米津玄師が本人推薦、果物を連呼する曲は「こころにくだもの」
米津玄師さん本人が10月26日、ファンの言う「果物の名前を連呼する曲」を「いい曲なので聴いてみて」と引用で勧めた。その曲は、2015年のカップリング曲「こころにくだもの」だ。
本人が引用した「神曲」
発端は、10月25日の21時49分に流れてきたファンの投稿だった。
「米津玄師が果物の名前を連呼するだけの幼児向けみたいな神曲を聞いてる」。こう書いただけで、約3.9万いいねが付いた。
書いた本人も、曲名までは出していない。「あの曲って何だっけ」と思った人は多かったはずだ。
翌26日の20時39分、米津さん本人(@hachi_08)がこの投稿を引用した。
添えたのは「いい曲なので聴いてみて」のひとことと、指差しの絵文字、それにSpotifyのリンクだけだ。取得した時点で約15.5万いいね、返信は937件。曲名を自分では言わず、リンク先で答えを渡している。
リンクの先にあったのが、Spotifyの「こころにくだもの」のページだった。
11年前のカップリング曲
「こころにくだもの」は、2015年9月2日に出たシングル『アンビリーバーズ』の3曲目に入っている。
2曲目は「旅人電燈」で、表題曲の「アンビリーバーズ」は、MIZUNO「WAVE ENIGMA 5」のCMソングだった。
歌詞に出てくる果物は8種類。音楽ナタリーのインタビューでは、聞き手がその並びを「りんご レモン ぶどう メロン いちご バナナ みかん キウイ」と読み上げている。
本当に果物の名前を並べる曲だった。歌詞の全文は載せないので、気になる人は曲のほうを聴いてみてほしい。
本人「すぐできた曲」
この曲を作った経緯は、発売前日の2015年9月1日に公開された音楽ナタリーのインタビューで本人が語っている。
「これはめちゃくちゃすぐできた曲なんですね。そのわりに自分ではものすごく気に入っていて。自分の個人的な思い出を掘り起こしながら作った曲です」
すぐ書けたのに、本人の中では特にお気に入りだったらしい。11年たって「いい曲なので聴いてみて」と言うのも、筋が通っている。
果物を並べた理由も話していた。
「果物って、どこか人間に似てる部分があるなと思うんです。皮と肉と種がある。人間の身体も同じような構造になっているなとも思いました」
あわせて語っていたのが、子どもの頃の感覚だ。何もかもが新鮮だったのに、今は新しいものを見ても昔の繰り返しに見えてしまう。そう思って作った曲だという。
発売日にも本人が曲を解説していた
発売日の2015年9月2日の20時49分にも、本人はXでこの曲に触れていた。約9,100いいねが付いた投稿だ。
「最近よく子供のころを思い出す。こころもからだも大きくなったけど、その分どうにも満たされないものが増えていくような気分になる瞬間がある」
続きはこうだ。「不安なときほど明るい言葉を繰り返すのは、その言葉に宿る思い出に縋っているから。この曲はアレンジにほとんど悩まなかった」。
連呼の理由は本人の言葉と重なる
ここで、最初のファンの投稿に戻ってみる。
「果物の名前を連呼するだけ」「幼児向けみたい」という聴きどころは、そのまま曲の芯になっていた。明るい言葉を繰り返すのは、その言葉に宿る思い出に縋っているから、と本人が11年前に書いている。
幼児向けみたいに聞こえるのは、子どもの頃の感覚を思い出しながら作った曲だからだろう。2015年のインタビューでも、聞き手が最初に「ちょっと童謡っぽい感じの、かわいい歌詞」と切り出していた。ファンの耳は、かなり正確だったことになる。
そこに気づいているからこそ、本人は「いい曲」と自分で言って引用したのだと思う。
ファンの声は「みんなのうた」
引用された曲には、さっそくファンの声が付いていた。確認できたのは個人の投稿が数件で、数は多くない。
- 「こころにくだものは本当に素敵な曲だし、あとカラオケで歌うとウケる」
- 「こころにくだものはみんなのうたで流して欲しい」
どちらも、幼児向けみたいという最初の感想と同じ方向を向いている。
ライブで聴きたいという願望もあった。あるファンはセトリに入れる前提で話して、「決定したし(決定はしてない)」と自分でツッコんでいた。
ライブでやるかどうかは、今のところ何も発表されていない。
曲名が分からなかった人へ
「果物の名前を連呼する米津玄師の曲」で探していた人は、これで曲名にたどり着けたはずだ。名前は「こころにくだもの」で、シングル『アンビリーバーズ』の3曲目に入っている。
長さは4分6秒。聴いたあとに歌詞を見ると、果物が8種類きちんと並んでいる。
米津さんまわりでは、少し前にも配信チャットに本人が現れた話や、『薬屋のひとりごと』劇場版の主題歌「春が灯り」の話題があった。
公式の情報はREISSUE RECORDSにまとまっている。
本人お墨付きの1曲なので、帰り道にでも流してみて。