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「国道路線図2026」の正体はみちくらがいどうの同人誌、メロンブックス専売

車のダッシュボードに広げられた1冊の地図が「便利すぎる」とバズった。正体は市販の道路地図ではなく、同人誌だ。

発端は9月23日夕方の投稿で、本文は「マジで便利だな…この国道路線図は」の一行だけ。9月24日夕方時点で1万8千いいねを超えている。

写真は見開きの紙面で、左上に「9 北関東・南東北・信越」というページ番号と地方名が入っている。国道番号が路線図風に色分けされ、新潟や山形、福島、茨城あたりの市町村名が並ぶ。

正体は「みちくらがいどう」の本

この本を作っているのはサークル「みちくらがいどう」で、作者はいえろむさん(@yellowmover)。告知用の別アカウントが@gaidouinfoにある。

告知によると2026年版は4月5日発行の先行頒布で、B5判44ページ、価格は800円。

収録内容の説明がこれ。「日本の一般国道459本すべてを収録した地図風の路線図です。起点・終点、重複区間、国道の分布密度などを、眺めるだけで簡単かつ正確に把握することができます。」

44ページに459本。1ページあたり10本ちょっとを、路線図の形に落とし込んでいる計算になる。

作者が気づいて「号泣いいっすか?」

バズから約2時間後、作者本人がその投稿を引用リポストした。1文字ずつスペースを空けた書き方で、こう返している。

「こ  ん  ば  ん  は  作  者  で  す」

「自  分  、号  泣  い  い  っ  す  か  ?」

このリポストのほうが伸びて、いいねは25万を超えた。元の投稿の1万8千を10倍以上ひっくり返している。自分の本が知らないところで拡散していくのを見つけた、という状況そのものが刺さったらしい。

作者は同じ夜に、そもそも同人誌のジャンルの説明もしている。「国道路線図は同人誌です。アニメやマンガの同人誌の他にも、評論情報系同人誌っていうジャンルがあるんですよ。ようこそ評論情報系同人誌の世界へ。」

この投稿も5,900いいねを超えた。「同人誌=マンガやアニメの二次創作」だと思っていた人が、それなりの数いたということだ。

図面はパワーポイントで引いていた

翌24日には、もっと衝撃的なタネ明かしが出てきた。あの路線図、製図ソフトで引いたものではない。

「国道路線図の図面データはパワーポイントで作りました」と作者本人が明かしている。理由は「製図用ソフト持ってないし使い方も分からんし。パソコンにパワーポイントが入っていたので、これで作ればいけるんじゃね?的な。」だそうだ。

つまり、バイトのシフト表や大学の発表資料と同じソフトで、国道459本ぶんの線と図形を1ページずつ置いていったことになる。

作者は評価されることには終始そっけない。「国道路線図の需要が高いだけで別にワオの才能なんかでは無いと自負しているのですが、、」と書き、「例えば違う誰かが先に国道路線図を作っていたらそっちが爆売れしたと思う」と続けている。

通販は売り切れ、総合ランキング3位

気になるのは買えるかどうかだが、ここは厳しい。メロンブックスの商品ページは専売扱いで、9月24日時点の販売状況は「売り切れ」だ。カートの代わりに「再販を希望する」ボタンが出ている。

それでも勢いは数字に出ていて、同じ日、メロンブックス通販の日間総合ランキングでは全商品を通して3位に入っていた。すぐ上が成年同人誌、すぐ下が「Fate/Grand Order」のアクリルスタンドで、その間に国道の路線図が挟まっている。

過去の版も在庫はない。BOOTHの「国道路線図 2023年版」は1,000円のページが残っているだけで、表示は在庫なし。

そもそも2025年8月のコミケ106の告知で、作者が「※国道路線図2023年版は2026年版の制作が始まっているため増刷はせず、残り7部です。」と書いていた本だ。刷り足す気はもとから無かったわけだ。

一番ざわついたのは「同人誌だったのか」

反応で目立ったのは、本そのものより「それが同人誌である」ことへの驚きだった。

「国道路線図の同人誌…!?」

「国道路線図…だと?」

「国道路線図の同人誌見かけて、こういうマニアックな人がオタクと呼ばれ、昔のコミケによくいた気がする」

実用性に食いついた人もいる。レンタカーの回送をしている人は「レンタカー回送は報酬激安なので、基本的に一般国道をメインに使います」としたうえで、「予備として3冊くらいほしい」と書いていた。

「こんなに食指の動く薄い本(?)は初めてだ」という感想もあった。普段はツイートの通知を全く使わないのに、再販を見逃さないよう通知を入れておこう、という人もいる。

459本の国道だけを並べた44ページが、その日の総合3位まで来た。買い逃した側にできるのは、商品ページの「再販を希望する」を押しておくことくらいだ。

関連して、地図のゼンリンも一般国道459路線を1枚ずつカードにしたトレカを出している。同人誌の世界の話としては、同人誌を国会図書館に納本する方法や、礼文島の寺でやる即売会「最果てケット」の記事もある。

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