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「アンパンマンのバイク」で日本縦断、正体はナンバー付きの原付一種

アンパンマンのバイクで日本縦断した動画、あれは区役所で原付ナンバーを取った正式な原付一種だ。

YouTuberの動ありさんが10月9日の夜に告知し、ポストの表示は140万を超えた。

本人のポストによると、玩具のバイクを時速30km出る原付に改造してもらった。道路運送車両の保安基準を満たしたうえで区役所でナンバーを交付してもらい、警察と国土交通省にも電話で確認したという。

本人いわく「史上初の公道を走ってもいい玩具」。おもちゃのまま公道に出たのではなく、先に合法の手続きを全部踏んでいるのがこの企画のキモだ。

本編は84分の大作

動画「アンパンマンのバイクで日本を縦断してみた」は約84分ある。公開から1日たたずに84万回を超えて再生された。

概要欄には、相棒としてびわ湖くん、メカニックとしてこうのとりのDIYの名前が並んでいる。

元は2歳児向けの乗用玩具

ベースになったのは、すでに販売が終わっている電動の乗用玩具「アンパンマンニコニコスクーター」だ。対象年齢は2歳で、リサイクルショップで手に入れたという。

YouTuber情報サイトのユーチュラによると、中身はほぼ作り直しに近い。

  • 鉄の角パイプを溶接したフレーム
  • モーター一体型の後輪
  • ディスクブレーキ付きの前輪
  • ウインカーとヘッドライト

電池は輸入の全固体電池で、航続距離は約40km。準備には3カ月かかったそうだ。

製作者いわく「世界最小」

改造を担当したこうのとりのDIYも、同じ日に製作側の動画「魔改造アンパンマンバイクで公道を爆走してみた!!」を公開している。

概要欄には、1号機のホイールベースは380mmで「世界最小です」とある。前輪と後輪の軸の間が、スマホ2台半ほどしかない。

燃費ならぬ電費も書いてあって、こちらは約12Wh/km。比較に出しているテスラ モデル3は119Wh/kmなので、同じ電力でざっと10倍の距離を走れる計算になる。車体が軽いぶん、数字の上ではやたら優秀だ。

ナンバーは区役所でもらえる

原付のナンバーは、陸運局ではなく市区町村の窓口で交付される。原付は軽自動車税がかかる乗り物で、ナンバーの登録がそのまま税の届出を兼ねているからだ。

港区のよくある質問のページでも、原付の登録は各地区総合支所の区民課の窓口と案内されている。

自分で改造した車両でも、門前払いになるわけではない。横浜市の軽自動車税の届出案内には、改造した場合の扱いがこう書かれている。

バイク等を改造した場合は、通常の登録に必要な書類の他に改造申立書と改造内容が確認できる資料の提出が必要になります。

つまり改造の中身を書類で示せば、窓口に持ち込む道はある。保安基準を満たす車体を作るところが一番の難所で、そこをこうのとりのDIYが担ったわけだ。

特定小型原付ではない理由

X では、仕組みのほうに食いつく声も出ていた。

「特定小原付じゃなくて原付一種で作ったんだすご」

「型式すらないけどどうやって原付ナンバー取れたんだろ」

電動キックボードでおなじみの特定小型原付なら免許はいらない。ただ、警察庁のページにある要件では、時速20kmを超える速度が出せないことと、定格出力0.60kW以下のモーターであることが条件になっている。

今回のバイクは時速30km出るので、この枠には入らない。免許が必要な一般の原付(原付一種)として登録したことになる。

佐多岬から宗谷岬まで9日間

ユーチュラの記事によると、ルートは鹿児島県の佐多岬から北海道の宗谷岬までの9日間。伴走のプリウスがつき、雨の日や危ない道は車に積んでもいいが、1800km以上はバイクで走るというルールだったという。

相棒のびわ湖くんは、お盆休みに有給を足して参加したそうだ。平均睡眠は2時間ほどで、車内の空気が険悪になる場面もあったと伝えられている。

福井県では警察官に声をかけられたものの、何事もなく終わったという。ナンバーと保安基準をそろえておいた意味が、ここで出た形だ。

ゴール目前でまさかの停止

結末も締まらない。ゴールまで残り3.5kmの地点で、バイクが自分のバッテリー配線を踏んで切ってしまい、動かなくなったという。

最後は2人でアンパンマンを担いで宗谷岬に着いた。力が出なくなったアンパンマンを助けるのは本来ジャムおじさんの役目だけど、今回は大人2人がその役をやったことになる。

アンパンマン関連では、顔が四角くなったホットサンドアンパンマンの話も前に書いた。84分は長いけど、ラスト3.5kmだけでも見てみてほしい。

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