動物園を仕切るクマが犬の入園を断る、『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』の冒頭が話題
映画紹介VTuberの犬若丸かなめさんが8月24日に投稿した『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』の一場面が、2日で12万いいねを超えました。
映っているのは、ZOOと書かれた緑の帽子をかぶったクマが、犬を連れたミッフィーたちの前に手を差し出している場面です。動物園の入口で、犬は入れないと説明されているところ。止めている側も動物なので、状況を整理し直して面白がる人が出てきました。「兎が飼っている犬と一緒に動物園に入ろうとしたら、動物園で働いている熊に注意される」と、登場人物を全部言い換えて書いた投稿もあります。
止めているクマは映画オリジナルの「園長さん」
このクマには名前があります。2013年に日本公開された『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』のために作られた新キャラクターで、役名はそのまま「園長さん」。舞台になる動物園の園長で、ミッフィーたちのガイド役として登場します。日本語吹き替えは宝亀克寿さんです。
ミッフィーは1955年にオランダの絵本作家ディック・ブルーナが発表した「ちいさなうさこちゃん」から生まれたキャラクターで、この映画は原作出版から57年目にして初めての劇場版でした。物語は、お父さんとお母さんが計画した宝さがしにミッフィーが挑むというもの。友だちのメラニーやグランティと一緒に、手がかりの動物をたどって謎を解いていきます。ミッフィーの声は小松未可子さん、おかあさんは日高のり子さんです。
CGに見えるが、全部コマ撮り
なめらかに動くので3DCGだと思われがちですが、この映画はストップモーションアニメです。ミッフィーや動物の人形を少しずつ動かしては撮る、というのを延々と繰り返して作られています。
日本のミッフィー公式サイトが公開当時に書いた記事によると、1日に完成するフィルムは平均19秒だったそうです。70分の作品なので、単純に割れば200日以上ずっとその作業をしていた計算になります。画面の質感がやけに柔らかいのは、実際に布と樹脂でできた人形を撮っているからでした。
現実の動物園も、だいたい同じことを言う
ちなみに園長さんの言い分は、現実の動物園でもそのとおりです。たとえば旭山動物園は入園時の「おやくそく」の一番上に「ペットを連れての入園はできません」と書いています。補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)の同行は別枠で認められていて、これはどの園でもだいたい共通です。
理由は主に動物由来感染症の対策と、展示動物のストレスです。厚生労働省がまとめた「ふれあい動物施設等における衛生管理に関するガイドライン」でも、動物から人へうつる病気は国内外で実際に集団発生が起きていると触れられています。犬を連れて入れないのは意地悪ではなく、中にいる動物と外から来た動物の両方を守るためのルールです。
そう考えると、園長さんがクマなのは合理的なのかもしれません。あの人はもともと中にいる側なので。
なお、この場面のあと一行がどうなったかを覚えている人もいて、犬ではなく友だちだと言い張って通ろうとするやりとりがあったという書き込みが出ていました。作品はNetflixなどで配信中なので、答え合わせは70分で済みます。