トレラン中の肩にクリーム色のインコが…鎌倉・葛原岡神社での一枚から14分で飼い主が判明した迷子“オハヨ”の再会劇
トレイルランニングの休憩中、ふと肩に鳥がとまったら。しかもそれが誰かの飼い鳥だったら、あなたならどうするだろう。2026年7月12日の朝、鎌倉の山あいでまさにそんな出来事が起きた。Nori-P(@NoriP_EMONDA)さんが投稿した一枚の写真が、迷子になっていたインコを飼い主のもとへ帰す“橋渡し”になったのだ。
写真に写るのは、リュックを背負ったランナーの肩に、クリーム色の小さなインコがぴったり寄り添う姿。「鎌倉でインコに逃げられた方いませんか?葛原岡神社(くずはらおかじんじゃ)で懐かれて困ってます😅」という、困り顔の絵文字がついた投稿は、たちまち拡散して17万件を超えるいいねを集めた。困ってます、と書きつつ肩の上のインコがあまりに幸せそうで、そのギャップに多くの人が頬をゆるめた。
投稿から14分、飼い主が名乗り出た
ここからの展開が、とにかく速かった。Nori-Pさんの投稿は午前5時56分。それを見た飼い主のa.s.(@momo216sos)さんが、わずか14分後の午前6時10分にこう返信したのだ。
「すみません、うちの子の可能性が高いです!すぐそちらに葛原岡神社に向かいます!」。この一言に、1万5000件を超えるいいねが集まった。じつは飼い主さんは前々日から捜索の投稿を出していた。逃げたのは7月10日の夜。「ウロコインコ/カラーはムーンチーク/人の頭や肩に乗るのが好き/手は怖がる/『オハヨ』と喋る」と、特徴を丁寧に添えて情報提供を呼びかけていたのだ。
肩に乗ってくる人懐っこさ、クリーム色の羽。特徴はぴたりと一致。その後、インコは葛原岡神社の社務所であずかられ、飼い主さんが無事に引き取った。逃げた愛鳥は、ちゃんとおうちへ帰ることができた。
海沿いから山の神社まで、2晩を生き延びて
さらりと再会しているように見えて、じつはオハヨが渡った距離もなかなかのものだ。逃げ出した場所は鎌倉市の由比ガ浜周辺、つまり海沿い。一方でとまっていた葛原岡神社は、大仏ハイキングコースにもほど近い源氏山エリアの高台にある。海辺から山あいの神社まで、小さな体で自力で移動し、しかも2晩を外で過ごしたことになる。
飼い主さんによれば、オハヨは人にくっついて離れず、Nori-Pさんも「くっ付いて離れないので根負けした」といった様子だったという。周囲にはカラスの姿もあり、狙われれば危ない状況。人の肩という“安全地帯”を自分で見つけて離れなかったのは、家に帰りたい一心だったのかもしれない。
「これぞSNS」ほっこりする反応
一部始終を見守った人たちのリプライも、あたたかいものばかりだった。
- 「肩にめり込んでて可愛い」
- 「ツイートのおかげで戻れたインコ、初めて見た。これぞSNSの正しい使い方」
- 「人で言えば、笑う門には福来たるみたいな子だね」
拾った人が写真とともに呼びかけ、飼い主がリアルタイムで気づき、その日のうちに再会する。迷子の張り紙が街角で見つかりにくくなった時代に、SNSが本来の“つなぐ力”を発揮した好例だった。
ちなみに「ウロコインコ」ってどんな鳥?
今回の主役ウロコインコは、南米原産の中型インコ。胸元の羽がうろこ模様に見えることが名前の由来で、明るく遊び好き、そして人によく懐く性格で知られる。頭がよく、名前を覚えたり簡単な言葉を口にしたりする子もいて、オハヨが「オハヨ」と挨拶するのもこの種ならでは。ムーンチークは、その中でも羽の色素が薄くクリーム色〜淡い黄色に出る品種だ。人の肩がお気に入り、というのも納得の甘えん坊っぷりである。
見知らぬランナーの肩を“仮の止まり木”に選び、そこから14分で本当の飼い主へ。困り顔の絵文字ひとつで始まった投稿が、いちばん幸せな結末にたどり着いた朝だった。