← 一覧へ 創作

空箱職人はるきる「パルム」の箱で人形、個展は名古屋栄三越で約50点

スーパーのアイス売り場でおなじみの、赤い箱の森永「パルム」。あの6本入りの箱が、赤いリボンをまとった人形になりました。

作ったのは、お菓子の空箱で工作を続けている「空箱職人 はるきる」さんです。9月15日の18時22分に「パルムの空箱で工作しました!」とだけ書いて写真を2枚載せたところ、翌朝には表示が250万、いいねが8万を超えていました。

しかもタイミングがちょうどよくて、投稿の翌日の9月16日から、名古屋栄三越ではるきるさんの作品展が始まっています。

パルムの箱が、赤いリボンを巻いた人形になった

1枚目の写真は、材料になった箱そのものです。金色の「PARM」のロゴに、チョコがとろっと流れる絵が入った、よく見るチョコレート味の6本入り。

2枚目がそれを作り替えた作品で、細身の白い人形が片腕を上げてポーズを取っています。体には箱の赤い面を細く切ったリボンがらせん状に何本も巻きついていて、よく見るとそのリボンに金のラインや「パルム」の文字がそのまま残っています。スカートは「Chocolate」の筆記体ロゴの部分、すぐ横には「PARM」のロゴを切り出した旗が立っていて、もう片方の手はその竿のほうへ伸びています。足先は赤い紙で、ヒールを履いているように仕上げてあります。

箱の平たい面から、ここまで動きのある形が出てくるのが不思議なところです。人形が何のキャラクターなのか、箱を何個使ったのかといった説明は、投稿には書かれていません。

はるきるさんが箱を選ぶときに見ているところ

はるきるさんは2021年のminneのインタビューで、アイデアを考えるときにいちばん大事にしているのは「その空箱のデザインや色合いを活かすこと」だと話しています。ムーンライトクッキーなら月、プリングルスならパッケージの紳士というふうに、中身のお菓子以外に連想できるイメージがはっきりしている箱ほど作っていて楽しいそうです。

パルムの人形も、箱の赤と金、ロゴの形をほぼそのまま衣装に使っていて、元の箱を知っている人ほど「あの箱か」とわかる作りになっています。

道具も意外と普通で、同じインタビューでは、はさみ、カッター、接着剤、セロテープと答えていました。デザイン画は描かずに頭の中で完成形を固めて、あとは手を動かすやり方だそうです。小学生が図工で使う道具と一緒、と本人も笑っています。

名古屋栄三越で約50点、初展示は8点

作品展は「空箱職人 はるきる作品展」という名前で、名古屋栄三越の3階特設会場で9月16日から27日まで開かれます。名古屋三越のプレスリリースによると、並ぶのは初展示の8作品を含む約50点です。名古屋栄三越での開催はこれが初めてです。

チケットは当日に会場でも買えます。ただ、名古屋栄三越のイベントページには、前売券の売れ具合や混み具合によっては当日券の人が入場を待つ場合がある、と書かれています。週末に行くなら前売券のほうが安心です。

もうひとつ、展示作品には「作品に使用された空箱は制作当時のデザインのため、現在のデザインと異なる場合がございます」という注意書きが付いています。お菓子の箱はわりと頻繁にリニューアルされるので、「今の箱と違う」と思っても作品の間違いではありません。

はるきるさんは1997年に名古屋市で生まれ、神戸芸術工科大学のアート・クラフト学科を卒業しています。地元の百貨店で開く作品展ということになります。

本人に教わるワークショップは1日5人まで

会期中には、はるきるさんが教える初めてのワークショップもあります。お菓子の空箱を使って、実際に作品を作ってみる内容です。

  • 日程は9月16日、19日〜23日、26日、27日の8日間で、各日10時30分から約45分
  • 定員は各日5人、参加費は2,500円(材料費込み、入場料は別)
  • 対象は9歳以上
  • 参加できるのはエムアイカード会員だけで、参加券は参加希望日の2日前まで買える

1日5人なので、枠はかなり少なめです。イベントページによると、前売りで定員が埋まらなかった日は当日に会場で受け付ける場合もあるそうです。

1作目はアルフォートの船、3作目のプリングルスで33万いいね

はるきるさんがお菓子の空箱を使い始めたきっかけは、アルフォートを食べていて、ふと「この空箱で工作ができるのではないか」と思ったことだそうです。minneのインタビューによると、そうして最初にできたのが、宇宙に浮かぶアルフォートの船でした。

転機になったのは3作目のプリングルスで、当時のTwitterに投稿したら33万いいねが付いて、本人も驚いたそうです。当時はこの作品をアイコンにも使っていて、「はるきる=プリングルス」で覚えている人も多いのでは、と本人は話しています。明治ザ・チョコレートの箱で作った作品には「商品化してほしい」という声も集まりました。

名古屋栄三越のページに載っている本人のコメントでは、子どものころは暇さえあれば家のチラシで何か作っていて、絵はそれほど得意ではないのに図画工作の通知表はいつも◎だったと振り返っています。大学時代にいろいろな紙で作品を作るうち、お菓子の空箱作品がSNSで反響を呼び、空箱職人の道に進むと決めたそうです。

作り方が気になった人向けには、はるきるさんの本『お菓子の箱だけで作る空箱工作』『お菓子の箱だけで作るすごい空箱工作』も出ています。パルムの人形が会場に並ぶかどうかは、今のところ発表されていません。名古屋に行ける人は、元の箱を思い浮かべながら約50点を見比べてみてください。

広告