに)。このサイトの151匹は、いまの図鑑のおよそ15%にあたります。
何度も再流行している
サイトの公開直後から、海外ではたびたび盛り上がっています。
- 2010年9月、IGNやGameFAQsなどの掲示板で話題になる
- 2011年5月、Redditに「r/PokemonFusion」ができる
- 2013年と2016年に再び流行する
- 2019年6月、Tumblrで投稿が広まり、Twitterでトレンド入りする
日本語の記事には、サイトの誕生を2013年とするものもあります。ただしKnow Your MemeとInverseは2010年としているので、この記事では2010年8月公開、2013年は流行のピークのひとつとして書いています。
2019年の火付け役は、6月6日にTumblrのijustreallylikeeeveeさんが投稿した、「最初に出てきた合体ポケモンが、あなたの政府指定の御三家」という趣旨のネタです。Know Your Memeによると、3万7千を超えるノートが付きました。
その後、日本時間の6月24日にTwitterで「#PokeFusion」がトレンド入りします。Inverseは、E3 2019で『ソード・シールド』の映像が出たあとにポケモンの検索が急に増えていたことを背景にあげています。
ゲーム系メディアのAUTOMATONも、この流行を取り上げました。作例はタマタマ×トサキント、コラッタ×ウツドン、ルージュラ×コンパンなど(AUTOMATONの記事)。
同じ年に広まった有名な例は次の2つです。
- Venuew(フシギバナ×ミュウ)
- Eew(イーブイ×ミュウ)。約1,300いいねがついた
今は「Infinite Fusion」としても知られる
最近はポケモンフュージョンと聞いて、ファンゲーム「Pokémon Infinite Fusion」を思い浮かべる人も多いようです。こちらも非公式で、RPGツクールXPで作られています。任意の2体を合体させて、そのポケモンで戦えるのが特徴です。
組み合わせは十数万から二十万通り以上あるとされます。TikTokでも拡散しました。
2024年末には、図鑑の説明文に生成AIを使っていたことが分かって反発を受けました。作者は次の版のver6.4.2でその説明文を取り除いたと、Sportskeedaが伝えています。作者名や最初の公開年は、資料によって書き方が割れているので、ここでは断定しません。
公式の合体フォームとは別物
「ポケモンフュージョン 公式」と検索する人もいるようです。ゲームの中には、公式に「合体した姿」が存在します。ただし、ファンが作ったポケモンフュージョンとは別のものです。
- キュレム。『ブラック2・ホワイト2』で、ゼクロムと合体したブラックキュレム、レシラムと合体したホワイトキュレムが登場する
- ネクロズマ。『ウルトラサン・ウルトラムーン』で、ソルガレオを取り込んだ「たそがれのたてがみ」と、ルナアーラを取り込んだ「あかつきのつばさ」になる。通称は日食ネクロズマと月食ネクロズマ
- バドレックス。『ソード・シールド』の「冠の雪原」で、愛馬のブリザポスやレイスポスに乗った姿になる。厳密には合体ではなく騎乗だが、特性は両方を併せ持つ
違いは、公式の合体がゲームの物語に合わせた、決まった組み合わせだけというところです。ポケモンフュージョンは、好きな2体を好きなように混ぜられます。
流行る理由
2体の名前と見た目が機械的に混ざって、変な生き物が出てくる。この出オチの強さが、何度も流行る理由とされています。
もうひとつは、ポケモンの新作や新情報が出るたびに熱が高まる周期です。2019年の流行も、『ソード・シールド』の映像が引き金になったと分析されています。
使い方・例文
SNSでは、作った画像と一緒に「合体させてみた」と投稿するのが定番です。たとえばこんな書き方です。
- 最初に出たフュージョンがお前の御三家な
- 推し同士を合体させたら、名前の時点で優勝した
2019年の有名な例にミュウ入りが2つ並んでいたように、好きなポケモンと有名どころを混ぜるのもよくある遊び方です。
関連する言葉
- Surprised Pikachu(びっくりピカチュウ):ポケモンから生まれた別の海外ミーム
- クソコラ:画像を混ぜて笑いを取る遊びの仲間
- POKÉDANCE(ポケダンス):公式が仕掛けたポケモンのバズ