「土岡の絶唱」はバキ童のショート、曲の正体は「今日の日はさようなら」
「土岡の絶唱」は、春とヒコーキの土岡哲朗さんが「今日の日はさようなら」を歌ったショート動画のことです。
出どころはバキ童チャンネル。名前だけ流れてきて「何それ?」となった人向けに、動画と曲の中身をまとめます。
発端はぐんぴぃの投稿
話題になったきっかけは、相方のぐんぴぃさんが10月8日の夜に出したこの投稿です。
本文は2行だけ。それでも翌日には4万5千いいねを超えました。
韓国のどこで、どれくらい広がっているのかは、この投稿からは分かりません。ここでは「本人がそう言っている」までにとどめておきます。
元は9月18日のショート
元の動画は、バキ童チャンネル【ぐんぴぃ】が9月18日の21時に出したショートです。タイトルは「今日の日はさようなら(絶唱)/土岡哲朗」。
長さは87秒。10月9日の時点で再生は155万回を超えています。
実は同じ日に、ぐんぴぃさんが歌う「今日の日はさようなら(絶唱)/ぐんぴぃ」も出ています。こちらは90秒で約61万回。同じ企画の2本で、土岡さん版が2.5倍ほど回っている計算です。
本編は「日常を不穏に」する企画
ショートが出る1時間前、同じ9月18日の20時には同じ企画の本編も公開されています。本編のタイトルは「『今日の日はさようなら』を歌って、何でもない日常を不穏にしよう」。約18分で、再生は約30万回です。
つまり怖さは事故ではなく、最初から狙った芸です。のどかな合唱曲を全力で歌い上げて、何でもない場面をざわつかせる。ぐんぴぃさんの「怖さは国境を越える」も、その狙いが海の向こうでも通じたという意味で読めます。
本編の概要欄には、引用としてエヴァンゲリオンと『映画ちいかわ』の表記が並んでいます。どちらも、この曲が印象的に流れた作品です。
なお本編は年齢確認が必要な設定になっているので、ここには貼っていません。気になる人はチャンネルから探してみてください。
歌っている曲は1966年生まれ
「今日の日はさようなら」は、1966年にハーモニィサークル(現在の公益財団法人ハーモニィセンター)の金子詔一さんが作詞・作曲した曲です。
広まったのは翌1967年。森山良子さんのシングル『恋はみずいろ』のB面として出たのがきっかけでした。2007年には「日本の歌百選」にも選ばれています。
卒業式で歌った記憶がある人も多いはず。そういう「みんなで歌う穏やかな曲」だからこそ、ひとりで絶唱するとギャップが出ます。
映画ちいかわで流れた場面や、エヴァでの使われ方、1番だけ歌詞が違う理由は、映画ちいかわの合唱曲「今日の日はさようなら」の記事で詳しく書いています。
韓国では映画ちいかわが公開中
韓国では『극장판 치이카와: 인어 섬의 비밀』(映画ちいかわ 人魚の島のひみつ)が9月30日に公開されました。
韓国の芸能メディアTVリポートの記事によると、初日の動員は12万人。10月4日までの累計は60万4,730人です。日刊スポーツ(韓国)の記事では、10月2日〜4日の最初の週末だけで40万5,978人を集め、興行2位に入ったと報じられています。
同じ曲が流れる映画が韓国で公開中というタイミングと、ぐんぴぃさんの投稿の時期は重なっています。
ただ、それが韓国で「土岡の絶唱」が広まった理由なのかは確認できていません。韓国版の映画でこの曲がどう扱われているかも、今回は確かめられませんでした。
バキ童発の話題は前にも
バキ童チャンネルの動画がきっかけで話題が広がった例は前にもあります。9月には、初代ウルトラマンの解説動画の3日後に円谷プロが「ガマクジラ」回を緊急配信していました(ガマクジラ回の記事)。
今回は日本の外まで届いた、というのが本人の見立てです。「土岡の絶唱」の名前だけ流れてきた人は、まず87秒のショートから見てみてください。